観察日誌2 生長の過程(理:山本実永)
2022年10月19日 (水)
第2回経過観察日誌
こんにちは。1週間ぶりの報告となります。理学部の山本です。今週はマッペが大生長を遂げたり、朝霧がついに発芽したり、浅漬けが伸びたりと大変多くのことがありました。それを日記形式でお伝えしたいと思います。
10月14日(金)
本日は晴れで、心地よい暖かさでした。まず朝の観察から。浅漬けを見たところ、昨夜見たときよりも双葉が開いていました。また、写真奥の方に新たに双葉が開いています。今日は暖かくなりそうなので、、夜に観察するときにはもっと生長していることでしょう。
3つある朝霧の種のうち、1つが発芽したので鉢に移植します。あと2つも早く発芽するといいですが...気長に待つしかありませんね。
マッペは細いしっぽ(?)みたいな部分が1cmほど伸びているようです。(次からちゃんと定規を当てるようにします。)
今日も1限と5限にしっかり出席して帰宅。そして夜の観察をします。渡辺先生にアドバイスをいただいたので、さっそくそれを実行しました。まず、マッペの水が多すぎたので減らしました。朝に比べると茎が伸びていることが一目瞭然ですね。コップの中の根が占める体積が増えていますから。明日からは、水の量に気を付けて見守りたいと思います。
そして、次は浅漬けです。朝に見たときよりも双葉の緑色が濃くなっています。また、葉が大きくなっています。最も伸びている茎の長さは1㎝くらいです。
そして、朝に移植した朝霧は、まだ土から芽が出ていませんでした。種の方も特に変化がなく、明日以降に期待ですね。本日のところはここらへんで失礼します。
10月15日(土)
本日は日差しが降り注ぐとても暖かい日でした。部屋の奥の方まで差し込む日差しに季節の移り変わりを感じます。それでは、早速朝の観察をします。種の朝霧はまだ発芽していませんね。うーん、本当に大丈夫か...。ろ紙がちゃんと湿っているので、水分が足りないというわけではないはずですが。
そして、鉢の朝霧はというと、まだ芽が土から顔を出していませんね。今か今かと身構えていますが、そう都合よくはいかないようです。
マッペは少しづつ伸びているようです。昨日から水の量を減らして経過を見ています。よく見ると、先端の細い部分が少しですが伸びています。2㎝くらいまで伸びてきています。10㎝くらいになったら収穫するらしいので、そこまで順調に伸びてくれるといいですね。
そして、浅漬け。昨日の夜に見たときよりも双葉が増えています。鉢の縁の方にある種の芽が土から顔を出したようです。
茎はそれほど伸びておらず、昨日の夜とあまり変わりません。
夜の観察です。マッペが伸びています。一つだけかなり成長したものがあり朝より5㎜くらい伸びたようです。それ以外の株も目立ってはいませんが確実に成長しており、先端の部分が伸びています。
朝霧の種は、やはり発芽しておらず。水が切れていないことを確認して、明日発芽することを期待します。
鉢の朝霧も芽が出ていませんでした。土はしっかりと湿っているので、多分芽は出ます。明日は晴れの予報なので、そのタイミングで出てくることを期待。
浅漬けです。最初に土から芽を出したものは、朝に比べると5㎜ほど生長したようです。
一方で、新たに開いた小さな双葉は、より大きく開いています。しっかりと根を張って、強い野菜に育てってほしいですね。
10月16日(日)
今日は曇り気味で肌寒い日でした。早速朝の観察をします。まずマッペから。マッペは5㎜ほど昨日の夜より伸びたようです。全体的にかさが増していますね。豆の部分が上に伸びていますね。昨日の夜は横たわっているように見えたので、たしかに成長しているようです。この調子でどんどん上に伸びてくれるといいですね。
