微生物遺伝研究室
Laboratory of Microbial Genetics and Genomics
東北大学大学院生命科学研究科分子化学生物学専攻

学生募集中!!!


われわれの研究室は、東北大学の内外を問わず、意欲あるマスターコースおよびドクターコースの学生を募集しています。

 
見学は随時受け付けておりますのでいつでもご訪問下さい。 突然来ていただいても構いませんが、我々が在室しているか事前にお気軽にメールまたは電話で問い合わせると良いでしょう。新型コロなウィルス感染症により、例年のような研究室のご案内が不可能な状況にあります。スカイプあるいはzoom等を用いて研究室をご見学いただけるようにしますので、まずは大坪までご連絡ください。リンク先の地図の中央が教授室のおおよその位置です(下の写真もご覧ください)。正門の右側にある大きなイチョウの木が目印です。准教授(大坪)は209号室にいます。この建物は"生命科学研究科本館 "です。

当研究室で頑張りたい人、研究に打ち込みたい人は、ぜひ当研究室の「研究内容」に目を通してください。

当研究室は、生命科学研究科・分子化学生物学専攻に属しております。本研究科の令和3年度博士課程前期2年及び後期3年課程の学生募集要項が提示されていますので、受験希望学生は私共および研究科事務室教務掛にお問い合わせ下さい。

>研究科の入試案内はこちら

ポリシー

当分野では、当分野が所属学生にとって良い学びの場となるように、以下の3つのポリシーを策定しています。研究室選びで迷っている皆さんが、重視することはなんでしょうか?

ディプロマ・ポリシー,

当研究室が掲げる、「所属学生が身に付けるべき資質・能力」は以下の通りです。

    1. 学術的内容を、文章および口頭で的確に伝える能力
    2. 課題発見能力および、研究手法、技術の特性の理解に基づいて、課題解決手法を考案する能力、
    3. データ解析・処理能力(表計算シートの取り扱い、およびプログラミング能力)、
    4. 英語論文を読む能力
    5. 英語で論文を書く能力
    6. サイエンス及びテクノロジーに対する正しい理解と態度(インテグリティ)

カリキュラム・ポリシー

上記「資質・能力」を養われるよう、当研究室では以下を所属学生に課しています。

    1. 研究課題に主体的かつ意欲的に取り組むこと。
    2. 研究進捗報告会にて年5回発表すること。
    3. 研究室で実施する通年セミナーにて、英語論文を年5回程度発表すること。
    4. 研究課題について、関連する論文を読んで日本語でまとめるセミナー(レビューセミナー)を博士課程前期2年の間に1回、博士課程後期3年の間に1回実施すること。
    5. 学会での発表を、博士課程前期2年の間に1回以上、博士課程後期3年の間に3回以上行うこと。学会発表前には、練習会にて発表練習を行うこと。
    6. 上記2から5について、他学生の発表会、練習会に参加すること。
    7. データ解析能力向上のための、研究室内勉強会(年4回程度)に参加すること。
    8. 英語での原著論文を博士課程前期2年の間に1報(博士課程後期課程に進む場合は、後期課程3年の間に2報)、国際誌に受理されることを目標とすること。
    9. 課題発見能力およびこれの前提となる洞察力について、研究以外の活動を通じて涵養すること。このため、研究室旅行、研究科主催の球技大会へ参加するとともに、各種課外活動を行うこと。

学修成果の評価方法として以下の判定基準を設けています。

    1. 専門用語の使い方の正確さ。
    2. 学術的内容を表現する際のわかりやすさ
    3. 研究手法・技術の理解
    4. 研究課題の理解の深さ
    5. トラブルシューティング、トライアルアンドエラーの実施回数
    6. 研究課題への取り組みに、独自のアイデアが含まれているかどうか、
    7. サイエンスおよびテクノロジーに関する新しい課題の発見、ならびに解決方法の提示

特に6と7を高く評価します。

アドミッション・ポリシー

当研究室では、以下の学生を受け入れます。

    1. 上記のカリキュラムポリシーに従って、ディプロマポリシーに掲げた「資質・能力」を身に付けることに意欲的な学生。
    2. 自己推薦入試では、1について特に意欲的であり、ディプロマ・ポリシーに掲げた資質、能力を十分に高いレベルで身に付けることが期待される場合に認めます。
    3. 第1期募集の入学試験で合格すること(自己推薦入試を除く)。
    4. 第1期募集では、専門科目として「微生物」「分子・細胞生物学」「生化学」のいずれかを選択することが望ましい。

研究室紹介

研究室ではよりよい研究環境と研究活性の維持に努めています。その甲斐もあって、毎年国際的ジャーナルに複数の論文が掲載されるだけでなく、所属学生が、業績優秀者として、奨学金の全額・半額免除を受けることもあります。これは"頑張った努力が報われる"研究室であることを象徴していると思います。また当研究室は研究ばかりやる研究室では決してなく、折々に適度なレクリエーションをおりまぜています。例を挙げれば、春2回、秋2回のソフトボール大会、研究室旅行(主に温泉)、芋煮会、等がありますが、それ以外にもホタテ(6月頃)、サンマ(9月頃)、カニ(12月頃)、アンコウ(2月頃)と言った四季折々の素材を楽しむ会を開いています。他にも、近年ではイシガニとり、山菜採り、スキー旅行、山登りなどのイベントがありました。また釣り好きの学生が獲物をしとめた際には急遽飲み会ということもあります。また論文が受理されると行きつけのお店にお祝いに行きます。

