東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

ひまじのカブ栽培日誌 第17回~調理~(工:田中大翔)

2024年2月10日 (土)

 こんにちは!ひまじです。すいません。投稿が遅れました。言い訳を言わせてもらうと、セメスター終わりの打ち上げとサークル旅行に行っていたのです。先週木曜投稿して金曜と土曜はセメスターの打ち上げと旅行準備、日曜から水曜までスキー旅行に行っていたのです。その前はテスト勉強をしていたので調理ができず......。なんと収穫から一週間以上放置していたのです!幸い家が寒く、室内放置で天然冷蔵庫みたいなところがあるのでカビは生えませんでしたが、少し水分が抜け、柔らかくなっていました笑。ですが、まだ食べられそうだったので、予定通り調理して食べたいと思います。

スキー

......というわけで、上の写真はスキー旅行で行った猪苗代スキー場からの景色です。今回、初めてスノーボードというものに挑戦してみたのですが、両足固定されるというものは、転びやすいですね......。前に躓き、後ろに躓き......。少し引っかかっただけでバランス崩すのはなかなか大変でした。前に転んだら膝や掌を打ち、後ろに転んだら尻を打つ。同じところを打ちすぎてそこがあざになっても打つのでとても痛い......。しかも、上手くなるにつれスピードが上がり、その分転んだ時の痛みが増すという悪循環。宿では座るのも辛かったです。でもまあ一通り滑れるようになったのはよかったです。これでスキーもスノボもどちらでも合わせることができます。東北の人は良くスキーに行くのでどちらもできる必要はありそうです。

調理

 さて、本題に入りましょう。カブの調理です。写真の通り、葉はもう食べれそうにないので諦めました。少し小さくなったように感じます。S__39092380_0.jpg

 カブの中身が見たくて全て二つに切ってみました。きれいな白色です。S__39092382_0.jpg

 今回、調理をどうしようか悩んだのですが、カブの味をしっかりと感じられる簡単な調理にしようと思いました。よって、出汁で煮たスープと肉巻きとそのまま焼くの3パターン用意しました。外鉢と内鉢の比較をしたいと思います。S__39092383_0.jpg

焼き(肉巻き)

 まず。そのまま焼いたものから、しっかり塩コショウと少し醤油で味付けしています。基本的には甘かったですが、外鉢の方は少し大根の辛い部分のような辛さが残っていました。内鉢はそういうことがなく全て甘かったです。ただ焼くだけでもかなりおいしいのですね。

 次に肉巻きですが。あまり焼きと差がありませんでした。外鉢は少し辛く内鉢はやはり甘かったです。

スープ

 最後に、出汁で煮たスープですが、そもそも今回コカブなので、全ての料理で皮をむいていないのですよね。なので焼きでは少し外側が硬かったりしたのですが、煮るではそういうことが一切なく、見た目から少し透明がかっているのです。食べてみるといい感じに出汁を吸い込んでいて、しかもトロトロなんですよ!今回余っていた豚のロース薄切りを入れているのですが、それもいらないくらいおいしかったです。

包丁研ぎ

 そういえば、包丁が切れなくなってきたので、砥石を買って研ぎました。私は高校の時、工芸という授業があったのですが、そこでは電動工具、釘禁止で、鉋と鑿を使って木を削って掘り、組んで家具を作るというものでした。そこで、各自、切れなくなったと感じたら刃を工芸室の砥石で削っていたので、包丁を研ぐ時もどうしても最近の楽なものではなく、昔ながらの砥石で研ぐ方が鋭く、切れやすくなる気がするのです。実際研いだ後肉の切れ味が全然違いました!切れる包丁はいいですね。S__39092399.jpg

 今回でとりあえずひまじのカブ栽培日誌は一段落となります。今後、残っているカブを収穫、調理をしたら記事を上げる予定です。そしてこれが現状のカブ内鉢です。少し葉が垂れている気がします。でも、元気に成長しています。S__39092398.jpg

 そういえば何回か前のコメントであった「勉当」の答えは何ですか?私は紆余曲折の遠回りの末にひらめきがあるといったものの抽象表現ではないかと思うのですが......。

コメント

ひまじさんこんにちは

 サークル旅行の話、面白く読ませて頂きました。何でも一度経験する、そして、できる事柄を増やすのが大事ですね。スノーボードによく挑戦しました。

 できる事柄を増やすという意味でこのゼミも役に立ったと言えるでしょうか。工学部出身とはいえ仕事で定期的ブログを書かなければならない状態になる可能性も無きにしもあらずです(社内広報とか?)。