朝霧の種はやはり変化がありません。ろ紙は適度に湿っていますが、もしかして寒すぎるのか...?明日にはさすがに発芽すると思いますが、果たしてどうなることやら。鉢の方の朝霧もまだ、芽が顔を出していません。土がしっかりと湿っていることを確認して、今日芽が出ることを期待しつつ次の観察に移ります。
浅漬けは、昨日に比べて双葉が開いていますね。双葉が開いたため、だんだん株の間が密になってきました。そして、背丈を測ってみたところ、縮んでいることに気が付きました、最初は目を疑いましたが、双葉が開いた分だけ背丈が小さくなったというだけでした。最初に見たときは理解できず、かなりうろたえました。今日の昼間にどれくらい成長するか楽しみです。
それでは夜の観察に参りましょう。まずはマッペから。おお、伸びている?1本だけとても目立っていますが、それ以外も伸びたようです。ただ、水が少なかったためか、やや元気がありませんね。今までは朝と夜に水の量を確認して必要に応じて足していましたが、これからは昼にも見るようにしたほうがよさそうですね。
そして、種の朝霧は変化がありません。水気があることを確認して、暗所に戻します。そして、鉢の朝霧もまだ芽が出ず。土から顔を出すまでそれほどかからないと思っていましたが、そうはいきませんでした。
そして、浅漬けです。昼間の間に5㎜ほど伸びたようですね。これは間違いなく茎が伸びたようですね。そして、朝の時点では緑色が薄かった双葉も、緑色が濃くなっていますね。葉の大きさはそれほど変わっていませんが、成長を実感します。
明日は雨が強く降る可能性があるということなので、雨が直接当たらないところに鉢を移動して、観察を終えました。
10月17日(月)
天気予報の通りとはならず、朝は曇りでした。早速朝の観察を始めます。マッペは昨晩に比べると、ほとんどの株が1㎝ほど伸びたようです。そして、写真の手前の方にある豆をよく見ると、豆が割れて、中から双葉が出てきています。だんだん、マッペの見た目が売られているもやしに似てきた気がします。10㎝くらいになったら収穫ということですから、あと7cmの生長を気長に待ちましょう。
そして、種の朝霧は相変わらずといった感じです。一方で鉢の朝霧は、芽が土から顔を出しました。1㎝ほどの細い芽です。太さはシャープペンシルの芯と同じくらいで、見逃しそうでした。この調子でぐんぐん伸びてくれるといいですね。
そして浅漬けです。よく見ると、昨日より双葉が増えています。定規の近くに、とても小さな双葉があるのが見えます。新たに2株が芽を出したようですね。他の大きい株に負けずに、育ってほしいです。そして、昨日は半分ほどしか開いていなかった双葉がしっかり開いてますます密になってまいりました。背丈は昨晩とほとんど変わっていません。夜の観察のときにどれくらい背丈が伸びているか楽しみです。
さあ、夜の観察です。まずはマッペから。朝に比べて1㎝くらい伸びていますね。そして、順調に上に向かって伸びてきました。写真奥のものは、葉っぱの部分が見え始めています。水が適量あることを確認して、元の暗所に戻します。
種の朝霧はやはり変化がありません。ろ紙はしっかり湿っていて、空気と温度もあるのでいつ発芽してもおかしくないのですが、一体いつになったら芽を出すのでしょう。鉢の朝霧は、今朝よりも芽がまっすぐに伸びていますね。そして、双葉が開き始めています。朝に比べると背丈が5㎜ほど伸びているようです。
浅漬けは朝に比べると葉っぱが広がってきたため、だいぶ茂ってきましたね。そして、朝に比べ、ほんの少し、2,3㎜ほど伸びたように見えます。定規を置く位置のせいなのか...?
