東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

のほほほんとした観察日記-11(医:酒井 桜奈)

2025年1月 7日 (火)

こんにちは!

 無事に白菜たちの帰省も終わり、元気に成長している今日この頃です。

 写真は地元の友達とよみうりランドのイルミネーションを見に行った時の写真です。大規模でどこをみてもキラキラしていました。アトラクションも楽しみにして行ったのですが、よみうりランドを私たちは舐めてました。2時間待ちは当たり前でした、、

極意〜ハクサイ〜

 さて、久しぶりのような気がするハクサイについて書いていきたいと思います。冬休みの初めから地元で育てています。

 地元の天気はおおむね晴れ、最高気温が毎日のように10度を超えていることに感動しています。最低気温は5度は下回りますが氷点下までは下がりません。

 また室内はエアコンが夜以外つけっぱなしです。窓際とはいえ、18度はあると考えられます。

1月7日 21:24 室内IMG_0905.jpg

 まずは葉の大きさについていつも通りリポートしていきたいと思います。

1月5日 10:27 内鉢IMG_0890.jpg

1月5日 10:27 外鉢IMG_0894.jpg

 内鉢は19.5cmで、内鉢は10cmでした。内鉢が前回から2cm伸びました。成長スピードは確実に落ちていますが、良い結果なのではないでしょうか。

 次に見た目と触った感じを次のような条件で比較してみました。

 まずは21日前と現在の内鉢です。

12月15日IMG_0120.jpg

1月5日IMG_0889.jpg

 一眼見て葉の数が確実に増えているのがわかります。以前に比べて中心部分がかなり密になりました。ここまで葉が増えてもなお一枚も葉が重なっていないことに驚きました。一方で一番外側の葉を見比べてみると葉の表面の作りや形は変わっていません。

 次は外鉢と内鉢です。

1月5日 外鉢IMG_0896.jpg

1月5日 内鉢
IMG_0889.jpg

 内鉢に比べて外鉢の方が中心の葉が混み合っているように感じます。内鉢は内側にいくにつれて徐々に葉が小さくなり渦巻状になっていますが、外鉢は外側の葉と比べても比較的大きいように見えます。もちろん外鉢の方も真ん中から小さい葉が出てきているのですが、真上からだと見えません。

 また葉の質感も異なります。光のあたり具合も関係しているとは思いますが外鉢の方が内鉢より葉の艶が感じられます。内鉢の葉も元気ではあるのですが、どちらかというと葉脈に沿って凸凹している印象です。一方で外鉢は葉がピンとしています。これは手触りでも感じられて、外鉢の方が葉にハリがあり分厚く硬いです。

 ここで葉が固くなる原因を調べてみました。白菜のことを書いたサイトを見つけることができなかったため他の野菜ではありますがこちらこちらのサイトを参考にしました。

 そこから考えた原因が以下の通りです。

 まず水分不足です。室内の土の状態を基準にして水をやる頻度を決めてしまっているため、この頻度が外鉢にあっていない場合を考えました。しかし、気温の低い外の方が水分が蒸発しにくいはずなので、外鉢が水分不足に陥るとは考えづらいです。

 次にとう立ちの兆候です。とう立ちとは温度や日長などの一定の条件が揃うことによって花芽ができ栄養生長から生殖生長へと移行することです。このとう立ちが白菜の場合低温になった時に起こるそうです。

 内鉢に比べて外鉢が低温の環境に置かれていることからこの原因を考えました。とう立ちでないとしても寒さは葉が固くなる要因の一つなのではないかと考えました。

 しかし葉はいずれの鉢でも増え続けているのでこのまま成長を見守っていきたいと思います。

 今日は以上となります。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

コメント

酒井さんこんにちは

 苦労(?)の甲斐あってとても綺麗な写真を撮れましたね! さすがに都会、イルミネーションもコストをかけた大規模なものです。

 混むのは仕方ないですね。しかし、逆に「待っても入れた」のですからいいものです。神戸の有名な「ルミナリエ」などは、ほとんどつまさき歩きのすし詰めになります。

 あ、アトラクションといえば仙台では正月の数日だけ「ベニーランド」が入場料無料です。私も今年行ってきました。全然混んでないです。酒井さんももし正月に仙台で越冬するならベニーランド、ですよ。老朽化して妙に振動の大きいジェットコースターがお勧めです。

 さて、植物たちは実家の方でのびのび成長しているようです。室温も高く、そして人間にとっては湿度低いんですが、ハクサイには良い感じでしょうか。

 どちらの鉢も元気そうで、しかし敢えて比較するのが面白いですね。

 写真でなんとなく違いが分かりますが、それを文字に起こすのはなかなか難しかったのではないでしょうか。葉の大きさ、立ち方、ツヤ、硬さなどです。

 先ず投稿中にある「水不足は考えにくい」のは、その通りだと思います。それは外鉢が低温だから蒸散しにくい、ということもありますが、そもそもハクサイは見た目に反して乾燥に強い方の作物です。鉢が小さくて葉が大きいと水やりがしにくい(鉢土にうまく水をやれない)のですが、そこさえ注意すれば大丈夫なものです。もちろんあまりに強風があれば乾き過ぎることがあるかもしれませんが、それなら先に鉢が倒れます。

 葉のツヤや硬さは、外鉢の日照と低温のゆえに「引き締まったから」でしょうか。言い換えると光合成産物が多く、そして成長が抑制されれば一般的に植物は硬くなります。その対極がモヤシですね。

 さて次に「とう立ちの徴候」について、これはおそらく違うでしょう...... とう立ちには低温が必要、これは間違いないのですが...... 一つ、ハクサイの場合は株が小さいうちにとう立ちしにくい(他と比較して)のと、日長条件がよく分からない状態に置かれているためです。むしろこの葉の変化は「結球の準備」ではないでしょうか。この先々を見ないと断定できないのですが、もし結球していくようなら万々歳です。そして、外鉢と内鉢の違いが「単なる大きさ」ではなく、「質感」、「結球」まで異なってくるようならとても面白いですね。

 さあ次の投稿も面白そうです。期待してお待ちします。あ、仙台はこの先極寒の日が時折あるとの予報です。もし植物がいきなり移動でしかも極寒の日に当たれば、一日くらいは玄関の中くらいの温度で「慣らした」方がいいかもしれませんね。

DSC_0055.JPG

 謎味まだあったー 流行なのか......

ラボスタッフ・オガタ