結球、根について(文:木町桃香)
2018年12月17日 (月)
こんにちは。仙台もついに雪が降り始めましたね。やはり福島よりは積もらない印象を受けていますが、これからが本番、油断はできません。ハクサイも少し雪をかぶって寒そうですが、まだ外で大丈夫な気温、太陽光を当てた方が良いという渡辺先生のコメントをいただいたので今後も外で育てるつもりです。昨年の平澤さんは最後まで室外で育てて上手くいっていたようですが、基本的にどんなに寒くても室内に入れることは考えなくてもいいのでしょうか?雪の下で育てる野菜もありますし、そもそも野菜は外で育てるものなので心配する必要はない気もしています。少し気になったので雪下野菜について調べてみたところ、ハクサイも雪の下で育てることがあるようです。寒い環境下では野菜は凍りやすい水分を糖分に変えるため、甘くておいしい野菜ができるという原理らしいです。外で育てておいしいハクサイができるなら嬉しいです...!
さて、2種類の鉢で育てているハクサイですが、ここにきて葉の大きさや枚数の違いが出てきました。これまでは枚数は同じ、小さい鉢の方が若干大きいという状況だったのですが、
枚数 11枚 大きさ(一番大きい葉) 14センチ
枚数 10枚 大きさ(同) 12センチ
(12月14日 9:20 11度)
というように以前オガタさんからコメントしていただいた通り大きい鉢の方がより大きくなってきました。予想通り、鉢の大きさと植物の大きさは比例するようです。今後も葉の生長の速度の差が広がるのか、観察していきたいと思います。
さらに2つの違いとして、以前報告したとげが、小さい鉢の方では変色していることに気づきました。
写真では伝わりにくいのですが、葉の縁のとげが赤く変色しています。ネットで調べてみたのですが情報がなかったので、特に病気などではないのかなと思っています。少し心配ですが...。
葉に関しては、同じくハクサイを育てている番場さんの記事を拝見し、自分のハクサイとのあまりの違いに少し驚いてしまいました。葉の大きさも枚数も圧倒的に貧相で、あまりハクサイ感がないなと思います。やはりスタートが遅れてしまったことが影響しているのでしょうか。渡辺先生やオガタさんにコメントをいただいたとおり高頻度に肥料をやって枚数を増やすということを今後もしっかり続けたいと思います。結球については、ある程度の葉の枚数がないと始まらないようですが、小さいながらも中央の葉は立ち上がってきた感があります。今さらですが結球についてよく知らなかったので調べてみたところ、15~17度の気温下で、外葉が20枚程度になったら結球が始まるとなっていました。昨年ハクサイを育てていた平澤さんは、12月の上旬、10度前後の気温の時期に11~15枚の葉の枚数で結球が始まったようです。今年もあまり条件は変わらないのではないかと思うのでまだ希望はあるかなと思います...!また、結球しないとハクサイの形にならないだけなのではないか、何が悪いのかと疑問に思っていましたが、結球しなかった葉はかたくておいしくないらしいです...。少し難しいのかもしれませんが、いけるところまでいってほしいなと思います。
もう一つ番場さんの記事を読んで、そういえば私のハクサイも今までと同じ量の水をやると以前より早く底からしみ出してくるようになったなと思いました。原因についてあまり深く考えていなかったのですが、記事を見て鉢の中が根っこでいっぱいなのかと納得しました。水やりは底から水が出てくるまでということなので、成長するにしたがって必要な水の量は少なくなるということなのでしょうか。
持ち上げて底を見てみると、穴から根が出ていました。深いところまでしっかり根を張っているんだなと思います。先端のところどころにふわふわした白い毛のようなものがあるのを見つけましたが、中学で習った気がする根毛かなと思いました。
また、小さい方の鉢では土の表面に白い毛のようなものが見えています。
おそらく根が土に収まりきれずに出てきたのだろうと思います。こちらも根でぎゅうぎゅうのようです。土を増やして対応しようと思います。
