東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

カイワレの異変、その原因とは?(工:木村陽来)

2020年11月 6日 (金)


こんばんは、木村陽来です。今回は、本編の分量が多いので、さっそく報告に移っていきましょう。ちなみにこの本は、大学で見つけたもので今まで読んだなかでも1、2を争うレベルでおもしろかったです。皆さんも興味があったら是非。

(目次)
1.愛姫
2.ワタナベミックス
3.カイワレ大根
4.まとめ


1.愛姫
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11月6日 8:16 気温18℃ 29日目
やっと鉢植えを用意することができました。確かに、水が鉢の下から湧き出すのがはっきりとわかります。今まで水やりがきちんとできていなかったということを痛感しました。また、葉はこのように先週より大きく育ちました。しかし、根元が曲がっていることが気になります。徒長してしまったか、あるいは水で土が流されて変形してしまったかのどちらかでしょう。明日から盛土をしようと思います。
農学部の佐々木さんに対するオガタさんのコメントで、栽培開始1か月で肥料をやるのが標準だ、という文言があったのでぼちぼち与えていきたいと思っています。


2.ワタナベミックス
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11月6日 同上 29日目
こちらも愛姫と同様に先週より、育っています。しかし、2つ心配事があり、ひとつは成長が遅いことと、もうひとつは数が少ないことです。他の受講生のミックス野菜の成長具合を見ると、自分のミックスはあまり育ってないな、と感じます。鉢に移す前に芽が伸びすぎたのがここで効いてきているのかもしれません。でも、枯れたりはしていないのでひとまず様子を見てみたいと思います。また、肥料についてなのですが、去年の渡辺先生の記事を拝見したところ、「肥料を与えると野菜本来の苦みが強くなる」ようです。よって、ミックスは肥料を与えない予定でいます。


3.カイワレ大根
こちらは少し雲行きが怪しいです。
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この写真は、11月5日 20:03に撮ったものです。少し葉っぱが黒ずんでいるのがわかります。茎(葉の下の白い部分を茎とよぶのかわかりませんが)も茶色い筋のようなものが入っています。また、前回の栽培の時にはしなかった異臭のようなものがします。そして、何より上に向かって伸びていません。
こちらは11月5日 0:17に撮影した写真です。
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この時点で葉が少し、黒くなっていることがわかります。
黒くなってしまった原因を考えてみましょう。

原因は?
考えられる原因を挙げます。
①種の密度が高かったこと。
②水を替える頻度が少なかったこと。
③通気性が悪かったこと。

①を予想したのは、いくつかのカイワレ大根が成長途中で止まっている。または発芽をしていないからです。
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この写真は、すでに成長が止まっっていてざるから取り除いたカイワレ大根です。ざるの下から根を出して、成長している種自体があまり多くなく、多くの種は、指で引っこ抜けば簡単にとれてしまいます。よって、種の数が多すぎたため根を伸ばせなくなったのでは、と推測できます。

②の原因も上の写真から推測できます。根の下半分が茶色くなっています。これは、水を替える頻度が少なかったために菌が繁殖したためだ、と考えられます。

③に関しては、正直あまり有力ではありません。なぜなら、前回カイワレ大根を栽培したときと、全く同じ場所で栽培しているからです。寒くなって、気温などの条件は異なりますが少なくとも通気性が悪いだけでは、葉が黒くなることはないのではと思います。

しかし、1つ気になることがあります。ざる全体のカイワレからは異臭がするのですが、指で取り除いた黒い葉及び茎(?)からは異臭がしません。つまり、葉が黒いからといって腐っているわけではなさそうです。じゃあ、何がにおいを放っているか、と言ったらおそらくざるの最下層にあり、発芽ができていない種でしょう。下にあるため、取り除くことが難しいです。葉と茎からの匂いが普通のカイワレ大根と同じであることに気づいたのは、この記事の投稿直前なのでまだ解決策はありません。もう少し、調べてみます。

反省
水替えの頻度が少なかったのは、自分の責任です。毎日水を替えることの難しさを実感しました。まだ腐っているのかどうかはわからないので、栽培は続行したいと思います。


4.まとめ
カイワレ大根をこのような状態にしておきながらも、自分は以前よりは植物栽培のリズムがとれてきたのではないか、と感じています。明日雨が降らないかどうか前日にチェックする、夜は光を当てないように昼のうちに水やりをする、などのことが少しずつ習慣になってきました。カイワレは少し残念ですが落ち込まずに行きたいです。

ちなみに、今回は農学部の佐々木さんの記事のレイアウトを参考にしました。ありがとうございます。すごく見やすいなあと思いながら拝見しました。

佐々木さんの記事(11月3日投稿のもの)
http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/watanabe/as-vegetable2020/2020/11/03095938.php
去年の渡辺先生の施肥についての記事
http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/watanabe/as-vegetable2019/2019/12/09143118.php

コメント

木村さんこんにちは

 獣名源?? なるほど、動物の名にも語源はあるのでしょうね。寝る子からネコになったような。それとも、トゲナシトゲトゲのような珍妙な名の由来について書かれているのでしょうか......

 さて植物の状態、先ずはミニハクサイでしょうか。

 葉の成長は良いようですが、確かに倒れていますね。これは胚軸が徒長したために支えられないのでしょう。普通ならもっと早くに増し土をして、その後適宜土寄せをするものです。こうなっているのを起こすことはできないので、とりあえずは増し土をして株がふらつかないようにすべきですね。「盛り土」という表現が分からないのですがその語感からすると盛ってはいけません。

 ミックスはゆっくりでも成長してくれれば、それほど遠くないうちに収穫できるでしょう。収量重視奈でいけば肥料をやる時期ではありますが、味重視ならミックスに限っては肥料無しというのも方法です。

 さてカイワレダイコンはダメそうですね。異臭がするということは腐敗しているわけで、それが種子周囲の水だけであるにしろ、カイワレダイコン本体もいずれやられるでしょう。葉の黒ずみは腐敗ではない可能性も高いのですが(単なる成長初期段階の障害)、根がこの状態では......

 今年はなぜかそういう腐敗の報告が多く、こちらでも原因を検討中です。

 ピンポイントでここの場合だけを考えても、種子の密度は多少高めだとは思いますが、それだけが原因とも思えません。ザルの下に根を伸ばせない種子が多い、とありますが「一部」でしょうか、「全部」でしょうか。ザルの目が細かくて根が突破できない感じでしょうか。

 水を換える頻度についてそれが決定打とも思えません。もちろん換えた方がいいだろうことは分かるのですが、通常通り下敷きがある場合は水を全量交換できるはずもなく、それでも大丈夫なのですから。通気性についてもあまり関係ない(というよりコップより通気が悪いはずはない)と思います。

 とにかく報告で、経過時間的なことと、遮光の様子などの情報がすっぽり抜けているのでこちらで考えることもできません。想像だけで言ってしまえば、種子が重なった際に下の種子が水没してしまい、呼吸が不充分になって有機物を余計に出したのではないかと思います。下敷きがないと水量をよほどコントロールしないと水不足又は水没してしまいます。

 報告の最後にレファレンスを載せているのは相変わらずいいことですね。これについては他の受講生も真似して欲しいものです。

 ではまた、植物はぼちぼち動きが遅くなるので、気付いたこと、やった作業を中心にして報告を組み立てて下さい。お待ちしています。

 ラボスタッフ・オガタ

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これはふくろうカフェです

仙台に二軒あったのですが、まだあるのだろうか......