東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

ハクサイの成長とカイワレダイコン収穫(経:阿部遥太)

2018年10月27日 (土)

こんにちは。今回の記事はタケノコハクサイの成長とカイワレダイコンの収穫についてです。ちなみに、タイトルの写真は前回の記事で述べたカイワレダイコンの葉に現れた黒い点です。先生のお話によると、おそらくカビとのことでした。

タケノコハクサイ10/9の種まきから今日で19日目です。時系列に沿って成長の過程を記載していきます。

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●左は10/11日、種まきから25時間後に観察をした時の様子。

画像の中央の1つ以外、0.5~1mmの芽が生えてきました。

今思えば発芽したものはすぐに土に移せばよかったのですが、全部発芽するまで待とうと思って放置してしまいました。

●中央の写真は10/11日、左の写真から18時間後の様子。すべての種子が発芽。長さは約2~4mm。丸まっている芽を伸ばして計測すると切断してしまいそうなので正確な値ではありません。右の画像は拡大したものです。白くて細い根毛が生えており、種子の茶色い皮が霞んで見えます。収穫までの期間が短いカイワレダイコンのほうが発芽や根毛の生え始めが早いのかと思いましたが、ハクサイもほとんど同じスピードで発芽し、根毛も生えてきています。すべての種子が発芽したので、ここで土に移し替えていきます。

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左は、これからタケノコハクサイの栽培に使っていく、ダイソーで購入したプラスチック製のトレー、配布された鉢、土の流出を防ぐプラスチック製の網です。

これに土を入れ、まずは土を湿らせます。先輩を参考に、自分も底からあふれるほどの水をあげました。

画像はスマホでは正常なのですがアップロードするとどうしても逆さまになってしまいます。見づらくてすみません。

土の準備ができたので、穴を開けて発芽した種子を移します。このページによると、種子を入れる穴は5mm~1cmで良いみたいです。中央に1つ、それを囲むように9つ穴を開けて植えました。成長を待ちます。(10/11 20:00 気温17度、湿度91% 場所:自室)

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10/12日には何の変化も見られませんでしたが、その翌日には土から芽が出てきました。双葉が出てくるかと思いきや、豆もやしの豆部分のような形状の芽。ただし、拡大した右の画像のように葉が重なっているのでこれから双葉になることが予想されます。芽が土から出てきたのは今のところ画像にある3つだけです。

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10/14 23:37( 室温19度 湿度82%)時点の様子。ようやくすべての芽が土から出てきました。8つめは他と比べて極端に小さいので今後の成長が心配です。

この時期は室内で栽培していましたが、先生のアドバイスを参考に屋外(ベランダ)で栽培することにしました。(10/18日 21:30~)

また、10/19日から芽の高さを計測し始めましたが、22日 0時18分、重大なミスに気がつきました。下の写真のように、葉が閉じ気味な日があるようなので、高さは適切な成長の指標になりません。翌日に葉がもとの状態に戻れば数値は減ってしまいます。芽全体の高さではなく茎の長さだけ測っていればよかったと後悔しています。23日からは本葉(2枚の子葉の間の葉)の幅と長さを計測し、成長を記録していきます。このときだけ葉が閉じ気味だった理由は、それまでより気温が低かったからなのではないかと予想しています。(19日の最低気温:11.1度 20日の最低気温:13.1度) この時の気温は9.1度。もしくは水分量が関係しているのでしょうか。比較のために葉が開いているときととじている時の写真を載せます。

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左:10/21 10:42 気温17.1度 湿度43%

右:10/22  0:18 気温9.1度 湿度72%

比較のために葉が開いているときと閉じている時の写真を載せます。

また、下は先ほど述べた本葉の拡大写真です。21日0:02 に観察した時に気付きました。1番成長が遅い1本(上の写真の8番)以外すべてに生えています。大きさは写真のものが一番大きく、タテヨコそれぞれ約1mmです。その他のものはそれ以下で、計測不能。よく見ると、白い毛が生えています。

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以降の成長についてはまた次回報告したいと思います。

次にカイワレダイコンの収穫と食レポです。

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約11cmのものを2本、約7cmのものを5本、約4.5cm~6cmのものを7本、約3cmのもの(もうすこし放置して伸ばすつもりだったのですが誤って切断してしまいました。)1本を収穫しました。

マヨネーズをつけるとマヨネーズの味ばかりになってしまうので今回はこのまま食べます。味は辛かったです。ただし、3cmのものは白い部分が細くて短いため、大きいものよりも辛くなかったように感じます。ですので、辛いのが苦手な方は3cmらへんでさっさと収穫して食べてもいいかもしれません。

今回の記事は以上です。次回はタケノコハクサイの成長の続きについて書きます。

コメント

阿部さんこんにちは

 今回の報告は要所を押さえたもので、大変分かり易く、また役に立つ情報が含まれています。どうして分かり易いのかというとスト―リーが自然なためでしょう。

 惜しむらくは温度や時間、日数の表示が判別しにくくなっています。見せたい情報を一定の書式に統一しましょう。上手に見出しを付けて段を変えればいいと思います。

 時間の記載も実験開始からの時間で表示するのが原則なのですが、ここぞという変化を見せたい場面では独自に設定してもかまいませんし、また大きく条件設定を変えるときにはそこからピリオドを打ち直しても結構です。具体的に言いましょう。根が伸びる、あるいは葉が展開する、といった変化を特別見せたいときには何時間でどうなったか書いてもいいですし、芽出しから鉢に移し替えたという大きな変化の時点から日にち設定してもいい、ということです。

 そして記載法は開始からの相対時間(何日目など)で表すのが原則です。しかし、今回の展開ゼミのように温度条件が自分で設定できず、外気温に左右されてしまう場合には絶対時間(何月何日など)で表すのも方法です。逆に言えば温度を記載しておくのが原則必須ということでもあります。

 さて、栽培については特に言うことはありません。芽出しの状態、水の量、時期、とてもいいですね。観察もしっかりしています。鉢の準備、方法の参照の仕方、水やりもいいです。

 こちらのコメント通り、室外に出されているのも良いポイントです。日照条件は分からないのですが直射日光に照らされている画像があるので先ずは安心です。

 今回の報告で子葉の開閉を観察できたこと褒めてあげたいですね。しかもその原因を考察し、検証し、そして分かり易く提示できています。その通り温度によって反応していますね。植物の生存戦略の一環です。この現象は多くの植物で見られます。植物もじっとしているわけではなく、動きをもたせることもあります。温度以外に、水分、光、日周期で動く時もあります。例えばチューリップの花は寒い日には閉じているものです。

 今回、それも含めていろいろなことに気が付かれています。本葉のギザというか白い毛、これはトライコームという名前で呼ばれるものです。植物にとっていろんな意味があるのでしょう。よく気が付いて、そして拡大写真で示しました。

 カイワレダイコンの収穫、大きさと数を示してくれました。そこまで要求しないのですが、他の受講生には役に立つ情報ですね。食レポはそのまま食べましたか。なるほど、短い方が辛くないのですね。これまた役に立つ情報です。

ではまた

ラボスタッフ オガタ