東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

ひまじのカブ栽培日誌 第8回~スプラウト開始!~(工:田中大翔)

2023年11月30日 (木)

 ついにブラックフライデー‼って言っても先週の金曜ですが。皆さんは何か買いましたか?私はついに骨伝導イヤフォンというものを買ってみました。安物はただのスピーカーで高価なものは骨伝導用のモーターという噂ですが、実際自分のものがどっちなのかがわかりません。まあどっちでもちゃんと音が聞こえるのでいいですが......。他にも、JALが2月搭乗分国内線セールしていたんですよね。なんと東京(HND)-札幌(CTS)が8440円!格安航空かと思うぐらい安いですね。これで普通のJALと同じだけのサービスを受けられるのですからとんでもないです。ということで北大の友人に会いに行こうと思います。

 さて、写真はひまじの海鮮丼巡り第二弾!(第一弾)塩竃マグロ直売・食堂のまかない丼(1000円)です。前回がとんでもなかったため、見劣りしますが、十分安く、ネタもなんと8種類(日替わり)も入った豪華な海鮮丼です。この時初めてほっき貝を食べてみましたがおいしいですね。今度回転寿司にあったら頼んでみようかな......。

栽培記録(カブ)

 さて、まずはカブから、まず前回のコメントの返信ですが、鉢は室外機の上に置いているので室外機の風は当たりません。そもそもエアコンを付けないので室外機は動いていません笑。

 次に栽培記録。これが50日目の写真です。外鉢は風で折れた葉のいくつかが取れていました。成長としては順調で、今外鉢で育てていた4つのうち二つが根元が膨らんでいます。もう二つは株が近いため、何らかの競合が起こっていると思われます。よって、早急に間引く必要がありそうです。内鉢は肥料に何やらカビのようなフワフワしたものがついていました。とりあえず軽く調べてみましたが、どうやらあったらまずいものではなさそう......。ということで何らかの手を加える必要があったら教えてください。50日目外.jpg50日目内.jpg

 52日目、外置き用のケースが届きました。最近ついに太陽高度の低下によって前の家に日光が遮られ、室外機の上では夕方しか日光に当たらないという日光不足に悩まされていました。まだその影響が植物に出ていなかったため、報告はしませんでしたが、これで昼も日光が当たるようになったはず......です。この日以来自分が家にいる間に晴れになったことがないので確認できていません......。52日目外2.jpg

 それで外置きケースを買ったのはその中に灯油タンクを入れるためです。そうです。灯油ストーブを買いました。っていうか親があまりに暖房を付けない私を心配して送ってきたのです。うちの暖房は古く、あまり温まらないのに電気代は高いんですよね。コタツムリになる方がコスパがいいのです。さて、近くにGSないのにどこで灯油を買えばいいのか......。S__37666821.jpg

 また脱線しかけましたが、53日目。第2回追肥を行いました。前回の追肥からちょうど10日です。植物がまだ元気なため、前回よりは少し量を減らしました。やはり風の影響を受けない内鉢の方が高さが高いので大きく見えます。実際はサイズにそこまでの差はありません。S__37666822.jpg

スプラウト

 さて、肝心のスプラウト。コップに100均で売っていたガーゼをそこに詰めて、水で湿らせます。そこにキッチンペーパーを敷いた後、種を敷き詰めて小さな段ボールに入れ、テレビ台の下だと丁度段ボールの高さと同じで蓋が閉められるのでそこに置きました。毎日水の様子を確認し、適宜追加します。このためについでに100均で霧吹きも買いました。S__37650458_0.jpg0時間.jpgS__37650462_0.jpgS__37650463_0.jpg

 前回問題点として挙げた室温低い問題ですが、この灯油ストーブである程度は改善できるはずです。しかし、まだ灯油ストーブを動かす灯油が用意できていないのでそれまでは暖房をつけることにします。24時間つけっぱなしというわけにはいきませんが......。ってかスプラウトの為にようやく暖房をつけるって......。

次回はスプラウトがメインとなりそうです。では、また来週!

コメント

ひまじさんこんにちは

 世の中いろんなことがありますね。格安航空、海鮮丼...... そして骨伝導イヤホンとな!?骨に伝わらせるって凄いな、と思いつつ、私個人は手を出しかねてます。まあそういう小物は家にいるネコによって破壊されるのが目に見えているせいでもありますが。

 さてカブの栽培日誌ですが、やっとカブらしい肥大が始まっているようで何よりです。順調に行けば収穫が期待できそうです!

