東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【アウトリーチ活動】探求型「科学者の卵養成講座」(6/29)

2019年6月30日 (日)

 朝から雨模様の仙台。仙台の梅雨らしく、高い建物の上の方が見えにくかったり、霧雨。夕方からは本格的な雨に。明日からの雨も気になる週末の土曜日。


 探求型「科学者の卵養成講座」特別講義「ダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性」(6/29)

 今年が2年目となる探求型「科学者の卵養成講座」。初期の片平というか、生命科学研究科がお世話役のメインをやっていた時代から数えて、11年目。1年目の受講生がD2, D3になると言うくらい時間がたったわけで。。いくつかの形を変えながらも、11年目に。11年目のスタートは、オリエンテーションから。代表を務める工学部・安藤教授から講座全体の概略の説明、滝澤副学長、長坂工学部長からの歓迎の言葉に続いて、これまで履修生(通称・ひよこ)からの励ましの言葉。こちらが言いたいと思うことをしっかりと話をしてくれて、感動。

 それに続いて、渡辺の講義でスタートに。植物の生殖、授粉・受精に関わることについての講義。先日の愛媛県立新居浜西高等学校での講義でも話したように、植物のほとんどが両性花。1つの花に雄しべと雌しべが。この構造は自殖をしやすい構造。もちろん、受粉を助けてくれる媒介昆虫がいるというのが前提条件。一方で、近親交雑では遺伝的多様性が保てない。そのために、植物は雌雄異株、雌雄異熟などの仕組みを発達させていると。もちろん、さらなる進化形が自家不和合性。雌雄異熟、自家不和合性ということは、受講生には、不思議な現象だったようです。小学校からの植物に関する教育を何とかしないといけないかも知れないと。。。

20190630110604-199d0877ae1ea1b250885b996397ff72df3a5287.JPG20190630110627-b6d7d96027e833c14c15ec9859a5b92263a5a83e.JPG 自家不和合性にまつわる、経済的F1採種法、自他識別のからくり、自家不和合性から自家和合性への変化、栽培化(domestication)など、植物の花で起きていることを考えた田だけでも、実はかなり不思議なことが起きていたのでは。。。是非、身の回りの植物を観察してみて下さい。講義の終了時間を少し間違って、最後のところが駆け足でしたが、質問はとてもたくさん。考えながら聞くことは難しいのですが、次回以降も頑張ってほしいなと。。今年度から「ポートフォリオ」システムを導入したので、そこからの質問も。あるいは、卵のHPを通じてと言うことで。

20190630110700-f98cfac2f2dc5def7bef2d279e35d2be94252be3.JPG20190630110718-2d17f46544af0ee76a15c9891aca1b8d7b530c0f.JPG
 わたなべしるす

 PS. 当日は、NHK仙台の取材が入っており、当日の夕方などとして、放送。netでもしばらくの間見えるかと()。お時間のある方は、是非に。




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