東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

3. ミズナ紅法師 赤丸二十日ダイコン ニューコメット② 12日目~30日目(宮教大:金あおい)

2018年11月 4日 (日)


 今回は、ミズナ(ミズナ紅法師)、ニューコメット(赤丸二十日ダイコン ニューコメット)について報告します!

 鉢受けについては、大きめのものを用意し、水が出るのを確認でき、鉢底穴から酸素が供給されるようにしました。


 〇 12日目

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土からの子葉の高さ

 ミズナ    :4.5cm

 ニューコメット:6.5cm

 

 ミズナは、子葉が三枚のものもあり、茎は紫色でした。

  ニューコメットの子葉のすぐ下1cmくらいのところに白い毛が見られました。

 日光が必要ということで、南側の日光がよく当たるベランダに出すことにしました。


〇 14日目

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 外で気持ちよさそうに、葉を広げています。


〇 17日目

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 土からの子葉の長さ・分かれ目からの本葉の長さ  (前回と比べて±)

ミズナ    :5.5cm(+1cm)・0.5cm

ニューコメット:5.5cm(―1cm)・0.5cm

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 ミズナの本葉は1枚、

 ニューコメットの本葉は2枚見られました。


〇 20日目

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土からの子葉の長さ・分かれ目からの本葉の長さ  (前回と比べて±)

ミズナ    :5cm(―0.5cm)・3cm(+2.5cm)

ニューコメット:7cm(+1.5cm)・2cm(+1.5cm)

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 ミズナの本葉はミズナらしい葉の形に成長しており、嬉しく思いました。

本葉がよく成長していました。

ミズナの本葉は2枚

ニューコメットの本葉は2枚見られました。


〇 26日目

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 分かれ目からの本葉の長さ  (前回と比べて±)

ミズナ    :8.5cm(+5.5cm)

ニューコメット:6.5cm(+4.5cm)

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本葉の大きさは、子葉と同じかそれ以上の大きさに成長していました。

ミズナの本葉は3枚

ニューコメットの本葉は3枚見られました。


〇 29日目

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分かれ目からの本葉の長さ  (前回と比べて±)

ミズナ    :11cm(+2.5cm)

ニューコメット:7.5cm(+1cm)

ミズナの本葉は3枚で、4枚目が1cm程伸びていました。

ニューコメットの本葉は3枚で、4枚目が2cm程伸びていました。

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なんとニューコメットの葉に、虫を発見致しました。虫くんは別の場所へ移動させました...

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 また、ニューコメットの赤い部分は、丸くない二十日ダイコンになってしまいました。土に埋めるべきか、調べてみます。


〇 30日目 25℃ 40%

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分かれ目からの本葉の長さ  (前回と比べて±)

ミズナ    :12cm(+1cm)

ニューコメット:8.5cm(+1cm)

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30日目のニューコメット
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 ニューコメットの一部が、地上に出ており、赤くて細い株が見えているのは、株が近すぎることによる影響があるかもしれません。肥料、間引き、土寄せについて調べ、遅いかもしれませんが広い鉢に移したいと思います。

次回は、前回のかいわれダイコンの続きについて報告します。

コメント

金さんこんにちは

 報告を二つに分けられていますね。では最初の方に先ずコメントいたします。

 なるほど、鉢受けがこの容器なんですね。元は何の容器でしょうか。面白い形です。ちょっと予想の斜め上を行かれた感じがします。こんな容器であれば、仮に温室作りをしようと思った場合にしやすいかもしれません(もちろん、それは必須ではありません)。ただ、大量に水をやるとこの容器に水が溜まってしまうので大変かな、とは思います。

 全体とてもきれいな報告です。きちんと育っている様子が伺えます。本葉の展開の様子、本葉の枚数、そして長さの計測、いずれも良いですね。特に長さは子葉までとその上とで別に計測しているのですね。これは面白いことをしていると思いました。いつまでもそうする必要なないのですが、見る方は楽しいです。子葉の下、つまり胚軸と、その上の本当の茎では伸びるに擁するホルモンの感受性なんかが異なりますので、挙動も違ってきたかもしれません。

 水やりは適宜やって下さい。特に萎れた様子は見えませんが、こちらが心配しないように水やり後の写真も付けて下さい。現在の画像で見るとやや乾き気味のようです。

 虫はカメムシですね。この季節多くて、よく暖を求めて家に入り込んだりします。触るとじんわり臭いです。うちのネコもカメムシを見つけると触るかどうか考えながら、結局触ります。ちなみにカメムシは広範囲の作物に対する害虫で、特にイネの穂に取りつくと米の粒に茶色の斑点を付けてしまうという厄介ものです。

 ミズナはよく育ちました。ぼちぼち間引きの時期ですね。間引いた株は何かの料理に利用すればいいです。とりあえず3株くらい残せばいいでしょうか。

 ハツカダイコンも同様なのですが、こちらは初期の徒長が後をひいた感じですね。根の上部がすっかり上に出てしまっています。本当なら増し土を早めにした方がよかったと思います。しかしここまでくるとリカバーはけっこう難易度高いですね。土寄せは決して植物を折らないよう注意が要ります。

 丸くないことについて、やや徒長なのでこうなったのでしょう。ただしハツカダイコンは丸いものばかりではなく品種によって様々です。この品種は比較的丸いのですが細長くなったとしてもハツカダイコンとしておかしいことはありません。味も変わりません。ただし難しいのは収穫時期ですね。早いと小さく、遅いと固くなり内部に空洞を生じます。これの見極めはかなり難しいですね。栽培農家はもちろん代表的なものを一本抜いて手軽に調べますがこの場合は無駄にできませんから。

 それと移植にはもう遅いと思います。根を傷つけるよりはこのままの方がいいでしょう。

 最後肥料について、そろそろ追肥の時期になりました。他の受講生にも伝えるつもりですが、その手順や量について間違えないようにしましょう。せっかくここまで大きくできたのですから。

ではまた ラボスタッフ オガタ