 そして、肥料のついているフワフワしたもの......確かに菌糸っぽく見えますね。お渡しした肥料は有機質肥料ではなく、完全無機質のものです。栄養分は含まれていません。それでも菌が繁殖するならば、鉢土に含まれている腐葉土などの有機質に取り付いてチマチマ繁殖していた菌が、肥料の窒素やリンによって爆発的に増えることができたのでしょうね。つまり、有機質だけでは菌はあまり増殖できないのです。エネルギーはあっても、菌体を作るアミノ酸の元となる窒素がなくてはなりません。

 ここまでは一般向け、そして農学分野の学生に向けて一歩踏み込んだ言い方をすると、いわゆる有機成分のC/N比(炭素/窒素比)の話になります。菌に分解されるためにはこのC/N比が低い必要があります。

 もう一歩踏み込むと、菌体はアミノ酸だけで構成されるものではなく、核酸もあります。その核酸を作る重要な要素はリンです。これは主に水産分野の話ですが、水中微生物の繁殖にはリン(及び鉄)が決定的要因になります。

 余談ながら、よく「川の水質浄化のために活性炭を撒きましょう」「有用微生物であるEM菌を撒きましょう」という活動があります。結論から言うなら、いくら活性炭で吸着させてもリンは抜本的に除去されず、また菌によって消費されたとしても、またその菌が死んだ時水に再放出されるだけです。いわゆる似非エコ活動です。本気で水質浄化をするなら、藻でも浮草でも育てて、それを陸上に引き上げて取り去ることで、やっと水中から要らない成分を除去できます。

 もっと余談ながら、リンは貴重な資源です。あまり知られていないことですが、このペースで消費するとリンは数十年で枯渇します。その後は......考えたくないことですが、現代的農業が根本的に成り立ちません。それを避けるため、海中から工業的にリンを取り出すとか、あるいは植物利用で濃縮するとか(緑肥)考えられていますがどうなるか......

 ちなみに、工学部の学生にとって身近な元素は銅かもしれません。これも歴史上長いこと人類に使われてきました。しかし、実は銅もリンと同じように枯渇の危機にさらされています。どうなることか......

 暗い話が続きましたが、明るい話題としては日本は実は鉱物の見本市と呼ばれるほど多種の鉱物に恵まれています。有名どころとしてはヨード資源世界一だったりします。また、つい先年までインジウムという液晶生産のための必須の元素について、日本が世界一の鉱山を保有していました。しかしながら、残念なことにインジウムに限らず日本は商業ベースに乗らないとあっさり鉱山を廃鉱にしてしまいますが(いや、実はコストにかこつけて鉱物資源を温存しておこうという官僚たちの深慮遠謀があるのかも......)。

 話を戻しますが、肥料についたフワフワは気にしないで下さい。また、肥料を与えるペースをしっかり守っているのは良いことです。画像で見ると、まだ少し葉の色が浅い気がしますので、わざわざ肥料を減らす必要は無いと思います。

 外置き用の台が設置されたのはいいことですね! 高さもあり、またしっかりして見えます。

 しかしま、灯油のためだとは...... 親が心配しない程度に暖房して下さい。ちなみに、私もあまり暖冷房しない方で、未だ暖房をしていません。というか、今夏も冷房を使ったのは3日ほどでした。気合いで乗り切りました。

 どうでもいいですが、工学部の学生ならば各種暖房のコスパを計算しましょう。電気代、灯油代、そして1ワット秒=1ジュール=1/4.2カロリーで計算できるでしょう。私も、先日カセットコンロボンベ用ストーブなるものをホームセンターで見かけて、思わずコスパを計算してしまいました。結果、純粋燃料費計算では電気ストーブをわずか2%上回るパフォーマンスになりました(尤も、ボンベを捨てる手間とか考えると......)。

 ちなみに、ひまじさんのエアコンの能力が良くない話ですが、エアコンの性能表示にCOPというのがあるはずです。これはどんなヒートポンプ機器にもある性能表示で、入れたエネルギーの何倍アウトプットできるかという数字です。たいがいの家庭用エアコンなら2.5~6くらいの表示ではないでしょうか。だいたい4あれば灯油暖房をパフォーマンス的に上回ります。まあ、空気の乾燥などの望まない要素も付け加わりますが。

 さあ、そしてついにスプラウト栽培の始まり、ですね!!

 わざわざ下敷きにガーゼを用意して二段重ねとは匠の技です。そして霧吹きまで用意したのも素晴らしい。

 遮光も考えられていますね。そして、最大ポイントである種子の密度もまあまあ適切な範囲内ではないでしょうか。そんなところを、市販品と比較して始めるのは堅実なことです。

 スプラウトのために暖房するのもちょっと......と私も思うというか、危険ではないでしょうか。灯油代は別にしてもファンヒーターと違って灯油ストーブは連続運転が可能な機器ですから、知らぬ間に酸素や二酸化炭素濃度が......

 尤も、人によってはわざわざネコのために暖房する人がいますね。もちろん、私は絶対そんなことはしません。うちのネコは勝手に布団に潜ってきますし。

 さあこれからも鉢とスプラウトの栽培投稿を期待します!

DSC_0155.JPG これは便利......なのか!?

ラボスタッフ・オガタ