東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

のほほほんとした野菜日記-8(医:酒井 桜奈)

2024年12月16日 (月)

こんにちは!

最近、本当に寒いです。特に夜は痛いくらいの寒さで、雪が降ることもしばしば。

 週末、仙山線で山形に行き、写真はその時のものです。仙台はまだまだ積もっていないですが、山形では、はっきり目に見える大きさの雪が降っていました。特に山の方はかなり積もっていてとても綺麗でした。

 寒いのは嫌いですが、雪は楽しみなので少し積もって欲しい気持ちもあります。

 さて植物について書いていきたいと思います。

 前回、外においているハクサイの成長が心配でこのまま育て続けるか悩んでいたのですが、この度、最後まで成長を見守ることにしました!

 成長の様子は内鉢はサイズも葉の数も徐々に増えていますが、外鉢はサイズはそのままで葉は増えているといった感じです。

 

  極意〜ハクサイ〜

12月15日 21:52 外鉢 気温3度
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12月15日 21:49 内鉢IMG_0116.jpg

 まずは葉の大きさです。外鉢は11.1cmで、内鉢17.5cmです。前回から11日経ち内鉢は2.1cm成長しました。つまり成長率は0.191cm/日です。成長率は大きく落ちてしまいましたが確実に大きくなっています。

 葉の数は19枚になりました。当たり前と言えば当たり前ですが真ん中の方の葉が特に立ってきました。

 室内鉢と外鉢の見た目を比べてみました。

   左が外、右が室内910400F1-F0E3-47EF-89E0-2EB58F12EFBD.JPG

 サイズは全然異なりますが形は非常に似ています。特に真ん中の葉の生え方が渦巻状になっているところなどそっくりです。

 一方で、違うところは葉の密度だと思います。外鉢は葉の間の隙間が目立ちますが、内鉢は下が見えないくらい葉が重なっています。

 また写真の角度もあるのかもしれませんが葉の色が若干違うように感じます。具体的には外鉢の方が内鉢よりも明るい黄緑色の印象です。

 

  よかった菜G〜小松菜〜

12月15日 22:28 外鉢 気温3度IMG_0130.jpg12月15日 21:47 内鉢 IMG_0109.jpg

 小松菜の葉の大きさも測ってみました。外鉢は10cmで前回と変わりませんでした。鉢は12cmになっていました。11日間で1cm成長しました。成長率は0.091cmと前回よりも落ちてしまいましたが白菜と同じく成長しています。

 一方でに外鉢は寒さの影響から葉の成長が止まってしまったと考えられます。

 白菜の収穫は結球を期待して待つとして、小松菜は外の株の生育が止まっており、室内の株も成長スピードが落ちているため収穫も遠くないと考えました。そこで収穫について調べてみました。参考にしたのはこちらこちらです。

 まず収穫の目安となる大きさは草丈20~25cmです。土から葉の先までの長さを測ってみると室内の方は20cmを超えていました。そのためサイズとしては十分だと考えられます。30cmを超えると繊維質が強くなるということだったので収穫時期を逃してはいけないと感じました。

 次に、作型表を見てみると9月末に播種したものは11月収穫とわかります。我が家の小松菜は1010日に播種しているため、66日経過していることになります。日数と寒さを考慮しても生育日数は十分なのかなと感じました。

 最後に収穫方法です。収穫は根も一緒に抜き取り、抜いた後に根を切るということです。

 野菜の近況は以上となります。

 近日投稿する記事では小松菜を収穫してみて、食レポもお届けしたいと思います。またブロッコリースプラウトを育て始めたのでそれについても書きたいと考えています。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

コメント

酒井さんこんにちは

 仙台市は東北地方の中では特に温暖で、住みやすいと言われます。

 しかし東京に比べれば......寒くて雪もあります。年に一度や二度はドカ雪になり、一面の銀世界というか深雪の世界になります(といっても歩けないほど雪の降る山形や秋田に比べれば、雪の分類にも入らないものかもしれません。仙台では歩きにくい、交通渋滞する、といった程度で済み、外に出られないほどの何かにはなりません。何年か前、ドカ雪で輸送が麻痺して、吉野家で「肉以外のメニューしか出せません」と言われて目が点になったことが一回だけあります)。

 まあそのうち雪も体験しますので面白いですよ。そういった新しい体験のあることが、遠方から大学にやってきた者の特権でもあります。

 さて植物は継続して内鉢と外鉢の比較ですね。

 比較にも意味があり、全て内鉢にしてしまうとそれが叶わなくなるので、この態勢のまま栽培を続けるのがいいでしょう。

 そして前回コメントした通り、室内の日照がいいためか内鉢の成長が相変わらずいいようです。ここまでくれば本物ですね。若干落ちたとはいえこの成長率ですから。

 葉の数も順調に増加していて、この分では目標を越えそうです。23枚くらいになれば結球態勢に入れるでしょうか。葉の大きさの成長より葉の枚数増加がコンスタントなため、中心が渦巻き状、これまたハクサイの正常な発育です。外鉢の方が若干スカスカに見えるのは「外葉の角度」と「葉の幅的な形態の違い」によるものでしょうか。まあ悪くはありません。

 こちらがちょっと意外に思ったのは「葉の色が外鉢の方が薄い」ことですね。植物は光が強く、また低温の方で、一般的に葉の色が濃くなります。例外はあまりにも光が強かったり(必要以上の光で害になるのを防ぐため)、環境が悪かったりする場合に色が薄くなります。ただ、受講生の環境で光が強すぎるというのも考えられませんので、この状態で栽培を続けましょう。内鉢と比較するからそういったことを考えましたが、本来のハクサイの葉の色の範囲内になっていると思います。

 コマツナも結構な大きさになりました。

 収穫しても全然いいでしょう。コマツナについて、収穫タイミングはそれほどクリティカルに考えることはありません。大きくなりすぎて繊維質増加といってもいきなり硬くなることはないですし、逆に標準より小さくても構いません。

 生育日数のことを考慮されているのは褒めるべきポイントです。その通り、日数的には長くなりました(長すぎる、というまでではありませんが)。逆に言えば「わずかな月日のずれ」言い換えれば「旬の時期からの乖離」が生育に大きな影響を及ぼす、ということが分かればいいのです。作物には温度や日長が重要で、生育に最適の時期というものがあります。なかなかスーパーで野菜を消費するだけだと分からないことです。本講義でそれを実際に見られることが、農学部以外の学生にとって最大の収穫かもしれません。

 大きさの話に戻って、市販品の大きさを参考にするのは重要ですが、この場合は畑ではなく鉢栽培なのでむしろ小さ目なのが当たり前というか、市販品のようになれば逆に凄いことです。

 次は食レポでしょうか。楽しみにお待ちします。根の張り方や、内鉢と外鉢の味の違い、そこまでレポできればいいのでしょうが、まあ、できる範囲で構いません。

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 これはうちの娘と作った「ステンドグラスクッキー」です。飴を中心に入れ......そうすると外側のクッキー生地より早く溶けて焦げるという......なんとも......

ラボスタッフ・オガタ