東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

間引き②、ブロッコリースプラウト1回目の報告(農:新谷紗也)

2019年11月27日 (水)

挨拶

こんにちは、農学部の新谷です。11月も後半に入り、最近は急に寒くなってきました。私の地元は石川県で、寒さには耐性があるほうなのですが、仙台は風が強いですね。植物と一緒に寒さに負けないように頑張りたいです。

今回の画像は私が所属するもう一つのサークル、ReRootsという復興支援団体の活動で、夏休みにつくったわらアートの写真です。12月7日までせんだい農業園芸センターで展示しているのでもしよければ見に来てください!


今回の内容

1、間引き

2、ブロッコリースプラウトの収穫、実食


本題

1、間引き

11月20日(45日目・41日目)
ボールキャベツ
間引きを行いました。6株→3株に減らしました。コメントでは2株くらいまで減らしてもよいとあったのですが、残り3株となったときに、間隔的には真ん中のものを、しかし真ん中のものは最も成長しているように見えるので、抜きたくないな、どれを抜こうと悩んでしまい、とりあえず3株残すことにしました。

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間引いたものを観察してみると、根の部分には植え替え時のろ紙がまだ残っているのが分かりました。大きさとしては13~14㎝くらいでした。栽培初期の徒長がなかったら、もう少し大きくなっていたのでしょうか...
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ふあふあミックス

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段右上が小松菜、上段左が春まき山東菜、下段が丸葉山東菜、上段右下が紫高菜、という風に分別することができました

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間引いてみて観察してみると、写真からはわかりづらいのですが、何も考えずに間引いてしまったため、小松菜がいなくなってしまいました。これに関しては反省したく思います。また、間引いていて思ったのが、春まき山東菜や紫高菜に対して、小松菜や丸葉山東菜が多いなと。種がミックスされていたためではあると思うのですが、もう少し個体数を意識して間引きとかすればよかったなと後悔しました。

実食に関しては、間引き後食べるのを後回しにしていたら、しなびてしまい、収穫したてを食べるという醍醐味を無駄にしただけでなく、結局食べずじまいになってしまいました...間引き≒収穫という意識を持つべきでした...

サラダ京水菜

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水菜は2株間引きました。もう少し間引いてもよかったかもですね。店頭に並んでいる水菜と比べて葉の部分が根元から生えているなと思いました。

11月23日(48日目・44日目)
追肥しました。

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サラダ京水菜の写真に載っている日にちですが31日目ではなく44日目でした。

2ブロッコリースプラウトの収穫、実食

ブロッコリーのスプラウトを収穫したのはいつのことだったのだろうと、カメラのアルバムを遡ってみると、写真があったのは10/23(14日目)の出来事でした。1か月経っていました。写真はたくさん撮ってあったのと、食レポが残っていたので、それをもとに書きたいと思います。(2回目ではきちんとリアルタイムでの報告ができるよう頑張ります...)

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写真を遡ると、光に当てだしたのが10/15(9日目)で、その時の長さは10~12㎝でした。

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光の当て方としては、室内照明の明かりで十分だとは思ったのですが、家にいない時間が多かったので、簡易照明に当ててました。写真は10/17(11日目)のもの。

今写真を振り返ってみると、光を当てだしてからの色の変化がはっきりしていて面白いなと思います。

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収穫時の葉の色は濃い緑色でした。一見長さが均等に伸びているように見えましたが、実際は中央の部分はたくさんの根によって押し上げられた状態で成長したようで、長さは短め(8~9㎝)でした。写真を見てみると収穫時の全体的な長さとしては、10~13㎝くらいですね。根元をバッサリと切り落として、洗って、朝食に添える感じでいただきました。

収穫したてということもありみずみずしかったです。味は苦み、えぐみはそこまでなく、風味が強いなという印象でした。写真のように小麦粉を練った生地(ブリトー)に焼いたハム、目玉焼きと一緒に食べたのですが、しっかりブロッコリースプラウトの存在を感じました。おいしかったです

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私の勘違いから別容器で育てていた数本もしっかりと育っていました。長さは7~10㎝。味に違いはありませんでした。


前回のコメントに対する返信

ふあふあミックスも成長が進み、間引きをされていますが、もっともっと間引いてもいいですね。これほど多いと一本一本間引くのではなく数本エリアごと引き抜いてもいいかと思います。

引き抜くと土ごとごっそり...!となるのが怖くてはさみでチョキチョキ切っていきました。結構思い切ったのですが、上で述べたように、もう少し考えて間引けばよかったなと思います。また、間引きが遅れたせいもあって、松木さんのような立派な状態とは程遠いなと感じます。これから挽回できるのでしょうか...?

