研究経過
【プレスリリース】被子植物重複受精をコントロールする新因子を発見(井川班、東山班)
December 7, 2018 10:32 AM
Category:研究成果
main:井川班, 東山班
sub:東山班
千葉大学大学院園芸学研究科の井川智子准教授の研究グループは、順天堂大学、秋田県立大学、名古屋大学との共同研究として、被子植物の雄の生殖細胞、"精細胞"の細胞膜に局在するタンパク質DMP9が雌の卵細胞との認証に関わることを発見し、受精研究分野に新たな概念をもたらしました。
本成果は、『2つの精細胞はなぜ間違うことなく、それぞれ卵細胞または中央細胞と受精できるのか?』という、被子植物特有の重複受精現象発見以来の謎を解く手がかりとなるものです。
本研究は、本領域「植物新種誕生の原理」の一環として行われ、研究計画班の東山教授(名古屋大学ITbM)との領域内共同研究の成果です。
【図】DMP変異精細胞による受精異常
DMP9変異精細胞の1つ(点線矢印)は中央細胞と受精しているが、もう1つ(実線矢印)は卵細胞の外側に留まり、受精ができない.
*本研究成果はDevelopment誌にて,11月29日(日本時間)にてオンライン公開されました。
<発表論文>
The male gamete membrane protein DMP9/DAU2 is required for double fertilization in flowering plants.
Takahashi T., Mori T., Ueda K., Yamada L., Nagahara S., Higashiyama T., Sawada H., Igawa T. doi:10.1242/dev.170076
<プレスリリース詳細はこちら> *千葉大学のHPへ
http://www.chiba-u.ac.jp/general/publicity/press/files/2018/20181206hishi.pdf