東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

アスパラ菜の食べ比べ(農:竹本泰)

2019年12月15日 (日)

ちらほら雪が降る季節になりました。今年の仙台の初雪は11月21日で例年より少し早い観測だそうです。ちなみに地元の石川の初雪は12月6日で仙台と比べると2週間遅いですね。

画像は、とんねこが新しく4匹お世話を始たうちの1匹です。この4匹は学祭で名前の募集を行ない、最近決定しました。この子は「まる」です。4匹ともかなり似ています。兄弟の可能性濃厚です。臆病なので皆さん優しく見守ってください。それから、オガタさんの猫の画像も超キュートです。悪気がないその表情とぼてっとした体型にやられちゃいました。。


栽培記録

アスパラ菜


12/14(金) 16:36 気温5度

65日目

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やっと間引きをしました。約半分(4株)にまで選抜し残しました。ちょっと窮屈な感じもしますが収穫量を大切にしたいので、このままで栽培を続けようと思います。そして、なべさんの投稿に「葉が黄色くなるのは施肥が遅いせい」とあったため投稿を見てすぐに施肥をしました。ただ肥料過多と比較するために少なめに。さらに発見したことがあります。それは、、、

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花蕾が出てきました!まだまだ小さいですが、成長を感じられてうれしいです。ブロッコリーで苦悩していた分うれしさが増しました。年を越したあたりでにょきにょきっと伸びてきそうです。楽しみはもう一つあります。

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3回目の投稿に書いた様に茎が紫色に染まってきました。最近寒くなってきたため、アントシアニンを蓄えてこの色になっています。こうなると甘味が増すので収穫後が楽しみです。


アスパラ菜の実食

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右の写真では色の違いではわかりにくいのですが、左の写真だとわかりやすいです。上が肥料過多で下が通常栽培です。全然色が違いますね。肥料があると濃い緑色にっています。見た目では濃い方がおいしそうです。この色の違いが味の違いにつながるのはなんとなく分かるのですが、おいしいのはどちらなのか。。。

今回もちょい辛ミックス同様に生で食べ比べました。

・通常アスパラ菜

緑感はありつつもさっぱりとした甘みがちゃんとあっておいしいです。やはり小松菜と似ている感じがします。ただ、アスパラ菜(アスパラガス)の味は全く感じられませんでした。アスパラ菜は知りませんがアスパラガスのあの甘い味は茎があってこそなのかと考えました。これはこれで別の野菜を食べている気持ちになりました。葉と茎で味が違うのは面白いです。

・肥料過多

最初に口に入れたときの風味は通常栽培と変わらないのですが、かむうちに出てくる葉の水分が苦いです。通常のやつの甘みが一切消えて苦みが倍増した感じです。オガタさんのコメント通りでした。肥料だけでこんなにも違いが出るとは。正直言ってあまりおいしくないです。まだ花蕾が出ておらず茎が紫になっていないことからすると、成長したあとの味はあまり期待できなさそうです。どう裏切ってくれるのかは楽しみではありますが。。。

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余ったアスパラ菜は鮭のホイル焼きとともにいただきました。鮭の甘さと対照的な苦みがちょうどよく中和(?)し、いい組み合わせでした。

コメント

竹本さんこんにちは

 仙台の今年は妙な天気ですが、雪としては早いかもしれません。例年12/20くらいにサラサラと降ってきます。

 関係ないですが昨日まで娘のいる弘前に行ってましたが、ここは別の国?というくらいの寒気でした。それでも若者は平気というのも凄いですね。年寄りには真似できません。

20191216185849-ae10dbf3f70de7a7cba1f0b222e1e9bfff54d1c6.JPG ネコはもちろん留守番ですが適当に狭いところで遊んでいます。実は自動給餌機というものを買ったんですが、うちのネコはもともといつでもエサが食える状態ですので、特に意味がありませんでした。

 さて植物はいい感じですね! その鉢で4株はちょっと狭い感じもしますが、不可能ではありません。そして花蕾形成しましたか。もう収穫見込みが立ちました。

 植物体が小さいものの花蕾形成は嬉しいものです。茎の紫色もポジティブに捉えたらそうとも言えますね。

 実は当研究室のアスパラナもこの時期で花蕾形成してきました。これから寒くなるのに変だな、と思っていたのですがやはり品種特性だったのでしょう。日長ではなくある程度播種から日数が経ったことと寒さによって花蕾形成に至ったものと思われます。そういえば、今までに生物授業で短日植物・長日植物・中性植物などの区別を習っていたと思います。それは典型的なモデルであり、実は植物の花芽形成はそれほど単純ではありません。低温によるスイッチングもありますし、植物体の大きさや老化、窒素栄養状況によっても調整されます。それはもちろん環境への適応のために微調整機能が備わったのでしょうね。

 ちなみに窒素栄養状況の変化についてなら、今回の報告内でも少し触れられていますね。肥料過多のものは花蕾形成が遅いと。これは実はけっこう貴重な情報です。私にとっても新鮮なものです。

 今回の報告のメインは食レポです!

 しかも肥料の量で味が変わるかという大変興味をそそる内容です。読んでいて楽しいですね。最初は見た目の違い、なるほど比較してみると一目瞭然に違いますね。肥料以外の条件が同一、つまり肥料だけでこれほどの変化があります。他の受講生でこの報告を読んでいる人がいれば是非とも参考にしてもらいたいですね。自分の植物の葉の色、下葉の枯れから肥料の量を調節する非常にいい手掛かりになるでしょう。

 実際食べてみて...... なるほど味の違いとして分かるものでしたか。栽培というのは難しいものですね。植物にとって最高が、味で最高とも限りません。

 なお、アスパラナは風味というか食感がアスパラガスに似ているのでしょうが、どのくらい似ているかは分かりません。アスパラガスはユリ科でありアスパラナとは近縁でも何でもなく、かなり違うものです。まあ、似たような料理法で使えるのでしょうか。

 今回の料理法も素晴らしいですね。ホイル焼きは案外と難しい料理です。なかなかやるな、という感じです。

ではまた、報告お待ちします。

ラボスタッフ・オガタ