2.ぐんぐん成長しています(農:佐々木美園)
2020年10月19日 (月)

こんにちは、農学部一年の佐々木美園です。日に日に寒くなり、日中も20℃以下の日が出てきましたね。
我が家のアイドル猫、キビちゃんも布団やこたつで丸まり、出てこなくなりました。今や人間だけでなく猫も引きこもりをする時代らしいです。余談ですが、前回の記事のコメント欄に、オガタさんに載せていただいたドウブツちゃんを私の家族も拝見したらしく、かわいい、かわいいと褒めちぎったため、若干、キビちゃんのアイドルとしての座が揺らいだらしいです。
さて、そんな猫や人間が打ちのめされ始めた寒さの中でも作物はすくすくと成長しております。以下で、その成長ぶりをお披露目したいと思います。
~目次~
1.めんこい(ミニ白菜)
2.イトウミックス(四月しろ菜、コマツナ河北、小瀬菜大根、CR雪あかり)
3.カイワレ大根
4.冬霧7(ホウレンソウ)
5.まとめ
1.めんこい(ミニ白菜)
まずミニ白菜の「めんこい」ですが、先輩方の記事を読んだり調査をする内に、芽出しをせずに鉢に直接蒔いた方が良いという意見がちらほら見られました。幸いにも土は余っていたので、せっかくだし直接蒔いたものも育ててみることにしました。基本は芽出しをした方に着目して書いていきますが、最終的に両者に違いが出るかどうかを比較してみたいと思います。
一方、芽出しをした方は10月11日の14:17に鉢に植え替えました。気温は18℃でした。
10月13日 8:23 気温21℃ 5日目
全ての種子が一斉に発芽しました。もう少しばらつきが出るかと思いましたが、合わせたように同日に芽が出てきて若干感動しました。
10月19日 13:12 気温18℃ 11日目
そして、現在の様子がこちらになります。子葉が完全に広がり、茎もしっかりしてきました。今のところ、生育にそれほど差は見られません。曇りが多く、日射量が少ない中でも比較的順調に育ってくれています。本葉が出てきたら肥料を与え、本葉が2枚ほどになったら間引いていく予定です。
2.イトウミックス
こちらも「めんこい」同様、12日に発芽し始めました。播種したのが11日の14:17だったのでおよそ一日ほどで、芽が出たことになります。その短期間でここまで成長するとは思いもよらず、植物の成長の早さに驚きました。
10月19日 同上 9日目
もうかなりの種子が発芽してきました。ただ、一部に密集して植えすぎたのか葉の形が左右で非対称だったり、大きさにかなりの差が見られます。以前の記事のコメントで、周囲にもう少し足してもOKという旨のコメントをいただきましたが、今から足しても問題ないのでしょうか?かなりギチギチのような気もしますが、、、。とりあえずこのまま少し様子を見て、第二弾も視野に入れつつ育てていきたいと思います。
3.カイワレ大根
10月19日 13:16 室温17℃ 9日目
カイワレ大根に関しては、いつの写真を載せようかと悩むほどグングン成長しています。10月11日からの8日間に、種子からここまで成長してきました。本当に水だけで育ったのか疑わしいレベルの成長速度です。ただ、下の方には他の芽に突き上げられたり絡まったりして倒れてしまった小さい芽がちらほら見られ、なんとも言えない哀愁を漂わせています。倒れてしまうということは根付きが弱かったのでしょうか?今回の育成が終わったら、もう少し強く根を張れるような土台を探してみるのもいいかもしれません。何にせよ、こちらは順調に成長しているため、もう数日後に日光を当てる予定です。
4.冬霧7(ホウレンソウ)
本当はもう少し芽が出てから鉢植えする予定だったのですが、種子にひびが入って以降全く変化が無かったので、業を煮やして試しに鉢植えしてみることにしました。まず、深さ1.5cm、直径5cmほどの穴を掘り、種子を均等に並べます。その後、1cmほど覆土してベランダに置きました。
10月19日 同上 11日目
やってしまいました。全く変化がありません。さすがに性急過ぎたのでしょうか、4日たってもウンともスンとも言いません(植物なので当たり前ではあるのですが)。以前、ホウレンソウは出芽が遅いというアドバイスはいただきましたが、これほどまでに遅いものなのでしょうか?一応、予備の種子は鉢植えの際に育成し始めましたが、かなりの時間ロスとなってしまう予感がします。とにかく、あと一週間ほど様子を見て何も変化が無いようならば、新しく始めることも考えなければならないかも知れません。
5.まとめ
