東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

[100日目]帰省後の野菜の様子と間引き(1701字)(農:八巻慶汰)

2019年1月13日 (日)

こんにちは、農学部1年の八巻です。出遅れてしまいましたが、あけましておめでとうございます。残り少ないですが、本年もよろしくお願いいたします。今回は帰省から戻った後の野菜たちの状態の報告になります。温室を作成してから家を離れたのですが、強度の面で心配があり、帰宅後の状態は「やはりか・・・」といった少し哀しいものとなってしまいましたが、今後も改善して育ててゆきたいと思います。

年末年始は私は実家のある福島県にいました。全体で相当の積雪があり、車で通るとぼこぼこと結構揺れてしまうほど除雪があまりなされていない地域があり、対照的にすいすい通れるほど除雪がされている地域もありました。自治体の行政の力の違いなのかもなあなどと思っておりました。仙台ではあまり雪が積もらないという話は聞いたことがあります。確かに、西高東低の冬型の気圧配置では山脈のおかげで太平洋側では冷たい乾いた風が吹くためだとは思いますが、路面の凍結には十分注意しなければなりませんね。


さて、今回は前述の通りミズナとブロッコリーの報告になります。なかなか苦しい状況となっております。

1月3日 2.0℃ 31% (90日目)晴れ

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自宅に帰ってきて心配だった温室の様子を見てみると、強度不足であった様子で、おそらく風によって薙ぎ倒れていました。(野菜の上に側面のダンボールや上面のスチロールが被さるように落ちなかったのは運が良かったです)

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また、ブロッコリーは二株の植物体が倒れ、地面に茎が横たわっているような状態に...。ミズナはそれほど被害を受けていませんでしたが、何本か茎が折れ、しなびていました。 

温室が脆弱すぎたためこのような状況に陥ってしまったのが原因の一つですが、先輩方の中にもやっていた方がいるように、持ち帰ればこのような状況に至らなかったと思います。また実家の良い日射条件なら成長が伸びたかも・・・?

ひとまず温室はまた倒れるのが怖いので取り去ったままにし、野菜は水を十分にあげてから様子を見ることにしました。

1月8日 2.5℃ 35% (95日目)くもり

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ブロッコリーは回復の様子は見られませんでしたが、ミズナは比較的3日のものよりも植物体の姿勢が張っていて、比較的回復しているように見受けられました

ここで弱っている個体とミズナの弱っている葉の間引きを行い、他の元気な個体への養分の分散葉の重なりの解消を図りました。

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ブロッコリーは曲がっている2つの個体のうち、1個体を間引きすることにしました。根張りの良い野菜や、1つのタネ(種球)から複数の芽が出るような野菜の場合、無理にピンセットで引き抜こうとすると土が持ち上がり、周囲の苗を傷つけてしまう場合があるとのことだったので、植木鉢の底まで根が張っているブロッコリーは引き抜くのでは無く、ハサミで根元から切ることにしました。ミズナは萎びている葉の根元をハサミで切り落としました。

処理後のものが以下のようになりました。

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ブロッコリーは依然として5つ目の本葉が出始めており、本葉は6㎝。ミズナの本葉は10㎝前後でした。



1月11日 1.4℃ 29% (98日目)くもり

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間引きの効果が出ているかは定かではありませんが、なんとか生育しています。(少しブロッコリーが倒れ気味なので支える盛り土をしようかと考えています)

前回の写真と比べると、風が強い日が続いたのもありますが、やはり元気がないように感じられます。追肥はまだ前回から1か月は経過していないので、温室などによって気温を確保して生育条件を整えていく事が必要があるようです。


前回のオガタさんのコメントから補強の面で懸念がありましたが、やはり強度面で足りませんでした。温室の改良に「トラス構造」をとると良いとのことでしたので、次回はそれも踏まえ、温度も報告していければ、と考えています。

エクソソームについて、植物でもマイクロRNAを介した情報調節機能は研究されているようです。自分のミズナの色も、できれば良い色にしてみたいですね。日光が十二分に必要ですが・・・

次回は引き続き野菜の経過報告と温室の改良と再設置などについての報告をしようと考えております。次回もよろしくお願いします。

今回の文字数: 1701字

コメント

八巻さんこんにちは

 最初に自治体の除雪の話でしょうか。これはなかなか難しい問題ですね。これから人口減少社会に向かう中、改善どころか維持も難しいかもですね。融雪除雪の技術的解決はどうすればいいのか、ちょっと考えたくらいでは思いつきません。関係ないですが先日弘前に行ってきましたが、除雪のための水が常に流れる側溝の存在が本当に役に立ってました。水が豊富な地方ならではのインフラですね。

 今回の報告ではのっけから大惨事です。布団がふっとんだ(死語)状態ですね。

 植物達は言われている通り、しなびた状態ですね。これは、土が乾いていたのでしょうか。写真は水やり後のものか、乾いてないので分かりません。来年以降の参考になりますので、しなびたが枯れていないというのがどれほどの乾燥なのか、その条件を知りたいものです。

 水やり後の植物の回復について、ミズナは早いですね。しかしブロッコリーは植物体が硬いせいかしなびるのはよほどの乾燥なので、もう回復できないのでしょう。しかし何株か残っていますから良し、ですね。追肥は順当に与えていって下さい。寒い時期には成長が遅いので追肥の間隔を空けるのが常道なのですが、この場合には少しでも生育の助けにしたいという意図で肥料の濃度を一定に保ちましょう。10日に一度のペースでいいと思います。

 温室を再度考える余力がありましたら、また作って下さい。手を動かすのもまた楽しいですね。

 それとエクソソームについてよく調べました。これは今本当に熱い分野です。情報という観点での生物学の幕開けですね。遺伝に関与しないガラクタRNAが実は重要なものであったとは。いずれ、この分野も古典的生物学と言われる時代になるのでしょうが、いち早く飛び出した研究者の勝ちでしょう。

 全然関係ないですが、三万石のままどおるの値上げが地味に痛いですね。娘が弘前に帰る際、よく手土産に持たせるのですが......

 食べ物といえば先日生協でこんなのがありました。正直マンガンが何の役に立つのか、よく分かりません。

20190115152513-4ad8281c090161a94d45fb6921f6d26ceddebf6d.JPGではまた

ラボスタッフ オガタ