【リモートでのアウトリーチ活動】上島町立岩城小学校・ふるさと出前授業、今治市立常盤小学校・ふるさと出前授業、今治市立玉川中学校、今治市立九和小学校、今治市立鴨部小学校・ふるさと出前授業、上島町立魚島小学校、上島町立魚島中学校・ふるさと出前授業(11/18, 25, 26, 12/9追記)
2021年11月18日 (木)
向こう1ヶ月予報を見ると、東北地方は平年より高めに推移。秋作の実験があり、春作の準備をしていることを考えると、少しでも秋の時間が長い方がほっとするわけですが。何より9月の天候不順が堪えているような。。。With コロナということで、各種システムが構築されているとか。対面でのアウトリーチ活動もありますが、リモートでの出前講義も。
11/18(木):上島町立岩城小学校・ふるさと出前授業「花の不思議な世界」
ふるさと出前授業のリモート第6弾は、上島町立岩城小学校へ。岩城島には2008年まで愛媛県果樹試験場の岩城分場があったところ)。岩城小学校へは2016年に伺って以来)。当時の場所を思い出しながら、リモートでの出前講義。
最初に島の至るところで「カンキツ」が栽培されているのですが、リンゴを題材にして、受粉から受精まで。自家不和合性の話も。最初に渡辺の背景になっている紅葉が終わり、落葉を始めた樹木を見てもらい、愛媛と宮城の距離感の違いを。児童の皆さんは仙台では雪だと思っていたようですが、まだ、そこまでは寒くないですから。花の写真、果実の生長と摘果、異なる遺伝子を混ぜることでよりよい次世代を産み出すことの大事さなど、いずれのことにも積極的に答えてくれました。とてもniceでした。
また、最後のところでの質問の時間も、10名を超える方々が積極的に質問。最後の質問は直球ど真ん中への的を射る質問に感動でした。ミカン、カンキツがおいしくなる季節。岩城島の自然をしっかり観察して下さい。今までは不思議に思わなかったことが、不思議に見えるようになりますので。
11/25(木):今治市立常盤小学校・ふるさと出前授業「花の不思議な世界」
ふるさと出前授業のリモート第7弾は、今治市立常盤小学校へ。このふるさと出前授業のきっかけを頂いた小学校。2007年に実施しているので、当時の受講生は社会人なのでは。。。時の流れの速さについて行けてない自分がまずいと思いつつ。出前授業をする側としては「ワープ」するように、仙台と今治がつながるのはありがたいこと。もちろん、事前打ち合わせで、担当の先生方に出し物のタイミングをお願いできるからこそできるわけです。授業の最初に、ふるさと出前授業を統括頂いている大澤校長先生と少しの時間、話ができたのはありがたかったです。また、反省会の時に。
最初に花の写真を見て何かを答えるところ。植物の話だけど、それ以外のこととlinkできる方がいたのはさすがです。また、渡辺が時々立ち寄る花屋さんのことも、学区内なので知っていました。是非、花屋さんで花を見てみて下さい。発見がありますので。受粉反応での「花粉管」という言葉がストレートに出てきたのは、感動でした。先取り学習、大事なことですので。リンゴの栽培でシナノゴールド、トキなどの黄色系のリンゴが増加している原因についても紹介。赤色系のリンゴが残るように考えて、リンゴを食べて下さい。
自家不和合性という形質がある理由、しっかり説明できたのはniceでした。遺伝的多様性ということはこれからもでてくることだと思います。出てきたら、このふるさと出前授業を思い出してもらえるとありがたいです。最後は質問の時間。前回の岩城小学校の時のように、10名を超える方が質問に。担当の高見先生が工夫頂き、できるだけ質問に答えてない方を優先的に。もちろん、ど真ん中の質問がたくさんでした。また、授業の感想もしっかりした言葉で。あっという間の2コマ分のふるさと出前授業でした。
11/26(金):今治市立玉川中学校、今治市立九和小学校、今治市立鴨部小学校・ふるさと出前授業「花の不思議な世界」