10月18日(火)
本日も涼しいですね。早速朝の観察をしましょう。マッペは昨晩に比べると2㎝ほど伸びていますね。10㎝前後が収穫の目安とのことですから、あと少しですね。
そして、朝霧。種の朝霧はやはり変わらず。ろ紙の湿り気を確認して、次へ。鉢の朝霧は、昨晩見たときよりもまっすぐになっています、そのため、背丈が2㎝になっています。そして、上から見ると双葉が開いてきました。最近寒いですが、がんばって育ってほしいです。
最後に浅漬けです。あまり変化はありませんが、夜に見たときは葉が丸まっていましたが朝になると平たくなっているように見えます。これは1日の内に起こる変化なのか、それとも生長の過程で起こる変化なのか、注意して観察していきたいと思います。
さあ、今日は1限から5限まで5コマ連続で頑張りました。それはさておき、夜の観察です。まずはマッペからですが、すごく伸びていますね。全体的に2,3㎝伸びています。しかし、大きく伸びているものがある一方で、下の方にとどまってなかなか伸びていないものもあります。これから伸びるのか注視していきます。
次に種の朝霧です。なかなか変化が見受けられませんね。発芽が待ち遠しいです。鉢の朝霧は、朝に比べ背丈が5㎜ほど伸びたようです。また、双葉が開いてきました。針のように細い双葉ですね。土から芽が出た日に比べると、双葉が開いて太くなったように見えます。
最後に浅漬けです。朝に比べて2,3㎜ほど伸びたようです。しかしそれ以上に気になったことは、朝に比べて茎が傾いているものが多いように見えることです。
10月19日(水)
本日は心地よい快晴で、部屋に差し込む朝日で目が覚めました。さわやかな気分で朝の観察を開始します。まずはマッペから。昨晩は7cmくらいだった株たちが、1㎝から2㎝伸びたように見えます。対して、昨晩の時点で10㎝ほどだった株の生長は5㎜ほどとあまり目立ちませんね。あと少しで収穫です。
種の朝霧はやはり変化が見受けられません。ろ紙は湿っていますが、何がよくないのでしょうか...鉢の朝霧は、双葉が昨晩よりも開いています。背丈はそれほど変わっていない様子です。
最後に、浅漬けの観察です。背丈は昨晩とあまり変わっていませんが、茎が傾いているものが減ったように見えます。だいぶ株の間が狭くなってきました。種の入っていた袋には、間引きしなくてよいと書いてあったのですが、間引きしたほうがいいのでしょうか。
そして夜の観察の時間です。マッペは朝に比べ、それぞれの株が1㎝ほど伸びたようです。そして、次第に葉が開いてきました。明日か明後日には収穫できそうです。
種の朝霧は、まだ芽が出ていません。気になって種が入っていた袋を見たところ、発芽適温が15℃~20℃となっていました。最近涼しいため、なかなか発芽しないということかもしれないです。
そして、鉢の朝霧は朝より1㎝伸びました。ここまで目に見えて生長していると嬉しくなりますね。
浅漬けは、2,3㎜ほど伸びているようです。今育てている他の野菜に比べ、成長がゆっくりなように見えます。また、朝に見たとき傾いていた株がやはり傾いたままです。これは放置しておいてよいのでしょうか...?
今週のまとめ
- マッペが大きく成長しました。あと少しで収穫できます。次回の報告では収穫編になるかもしれないです。
- 発芽した朝霧を鉢に移植して、順調に生長しています。
- 朝霧の種がなかなか発芽しません。
- 浅漬けがここ1週間で大きく生長し、背丈が2.5㎝くらいになりました。葉も5mm幅くらいだったものが1㎝幅くらいになりました。
スタッフさんへの質問
- 朝霧の種が発芽するようにするにはどうすればよろしいでしょうか。
- 浅漬けに関してですが、種が入っていた袋には間引きについて特に書いていなかったのですが、間引きをしたほうがよろしいでしょうか。
- 浅漬けに関してもう一点質問がございます。浅漬けが傾いて生えている株があるのですが、これはどうすればよろしいでしょうか。
コメント
理学部・山本さん
2回目の投稿を見て驚きです。毎日の細かな記録が。是非続けてください。細かな記述へのコメントは、ラボスタッフのオガタさんが担当します。少しお時間を頂戴します。急ぎの質問事項のみ、渡辺が回答しておきます。
・朝霧の種が発芽するようにするにはどうすればよろしいでしょうか。
シャーレでの発根、発芽が困難なようなので、それ用の植木ばちに「直接」播種して、十分に水をあげてしばらく見てみて下さい。そうですね。種子の残量にもよりますが、5-10粒程度、種子の間隔がある程度均等になるように。
