東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】仙台市教育センター環境教育研修「身の回りはいろいろな環境ということを児童生徒に気付いてもらおう」(7/31)

2015年7月31日 (金)

 全国的に梅雨明けして、暑い毎日です。関東などでは局所的にかなりの雨が降ったようですが、仙台では。。。。是非、今日、明日あたりでは雨がほしいところです。と言うか、地面はかなり乾燥して、枯れそうになっているのを見ると、本当に今年は空梅雨だったのがよくわかる状況です。

20150731155449-24231821aa104eaf184ce2875bc3979531529d7f.JPG そんな雨がほしい7月最後の日。大学としては、大学院の入試の当日。渡辺の研究室を受験する学生さん、がんばってくれていること思います。一方で、渡辺は今月最後の出前講義。いつも基本、講義は児童生徒向け。今回は仙台市教育センターからお願いされた「環境教育研修」七北田小学校への出前講義について発表をしたとき、はじめて伺ったところ。ずいぶん前になります。普段は、仙台市内の小中高校の先生方が様々な研修を受けているところ。今は、ずいぶん、研修が多くなったようです。というか、渡辺が小学校の頃、担任の先生方が研修などでいないというのは、なかったですから。。。最近は、10, 20年など、区切りの年限で研修があるようですし、夏休みのような時期に、先端的なことを吸収するようなことをされている先生も多いとか。そういえば、以前、どこかに出前講義で伺った小学校の先生が、夏休みはこうした研修への参加で多忙だと。。。

20150731155542-ea0f7d75c9b3da29511796376d48cb3a1d4fbd7d.JPG 前置きが長くなりましたが、渡辺が講義を賜ったのは「環境教育研修」でしたので、講義タイトルを「身の回りはいろいろな環境ということを児童生徒に気付いてもらおう--理科以外の環境と植物から考える環境--」として。環境というと、渡辺の子供頃は、公害とか、ヘドロとか、そんなイメージだったですが、今は、地球温暖化でしょうか。ただ、こうした理科的な側面からの環境だけでなくて、多面的な環境と言うことについて、つまり、身の回りから少しずつ幅を広げて考えること、季節に応じて、環境が変わったりすることも大事な側面。そうした身近な環境から「エルニーニョ現象」、「地球温暖化」というようなことを考えるようにしてみてほしいと。季節の変化と言えば、時間がなく、HPに記事を書いてないですが、セミの幼虫から成虫への変化はこの時期、この環境でないと見ることができないもの。そうした体験も大事なこと。なにより、小中学生の先輩として、昔の経験、環境と比較して、何が同じで何がちがうのかを考えること、そんなことも環境のとっかかりとして。

20150731155631-cc4f7119e5b9c697b5a45a3c004cb4fa04c14644.JPG20150731155832-76635c3b2915b245a832ad6c4e548aaf79d0a7bf.JPG その後は、いつものように、地球シミュレーターによる気温上昇が何をもたらすのか。沖縄の気温となるかは別にしても、宮城県がそんな気温になると言うことは、色々な作物栽培への影響は大きくて。渡辺が農学部出身だったこともありますが、身の回りの野菜、果物、花などを例にして、考えれば。以外と環境というのは、考えやすい問題ではないかと。また、植物もストレスを受けるのは、というか、強くうけるのは、花の準備をしている頃から、花が咲いて、種子ができる頃。そんなストレスという観点から、環境を考え直してみるのも。もちろん、こうした環境変化にも対応して、品種改良は進んでいて、F1雑種育種というのがあり、両親のよいところをとるような育種法。ただ、それにはたいへんな苦労があると。小学校での環境の講義でインパクトがあるのが、とんかつ定食から、キャベツ、イネというアブラナ科、イネ科の作物がなくなったら。。。。指導されている先生方にも、かなりのインパクトのようで、是非、使ってみたいと。何より、身近なところから環境を考え、それを元に、エネルギーの節約とか、そうしたことに結びつければ、わかりやすく、環境を深く考えるきっかけになると。。。また、そうした環境問題を将来扱うような大学院もあると言うことで。。。子供たちのよりよい将来につながってほしいと。最後の最後は、渡辺が普段行っている出前講義の内容についての紹介。今回、聴講にきて頂いた先生方と、またどこかでご一緒できればと。mailを頂ければ、伺いますので。

20150731155952-40779ce3b6d35959c744ce0201cd312aac9cec6f.JPG 最後の質問の所では、中学校の理科の先生から、環境の問題として、F1雑種を考えさせるときに、遺伝学のことを融合してはということを。確かにその通りで、領域融合的なことを考えるためにも。また、終わったあとに片付けているところで、近くの中学校の先生でしたが、全学でキャリア教育をお願いしたいと。ありがたいことです。近い中学校というのもありますし、楽しみにしております。最後になりました、こうした機会を企画頂きました、仙台市教育センター・青木先生には、この場を借りてお礼申し上げます。いつもの小学生にしゃべるようにはなかなかいかずでしたが、来年はまた、少し企画を変えて、チャレンジできればと思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

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 わたなべしるす


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