東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

期待、原初、師匠(4/3)

2017年4月 3日 (月)

 新しい年度が始まった。2017年度というのか、平成29年度というのか。入社式の類いがあちこちであったとか。そういえば、片平キャンパスの中でも、それらしき人々が、旧制二高の碑があるところで、説明を聞いていた。始祖がここで何をなし得たのか、そんな歴史を知ることはよいことのような。。。同じくらいの年代となれば、ほぼ30年前。ずいぶんと年を重ねたものである。もちろん、研究室にも4名の新しいM1が来てくれる。楽しみにしているというか、期待している。若い世代が己の限界まで挑戦して、新しい境地を開いてくれるであろうことは、次世代のことを考えても、重要な大学人としての任務であると考えている。昨今、AIが色々なところで活躍(??)し始め、将棋の電王戦第一局では、佐藤名人も撃破とか。。。研鑽を積めば、という世界ではなくなりつつあるのかも知れないが、人間にこそできると言うことがまだまだあるはずである。そんなことを考えて、年度初めのスタート、乾坤一擲。気合いを入れ直さないと。。。

20170403171555-030717653d1b1ced0dc1a0c283f2a9fafe60e535.JPG 仙台に帰任してからで言えば、2005年から数えて、13年目が始まる。あっという間である。そういえば、先週の3/31で、農学部があった雨宮キャンパスが閉鎖。。。。青葉山新キャンパスへ。何とも寂しい限りである。土曜日に立ち読みをしていて、興味深い新書を見つけた。戦前にできた総合大学。7つと思われている方もいるかもしれないが、戦前と言うことを鑑みれば、9つと言うことは理解できるのでは、どうだろうか。。。。その一環で、本学にも農学部があったが、北大ができるとき、分離され、一次的になくなった。そのあと、1940年くらいだったろうか。附属農学研究所ができた。それが、渡辺のポストの始祖である。場所は、片平市民センターの場所。1965年頃までそこにあったらしく、その後、今の場所に。戦後、雨宮キャンパスというか、北四番丁に農学部が。この時、附属農学研究所と農学部の関係は。。。今となっては、知る人は少なくて。。。というか、渡辺も知らない部類に。ただ、原初に何があり、柔軟に現実的な対応があったのか、そんな歴史を知ることも。。。ただ、そんなことをしている時間もなさそうである。日本の科学研究がこの10年で失速と。。。英国科学誌「Nature」の特集号に。大学、分野ごとの失速ぶりが。。。といっている場合ではなく、日々、研鑽し、乾坤一擲のこれからの10年にしないと。自分自身だけでなく、組織としても立ち行かなくなるはずである。組織論を含めて、急ぎ、検討をしないと。。。光芒一閃とはいかないにしても、そんなに時間はない。


20170403171415-2f40133cba6c2eee2f04fd928ca9bc7b5912ce55.JPG 大学と言えば、大学ランキングが先週、発表されていた。東北大は全国で2位。現状に満足せず、精進しないと。。。教育リソース、教育満足度、教育成果、国際性の観点から評価されているが、どれくらい貢献したのか、大学単位というバルクなので、個人が見えてこない。個人が見えるのがよいかどうかわからないが、いずれ、個人の集合体が組織なので。ただ、教育を小学校から大学まで串刺しにして、物事を見ないといけないような気がしている。小学校での教育成果が大学生としてくる訳なので。。。指導要領改訂案がそれなりの方向に修正されたのはよいことではないかと。ただ、もっと、きちんとやるべきこと。なかなか、こんな所に書きにくいことなのであるが。。。また、場所を変えてでも。。。ただ、全文を読んで正しく理解しないといけないような問題もあったりして。。。部分的に取り上げて正しそうに見えるのは、ちょっとミスリードのような。。。そんなことよりも、もっと単純に、「師匠を超えるのは弟子の務め」であって、そんな使命感を持って、という気がする。。。それをなし得て、始祖の思いを、次世代に継承できる、そんな気がした年度初めであった。

20170403171521-16d14a59367117bec0a0ac27ce0b1ee148a0f20f.JPG
 わたなべしるす

 PS. 愛媛で改良された晩柑の皮に肌保湿効果があるとか。。。確かに、この品種が並んでいたのは、見たことがあるような。。。写真のものと違って、多分、レモン色に近い果実だったような。。。




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