東北大学は実に恵まれた研究環境にあります。なんといっても例年の夏の涼しさは素晴らしいです。冬はちょっと寒いですが、太平洋に張り出した仙台は雪が余り降らず、豪雪に悩まされることもありません。片平キャンパスにある我々の研究室は、街まで歩いてすぐです。東北新幹線が止まる仙台駅からは徒歩で20分、タクシー初乗り運賃で着いてしまいます。周辺には温泉が多く秋保温泉、作並温泉、遠刈田温泉、などに気軽に行けます。ちょっと足を伸ばせば鳴子温泉、蔵王温泉等も車で1時間半ほどです。

研究環境

専任教員としては准教授の大坪の一人ですが、微生物進化機能開発講座の永田が兼任教授を務めています。研究内容が重複しますので、セミナーや研究室旅行、学会や修論発表会などの発表練習会は、微生物進化機能開発講座と一緒に行っています。

研究室では、細菌を研究対象として様々な研究を展開していますが、効率良く研究をすすめられるように便利な機器類・器具類をそろえています。例えば多数のサンプルの処理を可能にする電動ピペットマン(8連のものもあります)、ガラス器具を洗浄可能な洗浄機(洗浄後、イオン交換水ですすいでくれます)、5 mlスケールで培養しながらODを自動で測定する機器(同時に36サンプルまで培養・測定できます)、3台のクリーンベンチ、などです。また、一定の条件下で実験ができるようbuffer類は調製済みのものを購入しています。これらはTAE buffer、SDS-PAGE用泳動bufferとsample buffer、TBE buffer、PBS、SDS-PAGE用sample buffer、PCI等です。DNAのサイズマーカーは、1 kbマーカーと100 bpマーカーを購入しています。コンピテントセルは市販のもの(格安ですが高効率です)を使用しています。このような環境を整備することで、試薬調整などに追われるのではなく、研究の深化に集中できるようにしています。

これに加えて准教授が様々な研究用のソフトウエアを作成しています。パソコンで大量のデータを効率良く処理できるように、アドバイスがもらえるだけでなく、ちょっとしたソフトウエアを作成してもらえることもありますし、求めればソフトウエアの作り方も教えてもらえます。普通のウエットな研究室では、何かをある方法で解析しようと思った時、それが実行可能なソフトウエアを探してなければあきらめる、のが通常となっていると思います。なにか新しい発見をしようと思ったら、解析手法を独自に開発することが重要です。当研究室はウエットよりですがドライもできる環境です。

研究室の備品、利用可能な研究機器

効率良く研究を推進するには用途に見合った機械が必要であることは言うまでもありません。利用可能な機械や道具が実現可能な研究を規定しているとも言えるでしょう。当研究室はこれまで便利な機器を揃えてきました。例えば以下の機械類が使用できます。ぜひ実物をご覧にお越しください。

機械 用途 台数 その他  
次世代シーケンサー MiSeq シーケンス 1 共通機器  
次世代シーケンサー 454 シーケンス 1 共通機器  
定量用サーマルサイクラー 定量PCR 2    
蛍光吸光プレートリーダー GFP活性の測定など 1 96サンプルを同時にはかることができます。  
GC-MS(島津)共通機器 揮発性化合物の同定・定量 1 オートサンプラー有り。6サンプルまで。  
分注マシーン 分注 1 プラスミド回収機能付き。96サンプルのプラスミドが1時間半で調整できます。 エッペンドルフ社製
キャピラリーシーケンサー(共通機器) シーケンス 16連で泳動できます。一日192サンプル。 ABI社製
GC(ガスクロマトグラフィー) 有機塩素化合物の同定・定量 1 ECD検出器。塩素化化合物を感度良く検出します。  
ミリQ水作成装置(共通機器) 分子生物学実験 1 高純度精製水の調整装置です。  
遺伝子導入装置 形質転換 1 電気穿孔法(エレクトロポレーション)でDNAを細胞に導入するための装置です。  
DNA撮影装置 DNA泳動後のゲルの撮影 1 コロニーカウンターの機能も。  
共焦点蛍光顕微鏡(共通機器)   1    
カセット電気泳動システム 多用途電気泳動システム 1 微少サンプルで迅速に結果が見られる泳動システムです。 アジレント社
キャピラリー電気泳動装置   1 様々な化合物の定量。  
プレートシェーカー 菌体の培養に。 1 96 well plateを4枚までしんとう培養できます。温度制御ユニット付き  
サーマルブロック   2 ペルチェ素子を使った温度制御アルミブロック。欲しい温度がすぐに。  
ナノドロップ   吸光度測定。希釈せずにDNA溶液の濃度が測定できます。  
OD測定装置 生育曲線の測定 6 同時に36サンプルの生育曲線を測定することができます。 アドバンテック東洋社
プレートリーダー ODの測定 1 同時に96サンプルのODを測定することができます(4波長のみ)。LacZ活性測定、タンパク質の濃度の測定、培養液のOD測定など。  
可変ピッチ8連電動ピペット   3 すごいピペットマンです。チップの間隔を替えることができます。分注量の正確さも良い。