東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

ブロッコリーの徒長・ちょい辛の間引き(農:竹本泰)

2019年11月10日 (日)

こんにちは。毎回告知のようで申し訳ないのですが、猫に関しても興味を持ってもらえればと思ってます。学祭ではわれわれとんねこは猫に関するクイズをしました。これがかなり難しいものになってしまいまして、部員でも全問正解できないという始末になりました。結果、700人近く来ていただいた中で、全問正解は9人のみでした。。。このクイズ、問題はないのですが答えとその解説はありますので是非見てみてください。知らないこと、驚くべき事がたくさんあります(さくら耳とか二酸化炭素とか)。今回の写真は、前回の記事のタマリンと格好は似ていますが別猫です。猫違いです。これは青葉山にいるライムちゃんです。とても警戒心が強いので、なかなか近づけないのでこんな表情めったに見られません。


栽培記録

最近になってスタートにまとめて4種の育成を始めたことを少し後悔しています。というのも、素人のわたしが種類の違う植物まとめて面倒をみることがとても難しいのです。成長の仕方が異なり、間引きや土寄せなどに関してまんべんなく気を配るのが大変です。

では、本題に入って栽培記録を見ていきましょう。

10/31(木) 19:27 14度 湿度計が壊れてしまいました。

ちょい辛ミックス・29日目

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もっさもさになりました。これはさすがにまずい、成長に支障をきたすと感じたので間引きをしました。しかし、オガタさんのコメントを忘れており間引いたものをあろうことか捨ててしまう始末。。。やってしまった!!食べ比べできる少ないチャンスをなくしてしまいました。ごめんなさいちょい辛。

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ここで、ちょい辛ミックスの4種類(三池高菜・紫高菜・サラダからし菜・ちりめんからし菜)の視覚的特徴について紹介します。

・三池高菜

葉は幅広で切れ込みのないものが多く、濃い緑色。

・紫高菜

葉は名前通り暗い紫色で大きな楕円形。

・サラダからし菜

切り込みのある角張った葉でちりめんからし菜よりも細い。緑と紫色の葉がある。

・ちりめんからし菜

葉がパセリのようにちりめん状に縮む。

このような特徴があるのは分かりましたが、私にはからし菜と高菜を見分けるだけで精一杯でした。

11/10 12:58 15度 

39日目

IMG_4359_LI.jpgわかりにくいんですが、子葉がしおれてきました。赤みがかってよわよわしくなってしまいました。最近成長に変化が見られないので不安になっていましたが、枯れてしまうのでしょうか。もしや、まだ密度が高いのか。。。


ブロッコリー


10/28 16:33 23度 

24日目

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オガタさんの忠告通りさらに間引きしました。この時点でかなり徒長してます。そのまま放置すること1週間強。。。

11/10 12:58 15度

37日目

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はい。ひょろっひょろです。自重を支えられていません。土寄せをしたいのですが、鉢の縁ぎりぎりまで土が入ってしまっているので、子葉まで土をかぶせるというのが不可能なのではないかとおもいました。なので、茎を横たわらせて無理矢理土寄せする、なんていう強硬手段に踏み切ろうと思います。


アスパラ菜

日にちによる成長に差が生まれなくなってきたので、3株だけ残した肥料過多の鉢と通常の鉢という観点で見ることにします。

11/7 8:11 10度

肥料過多36日目

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丸で囲んだ部分、一番奥の株の茎がおれてしまいました。置いてある場所の風が強いのでそのせいかと思われます。3株しかないので、間引くわけにもいかずそのまま丁寧に育てます。

11/10 12:58 15度

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丸の部分が折れたところです。太く育っています。よかった。さすが植物。とある漫画で、「唯一、植物には死んだ所と生きた所が共存できる」とありましたが、それを思い出してしまいました。

通常アスパラ菜

11/7 8:11 10度

36日目

IMG_4311.JPG

肥料過多同様に茎が太くなり、かなりしっかりとしてきました。肥料をひとつまみ(7粒)あたえました。

アスパラ菜に関しては徒長の心配はないと言えます。


気づいたこと


肥料過多アスパラ菜ですが、通常アスパラ菜と比較して水分の減りが格段に早いです。水やりを厳しくしてから気づきました。もともと土の量が少ないのですがそれはあまり関係ないと思います。水を吸収するのは根ですから。なので、肥料入りの水はやはり浸透圧で吸収されやすいと考えられます。3株で10数株の吸収力を上回るのはこれからの成長が心配です。枯れるのか。それとも、超bigに育つのか。

コメント

竹本さんこんにちは

 とんねこクイズ......

