東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

[44日目]ブロッコリーの土寄せとスプラウトの収穫(農:八巻慶汰)

2018年11月18日 (日)


こんにちは、農学部1年の八巻です。11月も中盤となり、本格的に暖房を付け始めないと耐えられなくなってきましたが、天気予報によると今年の冬はエルニーニョ現象が起きていて、例年より気温はやや高めになる予想が出ているそうです。野菜たちもこの暖冬でさらに成長してくれたらと考えております。
さて、今回は前回述べた通りブロッコリーの土寄せと、レッドキャベツスプラウトの収穫の報告をします。土寄せに関しては、前回のオガタさんに頂いたコメントと渡辺先生のアドバイスにもありましたように、早急に行うべきでしたが、なかなか時間が取れず週末に土寄せを行う事となってしまいました。

11/14 [(播種から)39日目] 15.8℃ 45%

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ミズナは本葉も目視では数えきれないほど生えてきており、ミズナらしくなってきました。大きいもので本葉は50㎝ほどにまで成長しています。
ブロッコリーも本葉が5~6枚の個体が3つほどになり、本葉のサイズも4~5㎝程に成長しています。この時点でもやはり徒長が気になります。高さは6~8.5㎝程です。

11/18[43日目] 17.3℃ 41%

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ミズナはさらに本葉が増え、土に定着してきた感じが見受けられました。高さはどの株も10㎝ほどになっています。
ブロッコリーはやはり倒れ始めていたので株本を抑え込むようにして土寄せを行いました、先輩の記事を見ると土寄せの際には追肥をするのが主流のようですが、コメントを受けて追肥はまだ様子見することにしました。
鉢に土をいれるスペースがなかなか十分に取れていなかったため、なかなか苦しい土寄せとなってしまいました。(写真がぶれてしまい申し訳ございません)
どうしても倒れてしまうものについては、針金などによる補強もしくは健全な株を選んで間引くことをしたいと考えております。
次に、レッドキャベツスプラウトの報告です。


11/10[20日目] 18.5℃ 52%

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ほとんどの個体がカップ、コップの淵から飛び出すほどに成長しています。
沈んだもの(カップ)は7~8㎝、浮いたもの(カップ)は5~6㎝程に成長しました。コップで栽培している沈んだものはすでに10㎝程になっています。

11/14 [24日目] 15.8℃ 45%

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カップで育てている沈んだものが10㎝程に成長したと見受けられたので、すべての個体を収穫しました。結果は、カップで育てたものは沈んだものが約9㎝、浮いたものは8㎝、コップで育てた沈んだものは12㎝ほどに成長していました、また、やはりコップで密度を高く育てた物のほうがサイズのばらつきが少なく、またまっすぐにぴんと成長していました。このことから、レッドキャベツスプラウトもほかのスプラウト同様に、重い種子で高密度の条件下で育てることが最適なのではないかと考えます。
まずそれぞれのスプラウトをそのまま食べてみましたが、味や触感にほとんど差は感じられませんでした。カイワレと形質は似ておりますが、軸はきれいな薄紫色をしていて、若干レッドキャベツの風味が感じられる味わいでした。

残りの収穫物はコンソメスープに入れて食べました。このスプラウトはほかの者に比べ赤血球生成を補助する葉酸が多く含まれているそうです。自分で育てた野菜はよりおいしく感じられました。ごちそうさまでした。

次回からはミズナとブロッコリーの栽培報告となりますが、余裕があればまたレッドキャベツスプラウトの二回目の栽培を行いたいと思っております。
次回もよろしくお願いします。

コメント

八巻さんこんにちは

 相変わらずきれいな報告です。見やすく、しかも必要な情報が含まれています。

 ここ数日は寒く感じます。寒いのが好きな人、暑いのが好きな人とそれぞれいますが、どちらでしょうか。運動好きな人はやや寒いくらいがいいかもしれません。あるいはファッション好みの人は重ねてコーディネートできるのが嬉しいまもしれません。私はどっちの趣味もありませんが。

 さて、ミズナは15cmということでしょうか。ブロッコリーとも順調ですね。まあ、徒長しているのは徒長していて、ブロッコリーの茎がとても細くなっています。逆に言えばミズナはブロッコリーほど徒長の害が表われにくいということでしょうか。こういった所見は大事なもので、来年以降の展開ゼミへ向けて貴重なデータとして役立ちます。

 対策として土寄せ、うまくいきましたでしょうか。追肥は同時に行わなくて結構です。というより同時に行わない方がいいでしょう。根にストレスがかかった時に浸透圧が高くなるとダメージになりますので。農家で同時にすることが多いのは手間の問題と土を掘って肥料を入れられるためですね。

 間引きは適宜行って下さい。今回報告で地味ですが、土が湿っているのが分かる写真が含まれていて、前回心配してコメントをつけた乾燥の心配が払拭されたことは非常にいいことです。

 スプラウトの実験は非常にきれいに行きました。写真で見る限りバラツキも少なく、実験としてきれいなものです。学年が上がれば実験をすることも多くなり、一個体ずつ計測してバラツキを統計処理して有意差を出すこともあるでしょう。そうしたときに、いかにバラツキを抑えて結論をクリアにするか、難しいことだと分かるでしょう。

 先ず容器の材質なのですが、これは形状も違うので一概には言えないのですが、伸びが違うのは明らかです。スポンジという材質のためでしょうか。他の受講生の例でカイワレは根が下まで伸びると上も伸びがいい、ということが多いですがレッドキャベツもそうなのでしょうか。

 水に沈んだ種子とそうでないものの差、予想外に大きい差になりました。これの再現性が良ければ、来年以降に向けて役に立つ情報になりそうです。結論は正しいのでしょうね。

 コンソメスープ、なんだか具材が多くて立派なものです。これだけのものを日常的に作っているのであれば普通の女子が引くレベルでスキル高いですね。いや、良いことなのですが。

ではまた

ラボスタッフ オガタ