15.食べてみました!(農:菅野 泰樹)
2025年1月31日 (金)

はじめに
あまり意識していませんでしたが、「これ記事に書こうかな」と日常の中で思いつくことがしばしばありました。それももう最後となるとなかなか感慨深いような気がします。最後の記事となりますので少々雑多な内容となりますこと、ご容赦ください。
今回の主な内容はハクサイ、ホウレンソウの実食となります。また、今後この講義を受講する人におすすめすることなどをまとめたいと思います。
収穫、実食!
どちらも収穫したのは栽培開始から125日目でした。
ハクサイ
3株あったうち、2株収穫しました。ハクサイの根はそういえば見たことが無かったので根ごと収穫してみました。
観察してみると、太さが変わるところがありました。おそらく茎と根の境界なのだと考えています。葉が生えているあたりが生長点で、ここが将来的にハクサイの芯になるのではないでしょうか。そういえば、買ったハクサイは生長点を除くと長持ちすると聞いたことがあります。根の成長の経過も気になりました。もっと大量に栽培していれば途中で根の観察もできたかもしれません。
量が量なので調理すると味が分からなくなる気がしました(そもそも料理するには足りないと考えたのもあります)。そのため、生で食べてみました。ハクサイをサラダ感覚で食べるのは初めてです。気になって調べてみたら、ハクサイを生で食べるレシピはけっこうありました。実際に食べてみると、ハクサイの味として想起されるような味はほとんどなかったです。あえて例えるなら味の薄い水菜でしょうか。
ホウレンソウ
こちらは2株あったので、1株収穫しました。こちらも観察してみました。
葉はその根元にかけて緑色が薄くなっていることが分かります。気になったのは根毛が少ないように感じます。なるべく根を傷つけないように収穫したつもりですが、ちぎれた可能性もあります。
こちらも少ないのでそのまま食べました。ホウレンソウで生食といえばシュウ酸が気になるところです。今回は量が少ないのでこれくらいなら問題ないとおもいますが、「サラダほうれん草」という生食前提のホウレンソウもあるらしく、そもそもシュウ酸が少ないようです。味の感想ですが、いわゆるホウレンソウの味をほんのりと感じました。市販のホウレンソウを想像するとかなり味は薄いですが、ホウレンソウらしい風味を感じられました。
最後の記事で実際に栽培した野菜を食べてみて、味がしたか否かを結論としてしまい、読んでくださった方に申し訳ないような気もしますが、なかなかない経験ができたことは間違いないかと思います。改めてスーパーの野菜の価値を実感しました。
これからこの講義を受講する人へのおすすめ
読んでくださっているかは分かりませんが、「この講義を受講したい!」と思っている方は最初に、過去の人の最終報告をざっくり読んでみるといいのかもしれません。少なからず各々に反省や後悔が見られると思います。実際に、私自身、「最初からここを観察していたら」と後悔する点が多かったです。講義の後半になればなるほど過去の記事の有効性を気づかされました。
おわりに
私の記事の投稿は以上となります。自分で野菜を育てて、記事として文章にまとめるという経験はなかなかできないものではないでしょうか。月並みな感想ですが、困難がありながらも、楽しく取り組めました。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
コメント
菅野さんこんにちは
最後の記事とは、こちらも感慨深いですね!
食レポも含めた全体のまとめ、とても意義あることです。特に最終報告の後の投稿ですから嬉しく思います。この講義を「単位取得の一つの手段」としてではなく、自分のものとしていることは重要で、そういったある種の矜持が人生において役に立ちます。
投稿内容は「収穫時の形態」と「食味」になります。
ハクサイもホウレンソウも科は違えどどちらも双子葉植物ですから似たような形態になります。長く伸びた主根と側根が観察できます。成長点の位置もこの場合似ていますね。ほとんど茎が見えないほど成長点は低く、集中的に葉が出ているように見えます。今後、花が作られる(トウ立ち)時期になれば急速に茎を伸ばすのが観察できるはずです......
「ハクサイの成長点を取り去れば長持ちする」というのは事実です。まあ、植物は成長点が一番重要ですから、株全体で栄養分が不足している状況でも成長点へリソースを集中させます。しかしハクサイは元々日持ちする野菜ですので敢えて手を加えることもないような......
ハクサイとホウレンソウの食味はその通りでしょう。ちなみにシュウ酸はそれほど大量に食べなければ問題ありません。シュウ酸そのものが体に害なのではなく、カルシウムの吸収を妨げたり、口にザラつくぐらいですから。
また、おまけとして「来年度以降の受講生への挨拶?」のようなことが書かれていますね。これまたあまり例のないことで、ありがとうございます。
では、どの学科を選んだとしてもこれからの農学部生活に本講義が役立つことを確信しつつ、どうもお疲れ様でした!
あ、残した株の栽培が全て終了すれば、鉢は適当に使ってあげて下さい。花でも何でも。もしも廃棄するのなら仙台市の基準に沿いましょう。
ラボスタッフ・オガタ