2024年度学問論演習、中間発表に対する全体へのコメント(11/30)(渡辺 正夫)
2024年11月30日 (土)
今年度から「学問論演習」と講義名称が変更されましたが、展開ゼミ・カレントトピックスでの学びを継続し、「野菜の栽培・観察」を通じて、その結果をwebを通じて、週に1回報告する形式で開講しました。受講生に1名の高校生が参加してくれたのは久しぶりでした。文系理系の所属学部に関係なく、概ね講義の狙い通り、観察した内容を元に文章化し、回数を重ねるごとに文章がしっかりしたと思います。
講義で取り組む「栽培面」で苦労した受講生もいましたが、11月中旬までの暖かさを十分に活用して、しっかりした作物ができているかと思います。苦労している方は水加減の難しさを実感したのではないでしょうか。栽培に供した植物の多くはアブラナ科で栽培土壌が常に湿っている状態を好みません。起源地が中央アジア等の乾燥したところということに起因していると思います。また、暖かさの負の側面として「害虫」からの食害にやられた方もいました。ここまでの食害は10年以上、この講義を行っていますが、初めてのことです。大量に栽培している農家であれば、あらかじめ「農薬」等で対応するのですが、小さな植木ばちだったので、こちらも油断していました。この講義で行っているレベルであれば「害虫」を見つけ次第、物理的に駆除するのが基本です。
記事をuploadするタイミングもほぼ毎週、決まった頃に投稿できていたことはよかったと思います。この講義のよいところは双方向性です。一方で受講生の「主体性」「自主性」の発揮が求められますが、どの講義であろうと積極的に学ぶことを考えると、主体的な学びの本質を理解する上ではよい機会だと思います。他の講義へのプラス面もあるかと。是非、後半戦もこのペースを維持して下さい。
これまでの受講生の学びの歴史から栽培のコツをつかんだ方もいたようです。また、文章のformatも参考にしていた方もいました。一方で植物を観察する点において、葉面積、茎などの生長を数値化して、グラフ化することは大事です。チャレンジしていた受講生もいましたが、写真撮影などでは漠然としたことが、数値化することでより明確になると思います。また、モデル図を書かれた方もいましたが、それも大事なポイントです。モデル化するとき、どこに着眼しているのかが明確に分かりますので。多くの受講生が数値化という取組に挑戦してくれることを切望します。
12月以降は例年並みの寒さが到来するという予報です。植物の生長もこれまでのように順調でなくなると思います。どうやってよりよい生長を確保し、それを分かる形で見せるのか、そうしたことに挑戦してください。できれば、誰も挑戦したことないようなことを切望します。
わたなべしるす