東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

最終報告 ~苦労した定期的な投稿~(経:清田日向)

2024年1月26日 (金)

こんにちは、経済学部1年の清田日向です。今回はついに最終報告ということで過去最大の文字数になっています。ではさっそく内容をご覧ください

1  植物、作物の栽培を行って、最初に想像していたよりも、たいへんだったこと、逆に、以外とうまくいったなどの栽培面で感じたこと

植物の栽培を行って、想像していたよりたいへんだったことは植物のお世話を思ったよりしなくてはならなかったことです。思えば、植物を自分で最初から育てるのは小学校の朝顔以来になります。新潟の雨の降る気候のせいなのか、それとも学校の先生が水をやってくれていたおかげなのか分かりませんが、特に世話をせずともすくすく育ってくれたような気がします。そんなよく覚えてないような記憶から楽観的に育ててしまった、というのが上手くいかなかったことです。そこで他の受講生の方の野菜の成長と差がついてしました。特にカブは本当にうまくいきませんでした。

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上手くいったのは先生方のアドバイスや他の受講生がやっていたことを実践したことです。そんなの当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、僕はそれが最初からできていたわけではありません。そういった意味で自分は成長できたし良い経験になったと思います。

具体的に言えば、間違えて切ってしまったコップをどう活用するかで、下に皿を敷いたり

CED56D77-4BA5-4D82-B165-A78A710EF475.jpegどうやってカブを育てていくかといったことです。おがた先生、田中さん、柚原さんありがとうございました。



2 どの様なところに波及効果があったか

他の講義の波及効果ということですか、申し訳ないことではありますが、今それを感じていません。なぜならこのセメスターで僕が講義をある程度ちゃんと受講したと言えるのは文化理解という講義とこの講義だけだからです。それ以外の講義はほとんど行っていないか、出席だけしてchatGPTにGoogleフォームに回答してもらうかのどちらかです。これは本当に良くないし、親にも申し訳ないです。これからのテスト勉強と次のセメスターを頑張る中でこの講義によって得られたことを活かしていきます。





僕が受講している文化理解という講義はある種異端な講義で、やることは留学生とのフットサルだけです。もしかしたらその講義の中で野菜を観察するように他人を観察できていたかもしれません。




3 逆に、毎日の観察をすると言うことで、どの様なことが身についたのか、感じたこと

毎日の観察で身についたことは忍耐力だと思います。特にカブですが、毎日見ても野菜はほとんど成長してくれません。これは僕が大学から始めた体操でもそうなのですが、毎日のようにやってもほとんど成長しないと、その行動(観察)をやめたくなります。しかし、そんな中でも野菜が枯れたらかわいそうだと思って観察を続けるうちに忍耐力がついたと思います。

4 文章を書くという点で、講義の受講前とあとでどのような変化があったか

文章を書く、という点では受講前に比べて僕は自分自身が文章を書くことが好きだとより一層感じました。私は以前からX(旧Twitter)で毎日のように文章を書いていました。それは短い文章で本当に自由に書けるからこそ楽しいのだと思っていたのですが、この講義である程度の制約(公序良俗に反しない、長くかかなければいけない)の元で書いた結果、そもそも自分は自分が思ったことを書くということ自体が好きだということに気づきました。

また、とりあえず長い文書を書くということにも自信が持てるようになりました。あのものすごい非難を浴びた必修科目「学問論」でさえ毎週のレポートは400で、この講義の半分以下です。また僕は1度、1000文字を超えても続けて書こうとしたらどれくらい書けるのか試して5500字書くことができました。



定期的とは言えませんし、質もあまり高くなかったと思います。しかしそれなりのペースで長い文章を書くことができた自分にそういった点での自信が持てるようになりました。




5 植物を栽培して、観察するということは、客観的に物事を捉えて、自然科学的なものの見方を学ぶということでもあります。そうした点について、自分自身が習得できたと思う点、他の受講生と比較して、さらに、研鑽を積むことが大事と思う点