報告の写真は真上のもよいのですが、たまには横のも欲しいところです。真上だけでは徒長具合や土の湿り具合が分かりにくいですから。

⇒分かりました。以前斜めから撮った写真を指摘されて、真上からを意識しすぎていました。角度と縮尺を明快にした写真を撮って、読み手を意識していきたいと思います。

報告の最後にまた間引きと追肥について書かれています。どちらも適宜行えばよいのです。キャベツは2株残せば充分でしょう。

間引きは本当はこまめに行うもので、今回のようにまとめて行うべきではないのでしょうね...ふあふあミックスと違いキャベツと水菜が少しでもまともに育つようにこまめに様子を見ていきたいと思います。結局キャベツは3株残しました。

その中で不織布のことですがこの時期はあまり害虫が付かず、またお渡しした品種は霜に負けるようなものはありません。その意味で必要性はないのですが、逆にいうと今までそういう試みはありませんから面白いですね。掛け方としては、夜だけかけても保温性はほぼありません。光をあまり遮らない種類のものでしたら日中もまとめてかけっぱなしでいいと思います。

そうなんですね、購入した不織布は光の透過率90%となっていたので、一日中つけてみることにします。IMG_4790.JPG


感想

11月24日という宣言の元、結局期日を過ぎてしまいました。一週間に一度のペースを守るには、一回ごとの記事の内容を整理する必要があるなと痛感しました。短時間で記事が書けるよう頑張りたいと思います。
次回の更新は12月3日を目指したいと思います。余裕があったら不織布に挑戦したいです。それとブロッコリースプラウト二回目も行いたいと思います。(2453文字)


次回予告

1、経過観察

2、二回目ブロッコリースプラウトの播種

3、不織布

内容が[1]だけとならないよう頑張ります。

コメント

新谷さんこんにちは

 金沢と仙台では、たぶん「冬」という概念からして若干違うような気がします。私も若い時に三年間新潟大学勤務がありましたが、新潟仙台間でも違いを感じました。若ければそういった違いを楽しむ余裕があり、冬の朝はフライパン片手に、どわわわわっと雪かきをして遊んでいました。

 仙台の冬は、決して行動しにくいものではなく、外に全くいられないほどではありません。しかしながら「強風」「乾燥」そして「数年に一度の水道凍結」に注意しないといけません。お勧めするのは早めのマフラーです。乾燥で風邪をひきやすくなる人はこれで首を暖めましょう。

 さて、冒頭写真のわらアート、これは...... 復興支援の活動? しかしまあ看板の大きさから察するに巨大なものですね。

 本題に入りますが、植物はおおむね順調のようです。このところ受講生の報告に間引きのことが多く話題になっていますが、ここでもそうですね。間引きの仕方も程度も良いと思います。

 よくふあふあミックスの4種類を見分けられました。なるほど葉の形、大きさ、色が違うものです。次回からは食用にして下さい。もっとも、ふあふあミックスは予定された収穫大きさに近付いているようです。

 ミズナも間引き株をよく観察されました。実は、ミズナはやや密に植えた場合に葉の葉柄部分(白くて長い、食用部分)が伸びやすくなります。ただし心配することはなく、この先は葉の枚数が急激に増え、勝手に葉が密になって葉柄部分が伸びてきます。まあ、ミズナに関しては次の間引きはかなり後にして下さい。もう一つ言えば葉の縁に非常に凹凸がありますので多少重なっても日光の奪い合いになりにくいでしょう。

 追肥もいい感じになされています。

 ブロッコリースプラウトはきれいに収穫できました。市販のものより長いくらいで、そろいも悪くなく、しかも味が悪くないとのことなのでよかったですね。ちなみに小麦粉でブリトニーとはおしゃれです。小麦粉といえばどうでもいいことですが、私も今ダイエットをしようかと思ってひたすらキャベツとモヤシを挟んだお好み焼きを食べています。更にどうでもいいですが、私は断然「広島風」を推します。自分の出身が倉敷だからということも関係するのでしょうが、「広島風」の場合、生地と内容物(キャベツ・肉)の火加減を別個にコントロールできるという最大利点があると思います。これが最初から混ぜている「大阪風」では、バラ肉の焦げなどを調節できないでしょう。

 更にどうでもいいことなんですが、食品にも化学があるもので、同じ小麦粉でもパンはタンパクの「グルテニン→グルテン」の反応が重要で、それに対しうどんではデンプンの「アミロース、アミロペクチン比」の方が重要になります。先ほど肉を焼く話をしましたが、ステーキなどでミディアムやウェルダンなどと言いますが、これもなんとなく決まっていることではありません。ご存じ筋肉のアクトミオシン中の、ミオシンのみを低温で凝固させたのがミディアムで、アクチンまで高温で凝固させたのがウェルダンです。先ほどの小麦粉の話に戻りますが、同じような材料でもシフォンケーキやスポンジケーキは水中油滴型エマルジョン、バターケーキやパウンドケーキは油中水滴型エマルジョン、形態がまるで異なります。

 最後にこちらのコメントに対する返信、ありがとうございます。キャベツが結球まで至るかは微妙ですが、生育としては順調です。不織布の効果などは私も見てみたいですね。

ではまた、予告期日、お待ちします

ラボスタッフ・オガタ