東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

中間発表~継続することの難しさ~(工:番場崚太郎)

2018年11月21日 (水)

おはようございます。番場です。ぎりぎりになりましたが(この記事が書き終わっているころギリギリ提出できていると信じて)中間発表の記事でございます。

初めに、私はこの展開ゼミを、過去にこの講義を受けていた先輩方から勧められてとることにしました。正直、毎週の講義がなくて、家で植物の観察日記をつければいいだろうとこの講義は楽なもんだと思っていました。ところが、実際初めて見ると、初めからルッコラの種をからからにして死なせてしまうわ、履修登録は怠るわ、そして毎週記事を投稿することは私にとって思った以上に難しいことでした。自分がいかに怠惰だったかを知りました。この講義の一番の目的は、もちろん野菜を自分の手で育てきることですが、私にとってこの講義は自分がいかに主体的に、人に言われないことをすることができないかを認識するきっかけになりました。中間報告で書くことではないような気がしてきましたが、初めに反省を述べさせていただきました。

(1)この講義において最も驚いたこと、普段の野菜に対する感覚の変化

改めて私が育てているのはミニ白菜とルッコラ(ロケットサラダ)です。ミニ白菜のほうは過去の記事を見ていただければわかるように序盤から調子がよく、ぐんぐん成長しています。あまり手をかけてはいないつもりですが、そんなことは関係なしに葉っぱを増やし大きく大きくなっています。そんな目を見張る成長を見せる白菜を日々育て、植物の生きる力に驚かされます。これが私が最もではないにしてもこの講義を受けて驚いたことの一つです。

逆にルッコラのほうはあまりうまくはいきませんでした。私は初回授業の時はスプラウトを育てるのなんて簡単だろうと、思っていました。実際、育て方を聞いても、水を敷き、種を蒔き、暗所において、伸びてきたら日光に当てて緑化。ただそれだけ。しかし、私はそれだけのことすら第一段階でつまずきました。初めにルッコラの種まきの記事を上げたとき、オガタさんから言われたのが種まきの密度小さすぎ、でした。スプラウトの基本すらわかっていませんでした。その後も枯らしたり、ひょろひょろにしたり、ルッコラに対しては本当にいろいろと申し訳ないことをしていました。そこで私がこの講義を受けて最も驚いたことは植物をうまく育てることがいかに難しいか、です。私では育てきることすらままならないことを農家の人たちは育てたうえでおいしそうにきれいに育てている。わたしが頑張って育てたルッコラはこんなものでした。ひょろひょろで、長さも均一でない。スーパーで売られているスプラウトの野菜たちは高さもそろっていてみっしりと生えています。私もそんな様子のルッコラを育てるつもりでやっていたはずなのに、適食期になったルッコラを見て、失敗したから次頑張ろうと思ったくらいです。(失敗したと思って食べたものを記事のコメントで適食期だったと知りました。)スプラウト栽培ですらこれほどプロとの差があることを知り、普段食べる野菜に対する感覚も少し変わりました。八百屋で見る野菜一つをとっても、想像できないような経験や努力や技術が積み重なってできたものなんだと、ときどき思うようになり、そう思う自分もこの講義を受けて驚いたことの一つです。

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(2)参考にした記事

私が参考にさせていただいた記事は昨年度の平澤花織さんの記事です。同じミニ白菜を育てていたということもあり、間引きのタイミングの参考、徒長や土寄せという言葉自体を知るきっかけにさせていただきました。かなり初歩的な問題ではありますが読んでいなければ徒長して失敗ということもあったかもしれません。ありがとうございました。

また、金あおいさんの記事も参考にさせていただきました。金さんはスプラウトの土台に色々な素材を使って育てる、という実験を行っていました。そこで私の今までのスプラウトの土台の問題点に気づかせてもらいました。今までキッチンペーパーを折ってそれを種の土台にしていましたが、それでは根が張りにくく成長しにくいだろうということです。そこで、現在ちぎって入れた土台で3代目ルッコラを育成中です。結果がどうなるかはわかりませんが、いままでより良くなると思っています

