東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

のほほほんとした観察日記-7(医:酒井 桜奈)

2024年12月 4日 (水)

こんにちは!

  投稿が遅くなってしまい本当にすみません。

 写真は友達とオートミールクッキーを作った時の写真です。なんかいつも食べ物の写真を載せている気がしますが、景色の写真が全然ないんです!

 最近、朝のニュース番組で白菜の収穫を中継していて勝手に親近感を覚えました。その中で白菜を霜から守るために紐で結ぶ作業を行なっており、「あ、これか〜」と思いました。我が家の白菜にもやってみたいなと思いました。

 

 極意〜ハクサイ〜

 栽培環境を変えて、およそ2週間、差が顕著に表れるようになりました。

 実は外の白菜の伸びが非常に悪く、葉は増えているのですが、葉の大きさがほとんど変わりません。外と中で分けた時、葉の枚数が中に置いたものより外に置いたものの方が2枚程度少なかったのでその差が広がってしまったという印象です。やはり植え替えの時に根にかなりのダメージを負わせてしまったのかなと考えています。

  左が室内、右が外(差は遠近法の影響もあります)
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   外のハクサイ 12月4日 外鉢 6:44 気温8度
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 そしてこの個体をこのまま育て続けようか迷っています。今中にある白菜を一つ外に出して比較をするか...しかし寒さに適応できるのかどうかなどの不安もあります。

 以前いただいたコメントで、寒さにさらされることで葉が甘くなるということを知ったので、やはり寒さが厳しくなった今こそ外と中で育てたいという思いです。

 また大きさの違いだけでなく形にも違いが生まれています。室内の鉢はまだ葉が立っているのですが、屋外に置いている鉢は葉がだんだんと寝てきたように思われます。

  12月4日 内鉢 6:44 IMG_9843.jpg

 葉の大きさは内鉢で15.4cmです。室内では2つの白菜を育てていますが、どちらも同じような大きさです。伸び率が異常に高くなっていて1123日から124日で0.581cm/日でした。ちなみに前回の伸び率は0.222cmで、2倍以上になっています。

 葉も増え続けていて、167枚になりました。目標枚数まであと少しです。目標枚数を超えてどこまで増えるか楽しみです。

 

 よかった菜G〜小松菜〜

 外も室内も元気に育っていて、葉がだいぶ大きくなりました。プランターの方は隣り合っている2つが少しぶつかっていてお互いに成長を阻害しないか心配です。

 12月4日 内鉢 6:44 IMG_9871.jpg

 12月4日 外鉢 6:44 気温8度IMG_9850.jpg

 ただ栽培環境を変えて2週間経ち、外と中の鉢の差がないわけではなく、室内の小松菜の方が大きく成長しています。内鉢の葉の大きさは11cm。外鉢の葉の大きさは10cmとなりました。内鉢と外鉢の伸び率は以下の表の通りとなっています。

   

 

内鉢

外鉢

11/14~11/23

0.333cm

0.333cm

11/23~12/4

0.227cm

0.136cm

 どちらも、伸び率は下がってしまいました。特に外鉢の伸び率が大きく下がってしまいました。

 過去の天気予報を見てみると、最高気温は依然として10度以上をキープしているのですが、最低気温が確実に下がってきており、5度を下回る日が多くなってきています。自然と10度以上の時間も短くなってきていると思われ、伸び率が落ちた原因の一つかなと考えました。

 

 肥料は前回から11日たった12月4日にやりました。1日過ぎてしまいましたがほぼ予定通りです。前回は5粒にしたのですが、特にマイナスの変化は見られなかったので今回は10粒埋めました。肥料の力も借りてさらに大きくなって欲しいです。

 

今回は以上となります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

コメント

酒井さんこんにちは

 写真のオートミールクッキーは焼く直前のものですね。ここからチョコが......溶けていい感じになるのでしょうか。

 さて今回投稿は室内鉢と室外鉢の比較! なかなか有用な比較だと思います。来年以降の受講生にとって役立つでしょう。また、きちんと計測していて、科学的なものとなっています。

 結果としては...... 面白いものです。

 ハクサイの外鉢、根痛みもそれなりだと思いますが、この気温ではそれほど成長しないものです。また、短日条件下だと葉の枚数を増やす方向に傾き、葉の大きさはあんまり変化しなくなります。そしてもう一つ、気温の低下と共に葉の角度が「寝てくる」のは普通の反応です。大概の植物は越冬時に葉を寝かせて、なるべく地面近くに這うような形態に変化します。極端に言えば「ロゼット」という形です。雪の重みで葉が折れたりしないような工夫、ですね。

 それよりも驚くのは内鉢の成長です! 室内の方が光が少ないので、光不足の悪影響が出るのかと思いきや......今のところ圧勝ですね。

 植物の成長には「光合成産物ができること」と「成長のための化学反応が起きること」の二つが重要で、そのいずれにも温度が必要です。内鉢の成長の要因を考察すれば、日光の量よりも、反応がスムースに進む方が重要だったということでしょうか。あくまでこの特定の条件下の話なのですが。

 そして、加えて言えば、「単に今までの光合成で栄養が蓄えられていて、それが成長に振り向けられただけ」という可能性もあります。伸び率がかなり速いですので。今後は葉の色(光不足は葉の色の薄さに顕著に表れる)と葉の厚み(これも光合成不足だと薄くなる)に注意しましょう。

 ともあれ、まだ結論は出ていませんので、この外鉢内鉢の比較は続けるのがいいですね。もちろん内鉢を減らしても構いません。一回程度の環境変化、温度変化はハクサイに大したダメージになりません。

 コマツナに関してもハクサイ同様の結果となっていますね。本当に数字で比較できるのは大事で、こちらにとっても見やすいものです。

 まあ、ハクサイと違うところは、コマツナの葉には大きさに上限があり、それに近付いているという要因があります。だからといって内鉢と外鉢の比較に意味がないわけではなく、それどころか非常に意味のある比較です(詳しく言ってしまえば、過去の受講生において室内栽培にトライした例も散見されるのですが、結果として室内の方が勝った例はその中でも少数ですね。その少数の内わけで、ハクサイのようなものはそこそこ存在し、ホウレンソウやレタスではあまり例がありません)。

 さあ、今後も注視しますので、定期的な投稿をまたお待ちします!

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 ...... 商品そのものはともかく、ネーミングセンスが......九州の人なのか!?

ラボスタッフ・オガタ