東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

ちょい辛ミックスついに収穫・・(農:高橋悠太)

2022年12月11日 (日)

こんにちは。高橋悠太です。

更新が少し遅れてしまったことをお詫びします。

今回の写真ですが、川内の近くにある洋食屋の牛タンシチューを友達と食べてきました。以外と本格的でしっかりと牛タンが入っていて驚きました。ついでにライスとスープもおかわり自由だったので最高でした。そして他においしかったものといえば、収穫したちょい辛ミックスです。さて、本題に入ります。

ちょい辛ミックスの収穫

 今回はシンプルにサラダでそのまま食べてみた。前回少し未熟な状態のものを食べたときと比べ、より辛いと感じた。特にからし菜2種の辛みはかなり強かったが、おいしく仕上がった。ただ、全体を見てみると黄色い葉が多少見受けられたので、収穫時期は遅れ気味になってしまったものと見られる。そのため、通常より渋みが増加したとも考えられるが、からし菜にはもともとシニグリンという苦み成分が多く含まれているため、収穫時期は味にあまり影響はなかった可能性が高い。

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収穫時期が遅れてしまった理由だが、正直なところ20cmを目指していた。説明にも20cm位になったら食べ頃と書かれていたので、それを待っていたのである。結果的に、固体は13,4cm程度で生長が止まり、12月に入ってからあまり伸びることはなかった。これはなぜだろうか。栽培密度か栄養か、今度は対照実験をして調査してみたい。

小松菜

 小松菜はというと、どんどん大きく生長している。前回よりも3cmほど生長し、23cm暗いまで生長した。(上が12/1撮影、下が12/10撮影)真ん中には若芽があるので、まだ生長しそうなのだが、もう収穫時期に近づいているのだろうか。ちょい辛ミックスのように収穫時期を遅らせたくはないので、あと少しで一株残して収穫し、一株は実験的に可能な限り生長させてみたいと思う。

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それと1つ気になったのが、折れてしまった部分が今も枯れずにいることである。これについて今の知識から予測されるのは、師管は傷ついてしまったが導管がまだつながっていることで生き続けられているということだ。しかし、要因はそれだけでなく、植物には傷に対抗するホルモンの関与も疑われるため、それについても調べてみたい。

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最後に

 ちょい辛ミックスは、反省点もあったが、結果的においしく食べられるほどに生長したことに達成感を感じる。今回蒔いた種子は、若干紫高菜が少ないように感じたが、一度に多種類を観察することができて楽しかった。ミックスする品種は、生長速度や一緒に食べて合うかなど様々なことが考えられていることが分かった。


コメント

農学部 高橋さん

育種の渡辺です。ミックスの収穫をしているというところで、before/afterつまり、収穫前とあとの写真が比較されるとよいのではないでしょうか。同じ角度から。可能であれば、どの部分を収穫したのか、印があると、分かりやすいですね。その点は、是非、次回以降にトライしてみて下さい。葉が折れたけど、枯れないでいるというのは、言われるとおり、維管束がつながっているからだと思います。維管束を実際に観察した先達もいました。折れた葉っぱをそのままにするのもそれなりですが、せっかくなので詳細な観察対象にすると言うことも考えて見て下さい。あと、誤字脱字の読み返しは大事にして下さい。それ以外については、ラボスタッフ・オガタさんが月曜日にコメント予定です。それまでお待ち下さい。


わたなべしるす




髙橋さんこんにちは

 お~、牛タンシチュー、豪勢ですなあ! たまにそういうごちそうもいいもんですね。

 ちなみに...... 確か全世界の牛タン消費量の5%を仙台だけで占めるとか。全世界の中でですから凄いものです。

 さて記事ではちょい辛ミックスの実食のレポです。まあまあイケてたみたいで良かったと思います。やはり植物体が完成してくると、辛さも増すみたいですね。これは細胞代謝の中で、二次代謝(エッセンシャルな物質だけではなく、派生して様々な物質を作り出す)が多くなったからでしょうか。

 肥料分からくる硬さ、エグ味もなさそうで何よりです。

 コマツナはとても大きくなりました。間引きを兼ねて収穫し、残り一株にして上を狙うのは面白いやり方です。このまま行くと、最終報告前に栽培は終了ですが、データをまとめたり、調べたり、考察することもできますから...... もちろん無理のない範囲で再栽培・実験することもできます。

 最後の文、ミックスの意義についての考察も素晴らしいと思います。そう、これは品種それぞれの味はもちろんのこと、その他に発育早さ・至適環境条件(水・温度・光)など多くの特性を知り尽くした上でミックスを作り上げる、種苗会社の努力の結晶ですね。まさにプロのブレンドの妙です。

 市販のチューリップの混合球根などを見ると、開花期や背丈を合わせたり、似たようなブレンドの苦労が見て取れます。更にいえば違う科の植物を併せる寄せ植えなどはもっと高度な苦労がありそうです。

 ではまた、次はコマツナの実食でしょうか、お待ちします。

DSC_1262.JPG むむ、これで食べ比べ......まあミックスにはできないですが。

 ちなみにサッポロ一番のサンヨー食品の本社は東京......

ラボスタッフ・オガタ