(3)渡辺先生、オガタさんのコメントで気づいたこと。

ミニ白菜は途中、徒長気味になっていました。それは初め、私が植物は寒いより暖かいほうがいいに決まっているだろうと思い室内栽培していたからだと思います。そのことを教えていただいたのが、オガタさん、渡辺先生のコメントでした。基本的に野菜は屋外栽培であると。屋内だとどうしても光が屋外より少なく、また暖かいために茎ばかり長くなってしまうのだと。私は安直に暖かいからという理由で序盤は屋内で栽培を行なっていましたが私がどれだけ、植物栽培に関する基本的なことを知らないかを気づかせていただきました。(1)で書いたスプラウトの種まきの密度にしてもそうです。当たり前。けれども知らない。そんなことをたくさん教えてもらいました。

(4)双方向の講義でよかったか、よくなかったか。

初めに書いたように私にとって毎週記事を上げるのは思いのほかハードでした。しかし何とか今までは毎週一記事を継続できています。それはやはり自分の記事を必ず読んでもらって、それに対してコメントをしてもらえるとわかっているからだと思います。ただの観察日記ならば、絶対に続いていなかったと思います。また(3)の内容ともかぶりますが先生方のコメントのおかげで少なくとも白菜は大きな失敗もなしにここまで育てることができています。それもこれもこの講義が双方向の講義であったためです。これらの理由から、私はこの講義が双方向のものであってよかったと思っています。

(5)これから

これからの残りの展開ゼミにおいての一番の目標は立派に育った白菜を鍋にして食べることです。そこは初回からのゆるぎない目標です。そのために注意していくこととして、寒さへの対策です。ここ最近一段と寒さが増し、実家との気温差に驚いています。白菜やルッコラ達はそんな中に素っ裸でさらされているようなものです。しかしここまで育ててきた白菜たちをそんなことでからしたくはありません。どうやら気温が寒すぎると結球が起きないこともあるようで。そんな私にこれから必ずや役に立ってくれるであろう過去の先輩たちの記事。これからはこれらの記事を少しづつでも読んで、先達の知恵をいただこうと思っています。

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございました。今後も、できる限り週に一記事を心がけてこの展開ゼミを受講していきたいと思います。これからもよろしくお願いします。

コメント

工学部・番場さん

 育種の渡辺でございます。これまでの投稿回数は予定数以下ですが、全体から見ると平均以下でしょうか。ただ、これまでの展開ゼミの履歴を見ると、毎回、1,000字というような少ない文字数でなくて、記事を書いていると思います。その当たりは、しっかり自覚して下さい。中間報告も最初のイントロのところも文字数に入れているのでしょうか。そうであれば、残念ですね。何より、継続することは難しいことです。講義があれば、それに出ることが必須になりますが、この講義のように自分自身でコントロールしなければならない講義の大変さを実感できたと思います。ただ、工学部ですから、卒論、さらには、大学院に進学すれば、学位論文を書くようになります。そうしたことの前段階と考えて、どこにどのような変化が生じたのか、そのために、何をしたのか、何をこれからするのかなど、観察眼を養成して下さい。

 最初の講義でも話したように、15回の投稿が基本です。その投稿が達成されるだけでなく、しっかり観察して、それを文章化する。必要に応じて、写真を加工して、見やすくする。これまでの先達が色々な工夫をしているはずです。それのレベルまで到達すること、さらには、それを超えることが、大事です。また、失敗したこと、成功したことを記録に残して、次の世代の参考になるようにすること、これを心がけて下さい。

 植物そのものは、ある程度育っていると思います。それは、今年これまでの気温が暖かく推移したことによるものだと思います。ここ数日寒いですが、来週はまた、ある程度気温が上がるので、植物の生育については、問題ないと思います。あとは、変化を観察して、その変化を分かるように、記述して、投稿することです。今以上の文字数で。現状からの打破がなければ、色々なことが厳しいという現実を理解して、後半戦に臨んで下さい。


 わたなべしるす