・浅漬けに関してですが、種が入っていた袋には間引きについて特に書いていなかったのですが、間引きをしたほうがよろしいでしょうか。
浅漬けミックスはいわゆる、ベビーリーフとして食べるようです。個別の個体を大きくするというのが目的ではないです。なので、間引きをしても、放置しても、山本さんがどのように管理をして、どのような大きさの植物を食べたいのか、それに合わせて調整下さい。それくらい自主性がないと楽しくないでしょうから。というか、自分で問題設定して、それにチャレンジするのは大事なことですから。
・浅漬けに関してもう一点質問がございます。浅漬けが傾いて生えている株があるのですが、これはどうすればよろしいでしょうか。
これも同様です。間引きをする場合は傾いているのを間引けばよし。放置するとどうなるかを観察したい場合などはそのまま。そうした自主性を持ってトライして下さい。
答えになりましたか。毎日の生長観察記録を楽しみにしています。
わたなべしるす
山本さんこんにちは
第一回目から楽しく拝見していました。
植物を可愛がっている様子が伝わる記事ですね! それと褒めるべきポイントとして、写真の撮り方が基本に忠実で良いものです。
さて、質問に対する答えは渡辺教授が書いてくれています。特に補足することもないのですが、先ずホウレンソウについて、観察を続けて下さい。ペトリ皿に未だ置かれている種子は、何がしかの障害(初期に酸素不足だったのか、種子そのものに不都合があったのか、それは分かりません)により遅くなってしまったでしょう。しかしそういうことも含めて「実験」であり、次年度以降の受講生にとって参考になります。むしろ順調でない結果の方が、うまくいっているものより参考になるものです。
まあ、ホウレンソウの栽培に関しては今現在鉢で子葉を展開している株が本命になります。渡辺教授のサジェスションにあったように鉢に直接追加で播いてみて、それも発芽してくればいいですね。最近になって気温が急低下していますので急いで下さい。この鉢の大きさなら最終的に3、4株残れば理想的です。そのためには、途中の生育不良や間引きを考え、もう少し多い株数が必要ですね。ただし、たったの1株であっても生育を観察するのには問題ありません。
浅漬け用ミックス種子に関しては、自分がイメージした通りにやってみて下さい。収穫時期の最終形態を考え、そして植物というものは光に関して個体間競争をするものですから、その分の伸びも考えてみてください。といっても植物を栽培した経験がほとんどなければイメージも難しいとは思いますが...... ともあれ浅漬けミックスは「ベビーリーフ」で収穫するので、ラフに考えて大丈夫です。
本命であるホウレンソウならば、まだ先のことになりますが、「間引きは葉がわずか重なったら」「横倒しなんかの徒長は間引き対象」「全体が徒長していたら増し土」といった注意点があります。成長に応じて、必要な時にこちらもお話しします。
最後、記事全体についてですが、できれば「日記形式」ではなく、「実験形式」にして下さい。この展開ゼミは「植物に親しむ」ことを最大目標にしていますが、少なくとも理系の学生については「実験の目を養う」ことも目標にしています。
具体的に言えば日付けよりむしろ優先して表示すべきは「播種からの日数」です。そして記事の内容は「植物ごとに記述」です。
記述すべきことも「何がしか気付いた変化」であるべきですね。もちろん、日々の成長度合いそのものも大事なことではありますが、それなら後で「グラフにして一括表示」の方が分かりやすいですね。
来年度以降の受講生にとって参考になるのは「栽培条件・日数・成長度合い」だと思います。そう考えれば、記事では栽培条件が抜け落ちています。どこに置いている(室内なのか、室外なのか。原則的には室外)のか、日照はどうなのか、そして気温が何度なのか、です。また鉢の乾き具合と水やり間隔、鉢受けのあるなしも重要になります。いっぺんに書き方を変えるのは大変だと思いますがそういった情報も載せて下さい。
最後に、ブラックマッペは「市販のもやし」程度でも食べられるもので、10㎝は必須ではありません。水分過多でもしも腐敗しそうなら早めに食べてみて下さい。写真をみたところ遮光が完全ではないため(わずか緑がかっている)、伸びが遅めになっているかもしれません。
次記事も期待してお待ちします。
ラボスタッフ・オガタ