東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

野菜を育てよう その3 ~土寄せと間引き~(農:大須賀文音)

2025年10月21日 (火)

目次

1.はじめに

2.ミニ大根の土寄せと間引き

3.小松菜の間引き

4.おわりに

1.はじめに

こんにちは!大須賀文音です。

先日、カフェでかぼちゃのスコーンを食べる機会がありました。あまくておいしかったのですが、もっとかぼちゃの風味を前面に感じられたらなぁと思い、家にかぼちゃがあったので自分で作ってみました。カフェで食べたものよりはかぼちゃの風味がしましたが、もっとかぼちゃ感があってもいいなと思ったので、また今度リベンジしたいと思います。

最近課題やサークルで忙しく、週1回のブログ投稿の大変さを感じるようになってきました。早く自分の中のペースを確立して、時間をかけすぎることなく、しっかりとした内容のブログを書けるようになりたいと思います。

2.ミニ大根の土寄せと間引き

【播種から13日】10/17(金)7:08、気温15℃、湿度?

この日は湿度が高すぎたようで、湿度計がエラーを表示していました。

ミニ大根の間引きを行いました。

ミニ大根は、種をまいた3か所のうち、2か所からは2本、1か所からは3本の合計7本の芽が出ていました。

2本の芽が出ていたうちの1か所はまだ日照競合を起こしていないと判断し、間引きをせずに様子を見ることにしました。残りの2か所からは1本ずつ、根元をハサミで切って間引きを行い、子葉の左右バランスの良いものを5本残しました。

間引き前(10月15日)
IMG_3663.jpg


間引き後(10月17日)IMG_3676.jpg

間引きをしたことで、葉の重なりを軽減するとができました。

間引き前の写真は2日前に撮影したものですが、この頃と比較すると本葉が出てきた様子がはっきりと確認できます。

今後も適宜間引きを行っていきます。

【播種から14日】10/18(土)9:12、気温20℃、湿度67%

前日風が強かったせいか、下の写真のように芽が倒れてしまっていました。

IMG_3687.jpg

過去のブログ記事を読むと、茎が細く葉の間隔が長く間伸びした状態を「徒長」といい、対策として土寄せをすると良いという記載を見つけました。

私の場合、徒長と言えるほど間伸びしているようではないですが、芽が倒れてしまうことは何とかした方が良さそうなので、土寄せをしてみました。

IMG_3695.jpg

水やりも行ったので葉が濡れていますが、土寄せ前の写真と見比べると茎がまっすぐ伸びるようになりました。


【播種から15日】10/19(日)8:47、気温18℃、湿度62%

前回の間引き直後と比較すると葉が重なるようになってきたので、2回目の間引きを行いました。

IMG_3698.jpg

手前に生えていた2本のうち1本を間引きました。

葉の重なりがなくなって、すべての葉に日光が当たりやすくなりました。

茎もまっすぐ伸びていて、土寄せがうまく作用したのではないかと思います。

3.小松菜の様子と間引き

【播種から13日】10/17(金)7:08、気温15℃、湿度?

IMG_3677 (1).jpg

本葉が出てきました。

いずれの芽についても、2枚ある本葉の大きさが左右で異なることが気になります。今後の成長に何か影響はあるのでしょうか。

葉が大きくなってきて日照競合を起こしそうになっているので、今後様子を見て間引きを行います。


【播種から17日】10/21(火)6:36、気温13℃、湿度60%

葉の重なりが大きくなってきたので、小松菜の2度目の間引きを行いました。

IMG_3709.jpg

前回の間引きでは、1列に4株ずつ合計8株残していました。

今回は、葉の重なりがなくなるよう気を付けながら間引きを行い、5株残しました。

本葉が大きくなってきて、以前より左右の大きさの違いが気にならなくなりました。


4.おわりに

前回、オガタさんから直射日光の時間を知りたいというコメントをいただきましたが、正確な時間はよくわかないので気象庁のサイトで日照時間を調べてみました。10月は、1日当たり4時間程度であるようです。

過去の記事によると、徒長の原因は主に日照り不足であるそうです。晴れているときは直射日光がよく当たる環境でしたが、最近雨や曇りの日が多かったため、ミニ大根の株が倒れてしまったのかもしれません。

土寄せを行って、とりあえずは対処できたと思います。

オガタさんから頂いたコメントをもとに、今回の間引きでは、日照競合を意識した間引きを行ってみました。今後も、自分の作物の様子を確認しながら、適切に栽培を行っていきたいです。

