研究経過
【研究成果】ジベレリンと造精器誘導に関して(化学と生物・今日の話題):上口班
January 30, 2017 3:31 PM
Category:研究成果
main:上口班
カニクサなどある種のシダには、先に成長した前葉体から出されるフェロモン様物質によって、まわりの遅れて成長してきた前葉体を造精器だけを持つ個体にしてしまう性質がある。この物質は、アンセリジオーゲンとよばれ、その構造は植物ホルモンであるジベレリンと類似している。我々は、この仕組が、異なる生育ステージにある個体のあいだでジベレリンの生合成経路を分けて所有することにより成立するもので,アンセリジオーゲンはこの2つの個体をつなぐ架け橋として機能することを明らかにしている(化学と生物,2017,1)。