自然科学的な見方ですが、僕が習得したのは数字を見ることです。具体的には、茎の長さを定規で測ったり、温度を調べたりです。そんなの当たり前のことですが、自分はそれが最初からできていなかったし、定規を使うようになったのもかなり後からでした。定規をもっと早く使えていたら成長速度が早いスプラウトの方に使えていて、そしたらより定規での計測によって分かることがあったのかなという後悔があります。そういった後悔で自分は次から自然科学的な見方ができるよう環境を整える努力をしようと思いました。




また、他の受講生に比べて研鑽が必要だなと思ったのは計測の頻度です。柳澤さんのように毎日最低気温最高気温を計測して写真に残し、栽培を始めてから何日かも残すような人がいて、自然科学的な見方をするための材料を残すことをすべきだったなと思います。

6 コメントにどの程度、followできたのか、意味があったのかということについて

コメントについてですが、僕がこの講義で最も助けられたのが先生方からのコメントだと思っています。

まず栽培についてですが、スプラウトと鉢のどちらを先に栽培するかというところから教えてもらい、間違えて切ってしまったカップをどうするか、どこに野菜を置くといいのかなど、基本的なところから全部教えていただけて、それらを遅れることはあっても全て実行することで野菜を育てるということが出来たと思っていて、そういうことがなかったら何も上手くいかなかったと思うのですごく感謝しています。



またモチベーションという意味でも毎回の記事に長文のコメントを返してくれることはありがたかったです。また引き合いに出して申し訳ないのですが、学問論では点数が返ってくるだけですし、点数すら返ってこない講義も多くあります。そんな中で毎回の記事にしかも長文で返してくれる講義は楽しかったです。

また、コメントを返してくれることそれ自体がこれまでの小中高、特に1学年の人数が6人だった小学校時代のようのようで、懐かしいものでしたし、何より自分を見てもらえていることが嬉しかったです。大学では1人が大人数に対して話す形の講義が多くどうしてもそういったものを感じる機会は減りましたので、コメントを頂けるところに僕は最もこの講義の良さを感じました。



7  中間発表で目指した点がどれだけ達成できたのか

中間発表で立てた目標は継続的な投稿をする、この講義の単位を取る、野菜観察の部分を取る、でした。

まず継続的な投稿ですが、全くと言っていいほど上手くいかなかったです。中間発表後から20日ほど空き、そこから次の投稿までは1ヶ月ほど空いてしまいました。中間発表までの投稿は最初の投稿が恐ろしく遅いこと以外はそこそこのペースで投稿していたのである種前半より悪くなったと言えるかもしれません。原因は私の怠惰さに他ならないです。目標の1つの継続的な投稿に関しては上手くいきませんでした。

次にこの講義の単位を取ることです。この目標ですが、最終報告で中間発表での目標に触れることを知らずに書いてしまったため、達成できたかどうかが分からない目標となってしまいました。

しかし、僕の楽観的予想を書くと、この最終報告で本当に最低限の、単位をもらえる可能性を残せたと僕は考えています。東北大学のシラバスで「野菜栽培を通じた「双方向」での文章力養成へのトライ」を検索してみると、「毎週の記事のuploadを出席の代わりとする」と書かれています。このページでは「出席をどれだけしなければ単位を与えられない」ということは書かれていませんので断定はできませんが、他の大半の全学教育では「⅔以上の出席をしなければ単位を与えられない」ということになっています。そのためこの講義でもそのように考えることが妥当(この特殊な講義にそれを当てはめるのは全くのナンセンスであるかもしれませんが)だと思われますが、この講義の回数は15回、その⅔は10回になります。ここからこの講義の必要記事投稿数は10回だと僕は思っていて、この最終報告によってそれを満たせたと思っています。もちろん⅔の出席というのは単位の必要条件であり十分条件ではありません。それが先程書いた、「本当に最低限の、単位をもらえる可能性」だと思っています。シラバスに戻り、成績評価方法を見ると、レポート報告uploadが55%、中間発表の内容が20%、最終発表の内容が25%とされています。レポート報告「upload」が55%ということは、楽観的に解釈すると毎週のレポート内容によって大きく減点することはないということになります。講義は15回ですからそのうち10回投稿すると単純計算では100点中の約36.7点がもらえることになります。そして中間発表、最終発表の計45%の約半分の24%が取れれば単位をもらえることになります。締切を守り、字数を守り、条件に沿った文章構成にすることによってその半分の24%をもらえる可能性が残せたと僕は思っています。