今回の報告は以上です。今後も乾燥に注意して、肥料を頻繁に与えながら栽培していきたいと思います。
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コメント
木町さんこんにちは
郡山が仙台より雪が多いとは、実はあんまりそういうイメージはありません。なだらかな丘陵地で、広がりがあって爽やかな土地、と言うイメージがあります。盆地ではあっても開けていて雪がしんしんという感じがしないのですが、実際は雪が多いのでしょうか。
仙台は1月の終わりくらいにドカ雪が降るのが普通です。油断していると、三回くらいそういう時があります。雪かきはその時くらいは大変ですね。普段は3日程度で無くなるのですが。
5年前の大雪は、さすがに仙台も交通マヒがあり、その日に私がたまたま吉野家に行ったら「材料が輸送できませんので肉以外のメニューしかありません」となっていました。牛丼屋で肉以外、というのも凄い話です。
雪と言えば先日私が娘の所に行ってきて、弘前の雪を見てきました。歩けないことはありませんが既に仙台で言えば2月の光景でしたね。「津軽海峡冬景色」を思い出します。そういえば、青森の人はご当地ソング的に若い人でも知っているようです。どんな歌い方をしてもいい名曲ですね。
まあうちの娘はご当地ソングで「青葉城恋歌」でもマスターして欲しいですね。といったらいいか、仙台の歌というのはあまり他に知りません。そんなに観光都市でないせいでしょうか。そちらの福島でもご当地ソング的なものがありますでしょうか。ちなみに、うちの娘の話を続けますと、何とトラ年さそり座AB型というトリプルコンボです。カラオケでは是非とも「さそり座の女」を持ち歌にしてほしいものですが、これは却下なようです。
さて、ハクサイは特に不都合なければこのまま室外で栽培して下さい。雪は気にしないでも構いません。成長はゆっくりになりますが、確かに甘味は出ますね。
鉢の大きさの違いと成長の差です。土の多い方が成長していますね。私もこれほど目に見えて違いが出るとは思っていませんでした。とても良い例になったと思います。そして考えを一歩進めて、大きい方の鉢といえども果たして充分な大きさだったのかどうか、です。もっと大きな鉢ならより大きく成長したのかもしれません。展開ゼミの題目は盆栽のように育てよう!ですから本来よりもずいぶん小さい鉢なのですね。あまり大きな鉢だとゼミ終了後に学生が捨て場に困るかもしれない、ということがあります。
葉のふちのトゲ、トライコームの変色によく気が付きました。あまり良いとも言えませんが、病気ではなく単なるストレス応答の一種だと思います。
ハクサイの結球について、ご自分で調べられた通りです。ただお渡ししたハクサイはけっこう早めに結球する品種ですから期待が持てます。こちらとしても展開ゼミ終了時に結球したハクサイを収穫、とはさすがに難しいと思っていますが、ちょっとは葉が巻き始まったのを見てくれればと考えています。また結球していないと確かに若干は固く、ハクサイ本来のものではありませんが、まずまず美味しく食べられます。実は葉の結球しないハクサイの仲間がありまして、山東菜というものですが決して美味しくないものではありません。
ちなみに当研究室で栽培しているものは葉が12枚程度、結球はしていませんが葉が土から垂直に立ち上がるようになっています。
水やりをするときに染み込み具合をよく見ていましたね。底からもう根が出ていて、根毛が観察できます。小さい鉢では根がいっぱいいっぱいになり、土の表面にも出てしまったのですね。そのうち大きな鉢でも同様になるでしょう。
水やりの量については変えることはなく、原則通りで結構です。むしろ植物が大きくなるにつれ吸収される水が多くなり、乾燥しがちになります。ハクサイの栽培では本当はもっともっと乾くものです。ただ、最近は寒くてその吸収が少なくなっているだけです。ということは、陽気な日には思いがけず一日で吸収しきってしまう日がありえるということで油断はできません。
施肥について、順次なされているようで何よりです。量は最初にお渡しした分で充分に足るとは思いますが、少ないようでしたら報告下さい。
ではまた
ラボスタッフ オガタ