東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

猛省、苛烈、封印(4/15)

2016年4月16日 (土)

 まずは、平成28年(2016年)熊本地震により被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。昨日の夜、テレビから聞き慣れない音が流れたあと、しばらくしたら、震度7という表示が。。。何がどこで。九州、熊本。。。そのあと、緊急地震速報が5年ほど前に何度も聞いた音で。。。何をどうすればよいのか。ただただ見守るしかないのは、無力であった。あの2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震のことを思い出して、何かできないのか。。。研究室の卒業生に熊本県の出身者がいることを思い出した。どうしているのか、気になった。パソコンの過去のmailを調べたが、addressがなかった。。。それ以上、どうしたものかと思った。今朝になって、labのメンバーから、彼女の無事がわかった。ほっとしたと同時に、猛省であった。。。こんな時に限って、。。もちろん、通信が混乱しているので、mailをした方がよいのか、慌てないで、翌日という方がよいのか。5年の東北地方太平洋沖地震にも、続けざまに余震があった。どうやって過ごしたのか、覚えてないが、あのときのことは、渡辺のHPに記してある。参考になることがすこしでもあれば。。。何より、1日でも早い復旧を祈るばかりである。

20160416000812-26316169db23be9e1a0f2d4eb2d6b0252e236866.JPG 夜の地震であったので、被害がどの程度か、わからなかった。5年前は、夕方前であり、足の踏み場もない状態まで、本棚から本が落下した。いまは、本棚の前に落下防止装置をつけた。この防止装置があのときあったら、と考えることがある。あったら、あのような本が落ちるという被害はなかったのか。それとも。むつかしい。ただ、もちろん、本が、ばらばらと落ちるのはよくない。一方で、本が本棚と一体化する、1つの物体として、剛体になると、その重量は、数冊の本が落ちてくるというものではない。その被害は苛烈なものとなるだろう。小さな地震であれば、防止装置は機能する。では、大きな地震では。。。。難しい問題かも知れないが、今の防止装置を超えるような進化したものを考えないと。あのときの失敗を繰り返すことになりかねない。

 5年前の東北地方太平洋沖地震のあと、研究室でどうすればよいのか、困り果て、この山のような本、落下したものなど。。最初の頃はやる気が出ず、捨てるように大きなゴミ袋に詰めていたような。そんな時だったような気がする。正確に覚えてないが、前の年の夏に出前講義にいっていた小学生から研究室訪問をお願いされて、一緒に撮った写真があった。本とか、いろいろなものの下敷きになり、写真の裏には、石のような小さなもののあとがたくさん。それを取り上げて、ホワイトボードにはり付けたのが、今もある。本棚から本を探したりするとき、たまに見かけることはあったが、その小学生が今はどうされているかなど。。。見ても何かを考えることは、ほとんどなかった。ところが、今日の昼の郵便ではがきが。今度の連休に研究室を見学したいと。。。よく読むと、昔、出前講義で教えた方であった。今の年齢を考えて、いつが小学生の頃なのか。ちょうど、震災の前後であった。その時、何というか、もしかしたらとひらめきのようなものがあった。先の一緒に写真を撮った小学生が高校生になってと。。。。そうであった。びっくりであった。というか、今日の午後から、その小学校と出前講義の打合せ。何とも不思議なものに導かれてであろうか。。。不思議なつながりというと、不謹慎かも知れないが、。。。震災のショックで封印されていたものが解けたのだろうか。。。いずれ、連休にいらしたとき、地震の時の話から今日までのことなど、話ができればと。。。ありがとうございました。

 そして、最後になりますが、平成28年(2016年)熊本地震で亡くなられた方々の冥福を祈って、黙祷。

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 わたなべしるす



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