以上が楽観的な予想でしたが、これから悲観的な考えについて書きます。まず、記事の投稿数が少ないこと、定期的に投稿できなかったことです。楽観的に見れば先程のようになりますが、例年だとやはり15回程度投稿されてる方が多いこと、シラバスで「15回の投稿」「定期的な投稿」が何度も繰り返されていることから僕のような投稿頻度は明らかに問題があって大幅な減点を受ける可能性があります。また、僕は最初の講義で重要な部分を聞き逃してしまい、通常鉢栽培から始めるところをスプラウト栽培から始めてしまいました。これも減点になるでしょう。また、先程書いた通りシラバスではレポート報告「upload」が評価の対象になる書いていたものの、それでは内容が優れていた受講生にとって損であり、そちらとの差別化を図るための減点は避けられないと思っているからです。また、シラバスの「最後までくじけないで継続できると思える方はご参加ください」というところから厳しい評価を受けたとしても文句は言えないような雰囲気を感じます。他にも色々ありますが、こんなところが主なところだと僕は思っています。

変に長くなってしまいましたが、以上がこの講義の単位をとるという目標をどれだけ達成できたかということになります。



3つ目の野菜観察の部分を増やすことですが、部分的には達成できたものの、全体的にはあまりできませんでした。部分的というのは5でも書いたことですが、定規を使って長さを測り始めたことで、文章を長くすることには繋がりませんでしたが、これは自然科学的なものの見方という点でも意義があったことだと思うので部分的な達成になったと思っています。定規を使い始めるのが遅かったことは反省点になりますが。



また、僕が間違えてスプラウト栽培を先に始めてしまい、かつ最初の投稿が遅かったせいで鉢栽培が大幅に遅れてしまい寒い中で育てる形になりました。その影響か成長が遅く、日々の変化が感じにくくなってしまったことで書く内容が増やせなかったと思っています。



そう僕は思っていたのですが、先程柚原さんの記事を見ました。この記事の中で柚原さんはスプラウト栽培の2回目を始めていました。



中間報告の前から鉢栽培を冬にするとほとんど成長してくれないことは分かっていたので、その上で野菜観察の文章を増やすという目標を掲げた以上、スプラウト栽培をもう一度させてもらうというのは思いつけないことではなかったのかもしれないと今になって思います(柚原さんが2回目のスプラウト栽培をした理由は全く違うと思いますが)。野菜が成長してくれないのを言い訳にせず、どうしたら目標を達成できるのかちゃんと考えなかったという意味でも、野菜観察の内容を増やすという目標はあまり達成できませんでした。



8  以上の(1)~(8)を踏まえて、この講義で学んだことを、大学での活動を含めた日々の生活に対して、どの様に活かすことができるか

この講義で学んだことは文章力と単位に対する気持ち、自分の大学の授業に対する適性です。

まず文章力ですが、これは正直実感としてはまだありませんが、1000字以上の文章を定期的に書く経験はこれまでにありませんでした。それによって質はともかく字数が必要なレポートを書く力はかなり向上したと思います。僕は経済学部なので卒業のためにこれから一層そういった能力が求められてくると思うのでこれからの授業全般に活かしていきたいと思います。

次に単位に対する気持ちです。「卒業進級のために必要な単位の中の2単位が本当にこの授業の単位である必要があるのか?」そんなことを問われたのはこの授業が初めてです。そういった考え方はこの講義に対してはもちろん他の授業に対しても応用することが出来ました。どの単位をとるか履修登録後にも考え、場合によっては「切る」ということも選択肢に入れることで、より一層「取るべき単位」に対して執念強く対応していけたと思います。具体的には最初から大きく出遅れ、果てはそのやり方さえ間違っていたこの講義をなんとか続けたこと、テストに40分遅刻しても大学に行ってなんとか受けさせてもらったことです。これらは決して褒められることではないし、自分の怠惰さが招いてしまったことで周りに迷惑をかけてしまっていますりしかし、こういった粘り強さというか諦めの悪さというか、そういったことは単位や成績といった結果に常に繋がるとは限りませんが、怠惰かつ大学の授業システムが明らかに向いていない自分にとっては卒業のために絶対に必要なことだと思っています。それをこれから卒業まで大切にしていこうと思います。



