東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

初めて知りました~ミニ白菜とすみれかぶの観察~ (農:五十嵐大眞)

2022年1月11日 (火)

明けましておめでとうございます!農学部1年の五十嵐大眞です。

12月がとても寒かったので、1月はどうなってしまうのだろうと思っていましたが、1月も案外12月と変わらず、雪もあまり降っていないので助かっています。寒さのピークを通り越したのかは分かりませんが、そう願いたいです。

上の写真は実家に帰ったときに見たびっくりにんじんです。親が食の駅で買ったみたいです。地中に石などがあってそれを避けようとしたのでしょうか。それにしてもいびつな形です。気になって調べてみると、ネット上にはたくさんの変なニンジンが投稿されていました。中にはヒト型のものも・・・おもしろいのでぜひ調べてみてください!


目次


1.現状報告

2.白菜の結球について

3.まとめ


1.現状報告


ミニ白菜 3鉢3株 1月10日 栽培105日目  

IMG_20220107_155644.jpgIMG_20220107_155705.jpgIMG_20220107_155741.jpg葉っぱの大きさは大きいもので16cmほどになりました。いくつか元気がない葉っぱもあるのですが、その他の葉っぱは元気に育っています。植物の生命力の強さを感じました。また、結球もし始めていて、中心が白菜の形になってきました。また、これまで肥料は植物にできるだけ近い場所にあげていたのですが、小島さんの記事を読んで、それではいけないことを知りました。そのため、肥料の与えすぎと置く場所に気を付けています。

すみれかぶ 1鉢3株 1月10日 栽培105日目

IMG_20220107_155806.jpgIMG_20220107_155914.jpgIMG_20220107_155901.jpg葉っぱの大きさは大きいもので16.5cmです。今さらなんですが、かぶの食べる部分は根っこではなく茎らしいです。その証拠として、表面に細かいひげのような側根が生えていません。また、茎は日があたると葉緑素ができて緑色になるみたいです。だから、じゃがいもは茎なので日光にあたると緑色になりますが、ごぼう、ニンジンなどは根なので日なたに出しておいても緑色にはなりません。ダイコンも、上の緑色の部分が茎でその下の白い部分は根みたいです。今育てているすみれかぶが緑色になっていないのは、ピンク色で目立たないからでしょうか。それとも、葉っぱに隠れて日光が当たってないからでしょうか。日に当てて色に変化が出るのかあとで試してみたいです。


2.白菜の結球について


白菜などの葉物野菜が何のためにどうやって結球するのか調べてみました!

〇白菜はなぜ結球する?

白菜はなぜ結球するのでしょうか。実は白菜はもともとは結球をしていなかったらしいです。それが、たまたま結球してしまった変異個体を人間が選抜して育て上げた結果、結球する白菜が広まりました。それでは、白菜が結球することは人間にとって何がいいのでしょうか。一つは食べがいがあることです。白菜は一つの個体に葉がぎっしりと詰まっていて、少し切るだけで膨大な量になります。また、結球していることで、外側がもし萎びても、数枚むけば内側からみずみずしい葉っぱが出てきます。つまり、結球していることで保存性や輸送性にも優れ、私たちはおいしく新鮮な野菜を食べることができます。

〇白菜の結球のしくみ

生育した白菜の苗は、時期が来ると成長を促進する働きのある植物ホルモンの一種であるオーキシンという物質が増えていきます。オーキシンは白菜の葉に日光が当たると葉の表面から裏側へと移動し、葉の裏側にある細胞を膨らませます。そのことで、内側にある葉が徐々に立ち上がり、巻き込んだ葉になり、折り重なって層を作ると言われています。


3.まとめ


今回は野菜について今まで知らなかったことを知ることができました。前々から、ダイコンの上の方が緑っぽくなっているのはなんでだろうと思っていたので、そこが茎だったと知ってスッキリしました。また、普段何気なく食べていて、その形が当然だと思っていた白菜が、実は品種改良によって今の形になっていたのにはびっくりしました。もしかしたら今食べているほとんどの野菜は品種改良を経て今の状態になっているのかなと思いました。

仙台の冬はやはり寒いですが、みなさん暖かい服装でお体に気を付けて。ではまた!

コメント

農学部・五十嵐さん

最初のニンジンの写真、おもしろいものを見つけましたね。実際に根っこが石にぶつかったのか、ニンジン、ダイコン、ゴボウなどの根菜類で調べる、実際に掘ってみるというのをやってみるとよいかと思います。ちなみに、渡辺はダイコンでこうしたいびつなものを掘ってみたことがあります。なるほど、へー。でした。経験は大事ですから、是非、暖かい季節になったら。何かの機会に。

ハクサイの管理ですが、枯れて黄色くなって茎から取れてしまった、明らかに枯れているものなどは、除去するのがよいですね。病気の元ですから。一方で下の葉っぱは栄養を上位の葉っぱに転流させて、上位の葉っぱを作ることに役立つのである程度は放置が重要ですが。その見分けは経験を積むことですね。カブの肥大部分、上部が茎ですね。下部の肥大部分で側根が見える、その根跡があるところが根ですね。収穫の時、気をつけるとその境界がわかると思います。

ジャガイモとそれ以外の根っこのに違いに気がついたのはniceです。品種改良によりアントシアニンという紫系の色が根っこ、葉っぱの表面についているものがあります。ムラサキキャベツとか。それらにも調べると、葉緑体はあります。緑色の色素も存在します。抽出条件などを工夫したら、紙、薄層クロマトグラフィで分離できるかと思います。是非、そんなことも調べてみてはどうでしょうか。


わたなべしるす