東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

害虫の原因分かりました。(8)(工:北川桜子)

2020年11月30日 (月)

こんにちは。昨日の夕飯にオムライスを作ったのですが、ご飯の量が多すぎて卵で隠し切れなかった北川桜子です。(味は完璧でした。)

前回の投稿で次回は肥料を蒔いたことを記事にします、と書きましたが、前回書いた害虫(害はあまりなさそうなので「虫」でしょうか)の発生源が分かって、そっちの方がビックニュースなので、そっちを記事にします。また、前回の投稿で先生から、「今回の報告も非常に情報量が多いですね。「観察日記」のスタイルなので必然的にそうなるのであって、本来テーマごとに投稿すれば格段に分かりやすくなります。」というアドバイスをいただきました。

授業が始まってすぐの記事に書いたのですが、記事づくり、投稿のハードルの高さに悩んでいました。このアドバイスをいただいて、それはいろんな情報を書かなくてはいけない、詰め込まなくては、という固定観念?があったからなんだと思いました。1つのテーマに絞って書くと文章量が減ってしまう気がして心配ですが、今回は前回いただいたアドバイスに従って、害虫に絞って書いてみます。文章量が少なかったり情報量が少なかったりあると思いますが、コメント頂ければ幸いです。

1.害虫が増えている...

さかのぼること11月27日、ふと野菜たちを見てみると窓越しでもわかる虫の多さ。前回の投稿では、「特に白菜にすごく虫がついています。多いときは、葉の裏や、茎など合わせて10匹弱います。カブにはほぼおらず、ホウレンソウに若干(4,5匹)、という感じです。」と書きましたが、全体的に虫が増えていて、土に、葉に、虫が。たまに大量発生、とかではなく、日々虫の量が増えていく、という感じでしょうか。27日植物に、というよりもベランダ全体に虫がいるのです。(本当はその様子を写真にしたかったのですが、皮肉なことに写真にすると見えないという...)授業で育てている野菜もそうなのですが、自分で育てているアボカドがひどい。

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ふとベランダの端を見てみると、蜘蛛の巣?に絡まった大量の虫と髪の毛。(閲覧注意です!!!!)

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このままでは洗濯ものも干せないし、野菜も食べられてしまう、と思った私は、原因を見つけることにしました

2.周りを見渡してみる

原因は意外とすぐに見つかりました。それは...

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アボカドの鉢を大きくするときに使った青葉山の土と混ぜた100均の土のあまり。6月末くらいでしょうか、袋を開けたのが。いつかつかうかなぁ~なんて口開けっ放しにしてベランダに置きっぱなしにして早8か月⁉信じられません。

こいつの中に例の虫が大量に。上の写真にあるように、アボカドの鉢に虫が大量にいたのは、アボカドの土にこの100均の土が含まれているから、でした。授業の野菜たちについていたのは葉を狙って、ということではなく単なる羽を休める場所であったと推測されます。だから、葉が食われた形跡がなかった、と。

原因が分かれば後はその原因を処理するだけです。まず、上の「古い土の再生材」を袋ごとビニール袋にいれ固く口を縛りました。次にアボカドの鉢の土を変えました。白菜の鉢を大きくしたときと同じ要領です。授業の野菜ではないので写真は撮りませんでしたが、種や鉢と一緒にいただいた土が余っていたので、今までの「青葉山の土+100均の再生材」から、それに変えました。

これらの過程の中でビニール袋に入った虫もいれば、どこかに飛んで行った虫、私につぶされた虫、野菜の葉にくっついて難を逃れた虫など様々でしたが、かなり虫は減りました。おそらく、葉を食べることはないので、このまま放っておけばいなくなるはずと踏んでいます。

11月30日朝時点では、野菜の葉にはほとんどおらず、網戸に数匹、という感じでした。もう少し様子を見ます。

3.調べてみた

原因も分かり、処理もできたところで、「100均の土 虫 湧く」で少し調べてみました。出てくるでてくる。

結論から書くと、100均の土に虫が大量発生することはよくあるそうです。考えられる原因としては2つ。(参考:https://www.rakuten.ne.jp/gold/gekihana/geki-event/tuchi-anka/)

1.最初から虫の卵が混入していた

2.水はけが悪く、じめじめしたところに虫が卵を産んだ

普通、土は殺虫してから市販されるので、1つ目の場合は外れくじを引いた、と考えるのが、いいそうです。

大方は2つ目の場合。今回も2つ目が原因ではないかな、と思います。

ビニールのパックに入っていたうえ、口は空いて、あまざらし状態。湿っていただろうし、虫としては格好の卵の植え付け場になっていたことでしょう。

これで、虫の発生場所と、発生した原因が推察できました。

4.なんの種類やねん

これが問題なんです。サイズ的にはコバエですが、如何せん種類が多い!!一方で、コバエの成虫が活動できるのは20℃前後。基本的に秋から冬にかけていなくなるそうです、ということで、あの虫はなんやねんと...

へたくそですが、写真を見ながらスケッチを書いてみました。

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こんな感じ。

書いても分からない!!!