最後に自分の大学の授業に対する適性です。この授業は一般的に言って「楽単」ではないと思います。そして僕は単位を取るのが苦手で前期は6単位でしたし、後期で大きく上回る結果は出せそうにありません。しかし、この講義では少なくとも単位の可能性を残せたと思っていて、これは「自分にとっての楽単」がどういったものか考える試金石になったと思っています。この講義が自分にとって取り組みやすいものだった理由は2つあると思っていて、1つはレポートが主体の講義だったことです。僕が学問論という講義の単位を取得できたこともこの考えを補給することになりますが、やはり僕は文章を書くことが好きです。それは学問論やこの講義がある程度自由に書くことが許されていたから感じただけかもしれません。しかし、一旦はこの自分の適性を信じてレポートが評価される形式の授業にチャレンジしていこうと思います。



もう1つは少人数制であることです。人数が少ないおかげで毎回の投稿にコメントを頂くことができたと思いますが、このすぐコメントをもらえるというシステムが報酬系を刺激するようでそれによってまた書くモチベーションが生まれました。また、人数が少ないと先生方に自分の存在を認知されているような感覚を持つのでちゃんと頑張らなきゃいけないなと思えました。



最後にまだ収穫していないカブですが、おがた先生から3月くらいまで大きくなるというコメントを頂いたのでそれまで育て続けたいと思います。また、過去の記録を見ると講義終了後も記事を書くとコメントを頂けるようですので、気が向いたら2月中に記事を書くかもしれません。その時はよろしくお願いします。

以上で僕の最終報告を終わります。ここまでお読みいただきありがとうございます。

(6368字)

コメント

経済学部 清田さん

 最終報告拝見しました。普段の他の講義に対するスタンスを垣間見ることができる記述がありますが、よろしいとは言い難いですね。何故、普段の生活がそうなっているのかを改めて考える機会を作って下さい。そうすることが、この講義を次年度から講義につなぐことができると思います。「なぜ?」と言うことに踏み込むこんで考えることがこの講義でも重要だったかと思いますので。

 観察することで身についたこととして「忍耐力」と記しています。この講義に対するコメントが報告の最後の方にありましたが、昔の「展開ゼミ」時代の最終報告には、「毎日が展開ゼミ」と言うことからどのような学びがあったのか、と言うことを書いてもらっていました。他の講義であれば講義に出ること、1-数回のレポート and/or 試験というのが多いですが、この講義は植物を観察して、記事を書くという毎日の活動になるわけです。まさに、「忍耐力」を身につけることになるわけです。その点を理解できたのは評価できることかと思います。また、どのような文章を毎回投稿していたかはありますが、長い文章を書くことを習得できていると思います。そのことは他でも活かされるともいます。

 この講義は「過去ログ」という先達のたくさんの投稿があります。それを見ることの大切さは最初の講義でも説明しましたし、途中でも記事に書いていたかと思います。もちろん、一緒に受講していた受講生の中にも先達の記事を見ていたことが記されています。この講義に限らず、教科書、資料など学ぶことができるものはあります。それから主体的に学ぶことの大切さをこの講義をきっかけとして理解して下さい

 中間報告からの目標の達成について、自分の振り返りはよかったと思いますし、大事です。足りない部分はこれからの日々の学び、活動に活かして下さい。そうすることがこの講義を受講したことにつながると思います。この講義の単位について計算をした受講生ははじめてですね。大学でのまなびのあり方を再考する機会にして下さい。もちろん、単位が取りやすい、そうでないというのはあります。過去ログにも大変さが記されていたかと。そんな下調べも大事なことですから。これからの学びにおいては。

 この講義での文章力は高いものがあります。その文章力に継続力を付けることが大事なことなのだと思います。


 わたなべしるす