今回の記事を書きながら過去の先輩方の記事を読んだところ、徒長対策として土寄せの他、根元の土を手で押さえることも有効だということが分かりました。今後また株の倒れが気になることがあったら、試すようにしたいです。

ミニ大根は最終的に1~2株残そうと考えています。次回の間引きでは、間引き菜を食べてみたいです。

小松菜については、順調に育ってきていると思います。最終的には2~3株くらい残したいと考えているので、あと1回程度間引きをする予定です。次間引きをするときはさらに育っていると考えられるので、ミニ大根と同様、間引き菜を食べてみたいと思います。


今回は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

コメント

大須賀さんこんにちは

 冒頭の写真、「手作り」「スコーン」というワードも凄いのですが、何より「色彩」に驚きました。黄色と青の反対色で実に見栄えのする画像です。意識的に青い器を選んだのでしょうか。なかなか細かい気配りです。

 ちなみにですが、花壇を作る際には、ごちゃごちゃさせずに2~3色のみを用い、「反対色または同系色」にてまとめるのが基本です。つまり、チューリップ花壇なら「紫と黄色、あるいは白と赤」という反対色の品種の組み合わせ、でなければ「赤と紫、あるいは赤とピンク」という同系色の組み合わせが映えます。

 そういえば、東北大農学部にはいくつも学科があるんですが、残念ながら「造園」に該当するものがないんですね。そのため、都市景観とかガーデニングは自分で趣味的に勉強するくらいになるでしょうか。

 さて今回の投稿の内容について、特に障害はありませんし、上手に育てているようです。

 ダイコンの間引きも順当です。そして風で倒れるのもまあ普通の範囲です。文面中で仰るように徒長の兆候は無さそうです。感覚的に「徒長していない」と言えるのは、植物栽培における何がしかの「センス」を既に身に付けている証拠だと思います。これは、幼い時から身近に植物を見てきた、あるいは洞察力を育ててきた、そのどちらかの賜物なのでしょう。いずれにせよ大したものです。

 倒れたダイコンへの対処として「土寄せ」を行ったとあります。画像ではその結果がきれいに見てとれます。いい感じですね! ただ、株とその直近の土を押し下げる土寄せは根を痛めないようにしなくてはならず、そのため難易度が高く、特に主根のある双子葉植物では難しい操作になります。今回はそれを軽微にして、主に「増し土」にて対処したのかと思うのですが、今後本格的に土寄せをするなら気を使いますね。

 そして、コマツナの方はというとこれも本当に順調です。間引きのタイミング等、見事なもので、何も言うことがありません。

 ついでに投稿最後のまとめの部分なのですが、「日照時間の量」について、う~ん、これは......

 例えば子育て相談において「食事は充分摂ってますか」と聞かれて「六歳児の平均摂取カロリーは1500キロカロリーです。調べました」と答えているようなものです。つまり、知りたいことは仙台の天気ではなくこのダイコンやコマツナへの照射量です。前回投稿で方角が良いこと、遮蔽物が無さそうなことは確認できています。おまけで実際の日射を確認すればベストと思ったのですが、まあ日中は学校に行っているわけで、難しいことではあります。植物自体に徒長が見られないこと、画像で日光が伺えることから問題は無いものかと思いますが。

 ちなみに、気象条件で晴天以外の曇天や小雨程度ならばたいがいの植物にとって充分な日照量になります。雲で散乱光になってしまうため人間の眼には明るく見えないのですが、植物の必要とする照度として充分です。むしろ晴天の日の日影が植物にとって厳しいですね。

 というのも、逆に言えば人間の眼には「輝度」が感覚的に重要であり、「照度」を的確に感じるわけではありません。当たり前といえばそうです。

 本当にどうでもいいですが、人間の眼の特性は面白いものです。例えば、光の波長的には赤→青→紫の順で波長が短くなりますね。それを頭に入れた上で、赤の絵具と青の絵具を混ぜたものを想像すると......何と紫になります! 不思議だと思いませんか? なぜ赤と青から、波長の最も短い紫に人間の眼が感じるのか、面白いことです。

 さあ、ここまで三回、投稿がコンスタントに続いてきました。このまま、大変ですが続けていきましょう。一回の情報量よりも続けることが大事ですので。

 また期待してお待ちします!

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 福島県の観光ポスター、直球だ!

ラボスタッフ・オガタ