東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

10.新たな成長(農:鹿股とほこ)

2022年12月 9日 (金)

 渡辺先生、オガタさん、コメントありがとうございます。

 前々回のコメントでいただいた漢字の変換ミスについて、前回は気を引き締めたはずなのに記号をミスしました。湿度70℃ですか。。ここまで気を遣っていただいて申し訳ありません。今回こそ100点満点の文字でお届けいたします。

 ところで本の写真に言及していなかったのですが、最近本を読みたい気持ちが高まってきておりまして、昨日図書館で一目ぼれして借りてきました。農学部系の専門の本も好きですが、こういったジャンルの本も大好きです。本を読んだら必ずノートに感想を書いているのですが、今年は何とまだ35冊しか読んでいません。年末まで45冊まで達したいです。

目次

1.観察した時の状況

2.キャベツ

3.ミックス

4.スプラウト

5.編集後記

1.観察した時の状況

12月9日(金)20時

室内 温度17.5℃、湿度43%

室外 温度5.8℃、湿度50%

やはり冬になり寒いことは寒いのですが、今日は一日ジャージで過ごせるくらいの暖かさでした。普段より風が少なく、過ごしやすい天気でした。

2.キャベツ

12月9日(58日目)

今の様子はこのような感じです。外での撮影が困難だったため、部屋の中に戻して撮影しています。

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なんとなく以前より青々としている気がします。5日前の写真がこちらなので、かなり土の見える範囲も狭くなってきました。土の方を見てみると、子葉がへなへなになっているのを発見しました。
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 へなへなのままいるのもかわいそうですし、他の部分に栄養を回したいため、子葉をプチプチと取っていくことにしました。すると、新たな発見がありました。まず、5個体のうち、2個体は下の写真のように子葉から下の部分が紫色です。

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一方、5個体中3個体は下の写真のように子葉から下の部分が白色です。この2種類の違いは、植物の場所はバラバラなので、光の当たり方や栄養の多寡ではなく、個体それぞれが持つ特徴なのでしょうか。

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そして下の写真が、子葉を取り除いたキャベツです。

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また、本当はミックスでのアドバイスとしていただいたのですが、キャベツも土寄せをし、さらに肥料を加えました。今夜は冷えるというので、お水は明日の朝にあげたいと思います。

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恒例の身体測定も行いました。また、土寄せを行ったため、前回よりも身長の低い個体もあります。

画面奥中央から、A、B、C、D、Eと付けました。

A 103mm(100mm)

B 111mm(117mm)

C 91mm(90mm)

D 96mm(94mm)

E 116mm(113mm)

<注:()内の数字は5日前の値>

今回は土寄せもあってか伸び悩んでいるようにも見えますが、葉の大きさは写真を見ると格段に大きくなっているようです。

3.ミックス

12月9日(25日目)

現在のミックスの様子はこちらです。びよんびよんです。

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ミックスというだけあっていろんな植物がいるのかなと思ってみてみたのですが、下の写真のようなハート形のクリンと曲がった子葉や

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下の写真のように、細長い本葉しかなく、ミックスと言っておきながら統一感があるように見えます。これから全く違う種としての特徴が表れていくのでしょうか、私の観察眼が悪すぎるのでしょうか。

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今回は、オガタさんのアドバイスから土寄せと間引きをしてみました。あまりに長すぎる個体はぎゅうぎゅう奥に押し込みました。今は下の写真のような感じでこざっぱりしています。しかし、場所によってかなり植物の量に偏りが見受けられます。

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4.スプラウト

12月7日(23日目)

実は2日前にこっそり撮影してました。ちょっとずつ伸びてきています。

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IMG-7153.JPG

12月9日(25日目)

今日現在の様子です。色が鮮やかになってきました。

IMG-7176.jpg

最も背丈の高いものは53㎜でした。少し左によっているように見えます。種子袋を見てみると、5~6㎝ほどに伸びたら日当たりのよい窓際に置きましょうと書いてあるので、これからは窓際に置きたいと思います。

