東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

精励恪勤:力を尽くし、怠らないこと(教:井上千晴)

2018年1月 4日 (木)

明けましておめでとうございます。井上です。

新しい年が始まりました。大学一年の季節は思っていたよりも忙しく、それでいてゆったりと時間が過ぎ、沢山のことを経験しています。春は近いと、去年の自分を励ましたいです。


前回の投稿で鳥害をお伝えしました。渡辺先生とオガタさんからあたたかい励ましをいただきまして、また前向きに頑張ろうと思います。「自然は時に残酷である」ことを身に沁みて実感しました。

「...おや?い、いる!!」

20180104234730-5ec42b2a05cf2838e5bc6d1e9f81ccc61b7476f1.jpg20180104234747-0d773a5177e321fa72a921de7af3ad166f5b3dd8.jpgと、焦って撮影した写真です。ベランダの前の木に鳥がとまっていたのです。ミニハクサイとコマツナを襲ったものがこの鳥だと断言することはできませんが、確かにこの木には鳥が集まってくるようでした。

調べてみるに、「ヒヨドリ」ではないでしょうか...。

全長27.5cm、灰色の体、一年を通して日本全国で見ることができ、市街・住宅地にも住むという特徴、そして何よりも「鳴き声」からそう考えるに至りました。聴いてみてください。コチラ

木にとまっている時の尾の様子が少し違うような気もするのですが、犯人、いや、犯鳥を探すよりも次への対策を取ることが大切ですね。もう同じ手は受けません。

まずはCDをベランダに吊るします。

20180105003200-1f67ed70af1d9a1f43848cf53a5830eaa4bdad19.jpg鳥にCDのきらきらを嫌う傾向があるようです。田んぼで鳥よけによく使われています。しかし、このきらきらが危害を加えるものではないと学習してしまえば、効果がなくなってしまう可能性があるため、これは一時的な予防に過ぎないと思います。特に、生き物にとって厳しい冬は、植物への執着は深いはずです。すぐに対策を取らねばなりません。


年末年始は寮を一週間空けました。

特にミニハクサイの乾燥が心配でしたので、ここは寮の特権を最大限に利用し、帰省しない友人に水やりを頼みました。

こちらは1月3日(水)のミニハクサイです。

20180105000616-b976846fc811112c63b3e406c6975597c3fe044f.jpg葉の枚数は21枚、一枚の葉の大きさは10.8cmです。葉の厚みは十分で、チクチクした感触もはっきりしています。寮を空けた間にもしっかり生長したようです。

20180105000754-ceab2d2a36f28fe6dad97ceca5c3d632bdf27b6e.jpgこちらのスナック菓子の容器で育っているミニハクサイが最も葉が立ってきています。株の高さは10.1cmあります。葉は凸状に反って光を受けています。

20180105001041-35d14f4d352682ad50592c3623c9441a3f4d2341.jpg中央の新葉は巻かれた状態で出てきています。ミニハクサイの4つの鉢のうち、どれかが結球してくれればと思います。


先述したように、鳥害を大きくうけたコマツナですが、葉の大きさは一番大きいもので9.6cmになりました。20180105001230-2e45e0f7c79ce4b89564cdcb0c489f71e9398fd3.jpg被害を受けていない葉は11枚あります。美味しい時期にいただくことも栽培の醍醐味かと思います。期を過ぎてしまうと、葉が次第に硬くなってしまうようです。

仙台に戻ってからすぐに追肥を行いました。今年もこれまでと同じペースで観察していきたいと思います。


実家に帰ると家族のありがたみを実感します。12月31日は餅つきをするのが毎年恒例で、つきたてのお餅はもちろん、お正月料理を満喫しました。決して見た目ではなく、一回りも、二回りも人間的に成長できる一年にしていきたいです。

残りわずかですが、今年もどうぞよろしくお願い致します。

それでは、また。水耕栽培に特記事項がありますので、近く改めてご報告します。

失礼します。

コメント

教育学部・井上さん

 あけましておめでとうございます。遺伝の渡辺でございます。残り少ない展開ゼミですが、がんばって下さい。記事を書こうとして、前回のコメント、こちらもパニクっていて、学部名を間違えていました。失礼しました。先ほど見て、慌てて、修正。。。タイトルの四文字熟語「精励恪勤」、かっこいいですね。渡辺はとある本から四文字熟語を拾ったりするのですが、最近見つけたのは「捲土重来」くらいでしょうか。前置きが長くなりました、早速、近くの木々の間に「犯人」らしきものを見つけたのも、観察力の賜物だと思います。鳴き声から判断しているのが、niceです。冷静にCDをつるすという行動に移っているのも、Goodです。

 友達に頼めること、また、その友達がしっかり管理できているのもすごいです。ハクサイはよい感じで枚数が増えて、結球しつつあり、葉っぱの緑の色もよい感じだと。このままいけば、しっかりとしたハクサイが収穫できると思います。去年の受講生の農学部・沼澤さんの記事を参考にしてみるとよいかと思います。記事の最後は、今年につながっています。被害を受けたコマツナ、収穫のタイミングですね。葉っぱが堅くなると、おいしさは減少しますので。。。もちろん、ゆでたり、加工するので、ある程度は大丈夫ですが。早めに収穫ですね。それから、水耕記事を楽しみにしていますので。このあと、ラボスタッフのオガタくんがコメントを書いてくれると思いますので、参考にして下さい。では、今年もがんばって下さい。投稿も楽しみにしておりますので。


 わたなべしるす

 PS. 展開ゼミを受講して、こうして記事を書いてくれている学生さんのおかげで、今日、「平成29年度東北大学全学教育貢献賞」を受賞できました。これからも、よりよい方向にこの講義を改善したいと思いますので。ありがとうございました。

ー 追記 ー

 おー、ヒヨドリですか。確かに怪しいですね。ヒヨドリの野菜への食害はあまり聞いたことがないのですが、この時期唯一食べられそうなものですから狙われてもおかしくないですね。CDを吊るす、今どき女子大生のすることともかけ離れていますが良い実行力ですね!

 ミニハクサイ、非常に順調に育っているようで素晴らしいです。小さい容器でも育つものですね。

 コマツナは一株収穫すればいいですね。ご自分も書かれていますが、教授も硬くなるのを心配しています。

 年末餅を作るのが習慣とのことでしっかりした家で育ったのだなあと思います。今は家族バラバラに予定を入れてしまい、家族で行事というのは少ないものです。その時にはそれで当たり前のように思っても、やはり家族の年中行事は大切なものでかけがえのない記憶になるものです。偉そうに言いましたが私も年中行事というものはほぼありません。あえていえば娘が中学高校の時はバレンタインが最大行事でした。前日前々日から次々と作り上げ、流れ作業的にパッケージング、最終的に40,50くらいこしらえます。クレープの年もあればシフォンケーキの年もありました。

 さて今年、人間的な生長はともかく、外形的にも大丈夫ですよ(たぶん)。若い時には代謝が盛んなため何も心配要らないのではないでしょうか。それはともかく私としては、成長よりも今の良さを失わない方が重要かな、と思います。分別が付いたり、常識が身に付くのは年を取れば自然にそうなるものです。若い時の勢いというか突拍子もなさは、もっと貴重なものですよ。

 ではまた、報告追加お待ちしています。

 ラボスタッフ・オガタ