今月最後は、ふるさと出前授業のリモート第8弾、今治市立玉川中学校、九和小学校、鴨部小学校。ここは玉川地区ということで、いつもは玉川中学校に集まっての合同での出前授業。今回はリモートということで、3つの学校を繋いでの「ふるさと出前授業」。先輩と後輩になる方々。いつも学校対抗戦のように競っての発表が多かったので、今回も答えてくれた学校で正解、niceな答えにはポイントを。例年通りのactiveな交流ができたのでは。
周りには畑、水田が多い玉川地区。渡辺がいた桜井地区と同じ。学校の行き帰りなどにしっかり自然を観察しているのだなというのが、答えてくれる内容の中にたくさんありました。これからもミカン、キウイフルーツなどの身近な果物、野菜などの生長を観察して下さい。niceな取り組みだったのは、九和小学校の答えに詰まった方がいたら、後ろから速攻手を挙げて「Helpします!!!」と。全てのことを答えることができなくても、次の人があとを引き受けます!!と。是非、この地区のよき伝統にしてもらえればと思ったくらいでした。玉川中学校の方々は先輩として、鴨部小学校のみんなは同期として、質問へのチャレンジもよかったですね。
自家不和合性とそのあとのリンゴの観察。これからのリンゴのシーズン、たくさんのリンゴと食べて、ふるさと出前授業を思い出して、考えて見て下さい。最後の質問だった「リンゴを横に切ったら??」。是非、自宅に戻ってから自分でもやってみて下さい。改めて、なるほどと思いますので。対抗戦にしたのもあったからでしょうか。あっという間の2コマ分。質問の時間も鋭い質問の連続でした。代表の方の挨拶もしっかりしていました。玉川の自然からこれからもたくさんのことを学んで下さい。
PS. この記事を書いているのが、講義が終わってから3hr弱。すでに、玉川中学校、九和小学校、鴨部小学校のいずれの学校のHPにも記事がuploadされていました。感動です。ありがとうございました。
12/9(木):上島町立魚島小学校、上島町立魚島中学校・ふるさと出前授業「自分の将来を考えて、どんな職業でがんばるか考えてみよう!」
12月最初のアウトリーチ活動は、今年度最後のふるさと出前授業。9つ目の学校(魚島小学校、魚島中学校)へ。2017年には「花の不思議な世界」という話で伺って以来。その当時、小学校2年生だった方は6年生に、小学校4年生だった方は中学校2年生に。もちろん、その時の自家不和合性についての授業も覚えてくれていました。その時のことを思い出しながらのいわゆる「キャリア教育」。小学校、中学校をあわせて児童生徒が4人。そんな中で町内の他の学校と連携して合同でのリモートでの授業もあるとか。自然学ぶことができる環境であり、ICTを活用して連携ができると、児童生徒の皆さんには多様な刺激ができるのではと。
簡単に自己紹介と夢を語ってもらい、そのあとは、渡辺が小学生から現在に至るまでの話を。もちろん、要所要所で聞いている方々に考えてもらったり、校長先生にも登場頂きました。アットホームな講義ができるのも魚島小中学校のよいところだと。将来の夢をしっかりと語ることができるのはとてもしっかりしているなと思った次第で。
いつも最後に出すスライドの前に、渡辺の小学校、中学の同級生がどのようなところで活躍しているのか、簡単に紹介。それぞれが自分の道を見つけて活躍しているわけです。自分に合った道を見つけるためにも、毎日、少しずつがんばって努力することを続けてください。
PS. 記事をuploadしたあと、魚島小中学校のHPにふるさと出前授業の記事を見つけました。その中で驚きだったのは、2017年度にふるさと出前授業を行ったときに、授業のあと、リンゴの種子を播種したとおぼしき「樹木」があると。別の小学校でメロンだったか、スイカの播種をして育っているのを見たことがありましたが、樹木として長年成長しているとは。自家不和合性の形質を有しているので、異なる個体で自家不和合性の遺伝子が異なっていれば、数年後には開花、結実するのではと。。。改めての感動でした。ありがとうございました。
わたなべしるす