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そして、なんということでしょう。種子の奥の方にうっすらと種子が見えます。

            IMG-7176.jpg

開いてみたら私が落としてしまった種子のようです。これからはみんなと同じ場所で一緒に育てます。

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5.編集後記

 やはりお外で育てると植物たちも嬉しそうです。私も大きく成長している姿を見て嬉しくなりました。スプラウトも何とか生き延びてくれています。私も冬を生き延びたいです。

コメント

農学部 鹿股さん

育種の渡辺です。今年の読書の冊数がすごいですね。渡辺は10冊未満です。コロナ禍で出張もしてないので、新聞、読書の頻度が減っています。小説、月刊誌などもうすこし読みたいですね。

 今日のような温度と日照の時、植物に日当たりを確保して下さい。水やりも下から水が出るくらいにしっかりと。あと、写真に文字を入れて、個体番号がわかるようにしている受講生もいます。そんな工夫もしてみて下さい。土寄せはniceですね。栽培の基本です、是非、習得して下さい。ミックスが整理されたのもよいです。文字列についてもいまのところ、気がついている問題はないような。これからも続けて下さい。それ以外については、ラボスタッフ・オガタさんが月曜日にコメント予定です。それまでお待ち下さい。


わたなべしるす




鹿股さんこんにちは

 むむむ、それほど本を読むとは......凄い話だ...... しかも感想を書き留めておくとは!

 本はどんなジャンルでも役に立ちますし、少なくとも脳の活性化には一番です。

 そういう姿勢が、学校の成績を良くして、本学に入れたのかもしれません。偉いですね! 私も、自分の大学受験の時には東北大などアホでも入れると思っていましたが、自分の娘の中学高校の時は......成績について苦心惨憺心配しまくりでした。

 ああ、そういえば自分の時代、二高の進路指導なんて5秒で終わったのを覚えています。二高はさすがにそれから変わったと思うのですが、一高は今でもそのようなものでしょうか。

 さて話を戻して植物のことです。

 展開ゼミが始まってあっという間のように感じますが、もう58日経ってるのですね。キャベツもゆっくりと成長していて何よりです。

 子葉は枯れ、それを取る時に茎の色に気付きましたか。もちろん同一品種のキャベツであり、また環境温度も同じであることから、個体間のバラツキなのでしょう。キャベツは自家不和合性のある植物であり、原則自己花粉で種子を作ることができません。つまり純系を作成して遺伝子的に完全に安定した種子の生産は難しいのです。このあたりは説明が結構ややこしく、いずれ農学部で習うと期待します。ともあれ、例えF1種子であってもバラツキが生じやすいのです。違いに今気づいたということですから、低温を甘受してアントシアンを沈着させやすい個体とそうでない個体があったということになるでしょうか。

 あ、ちなみに、枯れた葉(子葉を含め)を取るのはどちらかというとしない方がいいでしょう。残しておいた場合、病害虫の温床になることもあるのですが、傷によるストレスの害がそれに勝るパターンもあります。どのみち充分枯れれば離層を形成して外れていきます。

 ベビーリーフは確かにぴよんぴよんですが、これから幸いにも(?)寒くなるので徒長は抑えられるでしょう。

 そして、葉の形態の違いはこれから見えてくると思います。

 うまく土寄せされています。植物の偏りは気にしないことです。むしろ間引きの仕方が上手くて感心しました。残し過ぎず、取り過ぎないくらいになっています。あとは......仙台は冬に油断すると乾燥しますが、水のやり過ぎは徒長の原因になると共に、鉢土を凍らせる心配がありますのでほどほどに控えて下さい。

 スプラウト、遅いながらも伸びてきていますね。このあたりで早めに光に当てるのはいい判断です。そして光があると水に藻などが発生しやすくなりますので、そういう徴候があれば収穫してしまって下さい。

 ではまた、次記事お待ちします。実食などになるでしょうか。

DSC_1332.JPG 絶対、難があると思うのだが......

ラボスタッフ・オガタ