東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

経過観察2(理:山田和輝)

2021年10月25日 (月)

まずはブログの更新が遅れてしまい申し訳ありません。

今一度気を引き締めていきます。

さて、今回は山の紹介ではなく、先日収穫したかいわれ大根の食レポ?をし

ようと思います。上の写真はかいわれ大根をのせた親子丼です。

味はほぼ大根でした、くらいの感想しかなかったのですがおいしかったで

す。もう少し良い食レポがしたかったのですが、食べる人が食べる人なので仕方がありません。


本日の内容

  • 経過観察(10/15~10/25)
  • 成長して葉がギザギザする理由
  • 展望

経過観察

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10/15日の観察です。

上からミックス、ラパ、大木です。前回のコメントで受け皿を使う、徒長の具合を知るために物差しをいれた写真

を使う、とご指摘をいただきました。物差しについては、まだこの時点でコメントを見ていなかったので使用でき

ませんでしたが、じつは受け皿、というか鉢に地面の寒さが直接来ないようなシステムは最初からとっていまし

た。今までの写真だと見えないとは思うのですが、ペットボトルのキャップを下に置いてその上に鉢を乗せてあり

ます。ということで受け皿を下に置いていません。ミックス、大木についてはかなりとうとうしている様子がうか

がえるので、先日研究室の方で追加の土をいただき、土寄せをしました。一方でラパの方は伸張というよりは葉の

拡大が見られます。これは根野菜の大根と葉野菜のハクサイの違いなのでしょうか。また、これはどのような分子

メカニズムでそれぞれ可能になっているのでしょうか。(実はこれも先生からのコメントでいただいた物で、ご指

摘いただいたときに疑問に思いました。)かなり調べたのですが、徒長と根の伸張についてのメカニズムがよくわ

かりませんでした。どちらも一次成長として根を伸張させるというオーキシンが関わっているのではないかとも思

いましたが、知識が深まるまで一旦保留としておきます。

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これは10/25の観察結果で、上からミックス、ラパ、大木です。この日は気温14℃、湿度85%でした。

日にちが経ってきて、だんだんと葉の形が複雑になってきたことが確認できます。どのようにして、発芽当初は丸

かった葉が生長するにつれてギザギザしてくるのでしょうか。これは次で述べたいと思います。

ミックスは風の影響だと思いますが、個体同士が絡み合ってきてしまったのでほどいてまっすぐ伸びるようにしま

した。ラパは徒長もしていないのですが、根の張りが少し弱いように思えます。倒れないように土を周りに寄せて

みましたがちゃんと結球するか不安です。

成長してギザギザする理由


まず、結論から述べると、EPFL2というペプチドと、オーキシンという細胞の伸張を促す植物ホルモンが葉のギザ

ギザを作っているのではないかと考えられています。

発芽したての1ミリメートルに満たない小さな葉は、楕円のような丸い形をしています。だから、オーキシンが葉

の一部に集まってその部分が伸張するというようなことが起きなければ、ギザギザにはなりません。つまりオーキ

シンの密集具合はあるところでは高く、あるところでは低くなっているのです。そして、この密集具合をEPFL2が

調整しているそうです。EPFL2はオーキシンの蓄積を抑える働きがあり、ギザギザの先端部分にはEPFL2が作られ

ないのでオーキシンがギザギザの先端部分に存在できるというわけです。オーキシンが蓄積するところにはEPFL2

が作られないのでこのようなフィードバックが出来るそうです。オーキシンが先に出来てEPFL2を制御しているの

か、EPFL2が先に出来てオーキシンを制御したのかはわかりませんが、現在はこの二つが相互作用をして葉のギザ

ギザを実現しています。

展望


他のメンバーはデザインや観察について、かなり丁寧に書かれていて、自分がなにかブログに残せることはなにか

なあと考えていたときに、自分が今年唯一の理学部だということに気づきました。

ここは理学部らしく、植物の生長の分子メカニズムなどについて毎回一つは書いて、他の方がやらないような情報

を残していこうと思います。

また、ミクロなことを学ぶと植物を見た時に、単に視覚情報としてみれる植物ではなくてもっと深い視点で植物

を見れる気がします。その方が植物を見た時に楽しめる気がするので続けていこうと思います。

コメント

理学部・山田さん

この講義の大変さにはまっているようですね。動画配信があるわけではない、講義への出席を求められるわけでもない。あくまでも自分の意思で観察をして記事を書いて、uploadする。この日に必ずやると言うことを決めないと、先延ばしは自由。でも、そのあとに待っているものは。。。と言うことです。これは、この講義に限らず、〆切を守らないと、ついつい「まあいいか」になってしまいます。という、渡辺も「夏休み」の終わりの8/31〆切の宿題が終わってないので、偉そうなことはいえないのですが、基本的に「必ずやること」という意思を持って望むことです。いろいろなことに。

とてもアンバランスなことをされているようですね。ペットボトルのキャップの上に植木ばちを??? どんなことになるのか想像できませんが、ひっくり返る危険もあり、よくないですね。経費を節減したいのであれば仕方ないですが、ちゃんとした方がよいと思います。根っこというか、根っこがある土が冷えるというのは生育にはよくないと思います。プラスチックの皿などを敷いて下さい。あと、写真の幅は300dpiはほしいですね。どのような様子か、他の方がわかりにくいと思います。その当たり、過去記事をたくさん参考にしてどれくらいが見やすいのか、しっかり見につけて下さい。川内での基礎実験、学部での実験、その先の実験でも大事なポイントですので。

ダイコンは根っこが伸びるわけです。でも、カブの仲間はそんなに伸びません。どのようなからくりかは調べるとおもしろいと思いますが、渡辺の守備範囲の外ですね。これは。というよりも、まずはダイコンの根っこに近いところを押さえて、しっかり土寄せすることです。柔らかい状態で土を盛るというのはだめです。webを調べたことを書くのもありですが、農学部の小島さんみたいに、観察して考えると言うことをこの講義で大事にして下さい。


わたなべしるす