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調べていると、このページ「https://fumakilla.jp/foryourlife/142/」の中に似たようなコバエの写真(上)が。この写真、おそらく影?、みたいにして撮ってるので、若干私のスケッチと違いますが、それはそれ、これはこれ、ということで。このページに載っている考えられるハエ(ショウジョウバエ、ノミバエ、キノコバエ、チョウバエ)を検索しましたが、似たものは見つけられず。写真はあるのに名前が分からない、というむずがゆい状況です。

そもそも5℃に近いような寒さの中大量発生している、という点で、コバエではない可能性も大いにあり、断定できませんが、このくらいまで調べられました。

5.終わりに

今回は先生のアドバイスに従い、害虫に関することのみ記事にしました。私的には、普段の観察日記スタイルの方が情報量が多くベターな気がするのですが、そうではないのでしょうか。

「例えば私であれば「害虫」に絞り、その頻度、形態、果たして実害が見えるのか、ということで一報にすると思います。」という先生にアドバイスをいただいた要素を含めて書けたので、満足していますが、このようなスタイルの方がいいのかどうか、アドバイス、コメント頂ければ幸いです。

読んでいただきありがとうございました。

コメント

北川さんこんにちは

 オムライス............

 ご飯とのバランスもですが、形態と、そしてケチャップの置き方が豪快です。「味に問題なし」いやあ、この姿勢は私も非常に好きですね。

 まあどうでもいいことですが、人間年をとると落ち着くといいますが、それに反してなぜか私の場合はあまり感性が変わりません。例えば今は普通の一軒家住まいなんですが、あえてバラックに住みたいなあ、とか、玄関のドアから部屋まで一直線に見えるようなクソ狭いアパートに住みたいなあ、とかいつも思っています。

 一つには中二病が全く改善せず、常に異世界系小説やアニメに触れているからかもしれませんね。

 ちなみに東北大生のヲタ率は年々減っているのではないかと思います。そして増えているのは「一般系」、つまり皆が皆同じような流行や生活様式、同じyoutubeを見る人ということです。幸いにも?北川さんは個性が突き抜けているので、そういう心配はありません。

 今回の報告を見てもそう思いました。

 この害虫の量!! 数匹レベルではありません。

 アボガド写真も、ベランダ写真も、私なんかはそういうこともあるなあ、自分の部屋でも驚きもしません。部屋に虫がいても共存する途上国体質なんで。しかしながら、一般女子なら卒倒ものかもしれません。

 そしてその原因を突き止められています。それは100均の土、でしたか。口を開けて置いたので後から虫が発生したのではなく、アボガドの鉢にもあることからすると最初からこの製品に虫がいたようです。有害昆虫ではありませんが不快昆虫ですね。そして調べて見ると100均の土にはよくあることとのことです。極度にコストカットされているためなのか、未熟の有機質が含まれていると考えられます。ホームセンターレベルの市販培養土ならば、有機質はしっかり熟成され、特に高温処理をしなくともその際の発酵熱によって害虫はいなくなっているものなのですが。未熟だと害虫の問題もそうですが、植物の生育そのものにも影響がありそうです。発酵途中で変な中間化合物を生じたり、あるいは酸素を消費してしまったり......

 過去の展開ゼミで、100均の土を使ったら極度に生育が悪かったという報告がありました。それにはpHがおかしいことを疑ったのですが、未熟だったのかもしれません。あまり安い土はダメなんですね。

 関係ないですが、ホームセンターの土でさえ問題が出ることがあります。私が庭に使った鶏糞堆肥、あっという間に雑草だらけになったことがあります。つまり、鶏の食物に雑草の種子があった(まあ自然放牧か何かで、そのこと自体はいいと思うのですが)ようです。

 さて、この場合の虫退治は物理的に処置して経過観察、順当ですね。

 虫の種類についてもよく調べ、考察されています。低温でも発生できて姿はコバエに似ている...... ちょっと分かりません。一つだけ、そのスケッチについてです。よく書かれていますが、一点だけ難を言うと昆虫というものは胸に6本の脚全てが付いています。頭・胸・腹とある胸の部分ですね。これを意識してそのシルエットを見てみて下さい。

 関係ないですが、私自身そんなに好きでもないのですが、愛好家も多いです。昆虫というのは特殊な生き物で、外骨格・解放血管系のためにあまり大きくなることができません。過去中生代には大気酸素濃度が35%もあったため、1mの虫なども存在しえたらしいですが、それ以上にはなりません。逆に代謝効率は素晴らしく、もしも人類にタンパク源が不足したら昆虫食が普通になるかもしれませんね。牛の放牧では食べたエサの1/8程度しか肉になりません。大半は体温の発生に使われてしまいます。そして更にどうでもいいことですが、昆虫の特徴である複眼は動体視力に優れ、また神経系は分散型であり頭を失くしても動けます。幼虫から蛹、成虫になることを変態と呼びますが、昆虫の中には変態を複数回行う過変態のものもいます。何とも凄い生物ですね。

 さて今回の報告は内容を絞った分だけ、とても読みやすいものでした。情報量?いえいえこれで充分です。読み手にとっては観察日記は参考にならず、その情報の大半は無駄になります。今回のようでいいと思います。

 更にいえば、話の流れで「起・承・転・結」「序・破・急」を意識すればプロですね。

 レイアウトも、人間の視線には「Fの法則」というものがあり、左上から右方向に視線を動かし、そして戻してから真下に向かう、らしいです。

 さあ、寒くなりましたが植物の世話を続けましょう。青葉山近辺は仙台市民も恐れる寒さです。ここ片平では地際の最低気温がついに0℃になりました(気象庁発表は仙台駅裏の割と温暖なところで、しかも地上1mを測るので高めに出る)。では青葉山では......

 次回の報告もお待ちします。

 ラボスタッフ・オガタ

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