 二酸化炭素とは初めて知りました。確かに安価な方法だと思いますが...... 私の薬理学講座助手時代、実験に用いるマウスは瓶に入れ、エーテルを使って麻酔をどんどん深くして、眠ったまま昇天してもらいました(医学部の人なら麻酔深度4、循環中枢抑制というやつです)。せめてネコもそういうことならいいのでしょうが。

 猫といえば、片平キャンパスにも何匹もネコがいます。先日は三匹同時に見ました。それぞれ人格(猫格)が違うようです。

 ちなみにうちのネコは実にネコらしいわがままなやつで、寝る時も布団に潜って遠慮なくど真ん中で寝ます。こっちが体勢が苦しく、腰痛になります。押してやると鼻で押し返して反撃します。そして餌も最近は「絶品懐石」というネコエサとしてはかなり高いものしか食べず、おまけにとろみ付きのネコ缶まで要求します。説教してやりますが聞く耳ありません。最近「ネコロスケ」に改名しました。

20191111161810-af89cdeffb190235bd8a1a6b1721b11c3d797776.JPG さて植物のことですが、手をかけているだけあって順調のようです。手がかかるとはいえ、どれも基本は同じですので、数日に一回手を加えるだけでいいような気がします。

 ちょい辛ミックス、だいぶ繁茂しましたね。29日目でこれなら成功です。今度は間引きのついでに食べてみて下さい。もっとも、これの栽培は本葉7枚程度が終了目安ですのであともう少しですね。むろん、葉を掻きとって株を残しながら長く収穫を楽しむのもアリです。そしてよく4品種の特徴を調べました。同じアブラナ科でもかなり味も形態も違う品種が混ぜられています。もちろんミックスとはいえ種子に偏りがあれば4つ全部生えているとは限らないのですが、判別するのも楽しいですね。写真で見ると3種?あるような気がします。密度はこのくらいかなと思います。子葉の枯れは気にしないで下さい。もう役割を終え、消える時分なので。ちなみに植物の葉が枯れるのはただ枯れるのではなく、葉自身が積極的に自分を分解し、その栄養を茎から先に送り届け(転流)、そして自分から茎と切り離して(離層形成)いきます。

 私はよくこれを親と子に例えます。親は子の踏み台として100%使い果たし人生を終えるべきですね。

 ブロッコリーも写真で見ると成長が分かります。もう少し間引きしてもよさそうです。確かに徒長していますが、茎をわざわざ横にして、というのは摂理に反していますね。これは素直に株元の土を沈めて対処すべきです。あるいはふらふらしないように支柱を添えるかどちらかですね。しょっちゅう揺れていると成長しにくいので対処もいるのですが、それは光量不足の根本的な解決ではなく対症療法なのを承知下さい。

 アスパラナの報告も面白いですね。確かにおっしゃる通り、死んだ部分と共存う言い方も可能ですね...... 植物には血流が無く、しかも細胞壁という守りがあるのでそう簡単に菌の侵入を受けません。その点体内と体外の区別が画然としている動物とは違います。

 通常アスパラナは追肥の時期で、ちょうどよくそれをされているようです。他のちょい辛などにも与えすぎないようにしながら少しずつ与えて下さい。植物は特に窒素肥料に反応するもので、とたんに葉緑素とルビスコ(二酸化炭素を取り込むための酵素で、葉のタンパク質の実に半分近くを占める。高校生物でカルビン回路を習ってるはず)を増やし、若返ります。

 水の減りについてよく観察しました。正直、肥料でそんなに差があるとは...... まあ、観察で気付くことがあるのはいいことです。

また報告お待ちします。

ラボスタッフ・オガタ