 さて収穫したカブの実食!これは楽しみですね。

 葉の方はさすがに一週間も経つと使えない状態になってしまいます。春の七草(セリナズナ、ゴギョウハコベラホトケノザ、スズナスズシロ)の一つとしてカブも謳われているわけですが、これはもちろんカブの葉の部分を使う話(たぶん冬期間のビタミン補給のため)です。まあ、残念ですがカブの根の部分の食レポを見てみましょう。

 しかしま、相変わらず凝った料理です。しかも三つも! しかも味付けなんかが本格的です。

 先ずは焼き料理から...... 本当に凄いですね。

 そしてそして「外鉢内鉢の違い」、非常に面白い結果になりました! なるほど、内鉢のカブはマイルドで、外鉢の方は辛いのですね! 品種も鉢土も肥料も同じなのに...... 内鉢はあまり温度ストレスのない温室育ち、外鉢は気合いの要る環境、それが大きさのみならず味に出るのは興味深い結果でした。

 次に本来のカブ料理の王道、煮物です。柔らかくてトロトロ、絵に描いたように素晴らしい調理です。収穫物というものは自分で育てた場合不味くても納得するものですが、今回は本当に立派な収穫物になったようで大変嬉しく思います。

 写真からでも出汁を吸い込んで柔らかいカブの様子がよく分かります。とにかく大成功、お疲れ様でした。

 今後は気楽に残ったカブを継続栽培して下さい。そして、このゼミの経験から、植物栽培に自信を持って生きて下さい(まあ、植物種が異なれば、あるいは季節が異なればまた細かいところで栽培管理に違いが出ますが。逆に言えば水やりや追肥なんかの基礎の管理はたいがい共通です。願わくは、将来は野菜というより花を栽培すればいいですね)。

 もしも余裕があればですが......その後の記事もお願いしたいところです。

 ここから余談になります。

 包丁なんかの刃物は研ぐ作業が欠かせないですね。どうでもいいことですが、歯医者の使う切削器具は毎分50万回転のエアータービンです。甲高い音のするアレです。こんな高回転はモーターやギアでは不可能であり、単純な羽根車で作り出しています。それとは別に、手でカリカリひっかく道具も使います。それは非常に微細な片刃の刃物です。その研ぐのが大変なんですよ。専用砥石でシャカシャカやるのですが、下手にやると逆に全く切れ味が無くなります。

 さあ余談の二つ目、先々回に出したクイズの答えを言いましょう。

 図柄の左上には袋状の「ボーマン嚢」があり、中には腎糸球体が入っています。そこから近位尿細管、遠位尿細管がループ状につながっています。これらを併せて腎機能の一つの単位、「腎単位(ネフロン)」となります。たくさんのネフロンの集合体が腎臓ですね。

 クイズの答えはネフロン、つまり「ネフロン勉当」でした!

 地味ですが毎日こんなことをしていたおかげか......うちの娘はセンター試験生物で94点をマークしましたので無駄でなかったと信じたく思います。

 さてどうでもいいことですが、腎臓といえばもちろん重要な臓器ですが、けっこう余裕があるもので一個だけでもほぼ不足ありません。腎臓移植で二個のうち一個取り出してもいいのはそういうわけです。さすがに腎臓疾患で機能の40%まで下がると塩分やタンパクの食事制限が必要になりますが......

 ついでに言うとイエネコは本来砂漠の動物で、腎臓にかなりの負担がかかる高濃縮を行っています。そのため高齢ネコは非常に腎臓病になりやすく、高い確率で死因になります。ネコには塩分の多いカニカマやネコマンマはダメですね。市販のネコエサはナトリウムやマグネシウムの含有量を控えています。

 更にどうでもいいことで、腎臓は英語でキドニーですが、この形容詞形はラテン語由来の「リーナル」という形になります。ここへ「付け加え」の意味の接頭語を加えると「アドリーナル」、つまり「副腎の」、です。そしてこの副腎の髄質から出るホルモンだからこそ、「アドレナリン」というのです。こういった関連を覚えれば勉強も楽だろうに、ただ「副腎髄質→アドレナリン」と勉強するのは大変だろうな、と思います。

20210122170246-48084c71343d95e295b5c9fd1e963c19e0c0d9fe.JPG

 さてこれは何でしょう。これはイギリス経験論の祖、フランシス・ベーコンの唱えた「四つのイドラ」(人間の思考を捻じ曲げる4つの原因)を表しています。簡略的ですが、「洞窟のイドラ」「種族のイドラ」「市場のイドラ」、つまりこれは「イドラ勉当」です!

ラボスタッフ・オガタ