前回と比較すると、見違えるほどの成長ぶりでした(一部除く)。日に日に大きくなる植物を見ていると、どこが変わった、これは他のものと違う、と少しずつ変化が分かるようになっていくのがひしひしと感じられます。何も無かったベランダで、植物が日に日に成長する様は癒やしでもあり、日々の楽しみにもなってきました。成長させるのに工夫を凝らしたり、改善法を考えてみるというのも、今まで無かった試みなのでワクワクしています。さらに、これから先は間引きや施肥などいよいよ、野菜の栽培らしくなってくるので予備知識をしっかり蓄えつつ、楽しみたいと思います。
コメント
佐々木さんこんにちは
そちらのネコ「キビちゃん」可愛いじゃありませんか。
飼いネコは元々砂漠の動物、暖かい方が好きですね。室温が低いと暖かいところを目指して潜り込んできます。布団に入ってこられると、うちのアホネコは真ん中で寝ようとするので、私が割を食っています。そしていつまでも寝ていますが、ネコは「寝る子」から来たと言われるほど睡眠時間が長いものです。
さて、ミニハクサイは順調に発芽したようで何よりです。直播きとの違いですが、スタート時点が違えば気温も違いますので、余力があれば試しにやる程度でいいかと思います。プレゼンは相変わらず見やすく、経過日数や温度の記載もいいですね。定規を当てているのも客観性を高めるのに不可欠です。欲を言えばクローズアップを使ってもいいかもしれません。また、鉢受けの様子も欲しいですね。
「揃って発芽している」ことによく注目されました。普段工業製品を見慣れているので当たり前のようですが、植物学的に言えば特異なことです。植物は「生存戦略」のために、敢えて発芽までの日数が種子ごとにバラバラになっているのです。発芽は早ければいいというものではなく、例えば数日の雨で発芽してしまい、その後日照りが続けば枯れてしまいます。遅い方が生き残りにいいこともあるのです。もちろん環境が良ければ早い方がより早く葉を伸ばせるのでいいのでしょうが。しかしこういった植物では当たり前の「バラツキ」は農業生産上とても困ったことになります。そのため、育種をする側ではなるべく均一な育ちをするように考えながら進めています。遺伝子的に純系になるように、あるいは一代交配という方法で揃えてきます。余談ですが、育種というものは元々の植物の性質をかなり作り変えるもので、例えば植物は種子が実るとそれを切り離し、広範囲にばらまくものです(脱粒性という)。これは当たり前ですね。しかし人間が種子を利用する場合にはとても困ったことになります。そこで人間は種子が実っても茎から離れないという性質を選抜して付け加えました。今のイネやコムギなどはみなそうです。
間引きのことは「何日後」「大きさが」ということではありません。その基準は「お互いが邪魔しあうようになったら、つまり葉が半分以上重なったら」というものです。そのため、この場合は本葉が二枚出てからでは遅いでしょう。今でも重なっている一株は取り去っていいかと思います。
ミックス種子も発芽が順調ですね。そういえば気付いたのですが、大きい方の鉢にミニハクサイを植えるべきです。数ヶ月も育てて大きくするものなので大きい鉢に、逆にミックス種子のベビーリーフはわずか数週間で栽培は終わります。これをどうリカバーするか難しい面がありますが、このままか、あるいは途中で移植するか(通常の移植ではなく鉢からすっぽり抜いて移植になりますが、これは難易度高いものです)、ちょっとこちらでも考えます。さて話は戻ってベビーリーフは適当に間引きして下さい。かなり徒長して伸びていると思います。必ずしもミックスの全種類が残らなければならないものでもありません。
今から播種の追加は、自分で言いながらちょっと無理になりました。おそらく先の植物に負けてしまい、押しのけられると思います。
カイワレダイコンはとてもよく成長し、書かれている通りにもうじき収穫ですね! それは市販のものは独自のノウハウをもって育てているので立派ですが、受講生がここまでできたら全然御の字です。収穫したらぜひ食レポのほうもよろしくお願いします。例年は各自の料理(ラーメン、サラダ、煮つけ、鍋......)に入れますね。
さてホウレンソウはミニハクサイなどと比べれば発芽は遅いものです。慌てずに様子を見て下さい。この気温で、水切れがなければ芽が全くでないことは無いと思います。
まとめの文章はその通りですね。寒くなると植物もあまり変化がなくなり、記事のネタも減ります。逆に言えば今は変化が大きいのですからその都度細かく記事にすればいいですね。この投稿も二回目、文章を書くのにも慣れてきたでしょうか。
ではまた記事お待ちします。
ラボスタッフ・オガタ