研究室で育てた野菜の状況③(ラボスタッフオガタ)
2018年3月30日 (金)
画像は当研究室で大掃除の際にも使っているスポンジです。
これを、受験や留年の危機の際にお守り代わりに持つというのはどうでしょうか。日本古来、式神という伝統から身代わりの思想があります。「激落ち君」を身代わりにして・・・
さていよいよ3/29、収穫の時です。
今回の栽培で分かったことは、展開ゼミを行なう季節は植物栽培にはやはり遅く、気温が低すぎるということです。その気温ではニンジンやネギは生育がよくありません。展開ゼミ生の報告ではシュンギクも意外に生育が遅いようです。
一方、ミニダイコンやミニハクサイは低温でもそこそこ成長できるようです。ブロッコリーもそれに近いですね。
ちなみにこの鉢栽培ではなく、私の家の庭での結果ですと、他の葉物野菜ではホウレンソウが一番低温に耐えるようで、コマツナやスイスチャード(フダンソウ)はそれに近いものがありました。
さてこれがロマネスコの花蕾を上から見たものです。色がやや黄色味が強く、収穫適期をわずか逃している感があります。
斜め方向から見るとブロッコリーとの違いがよく分かります。花序の中央が盛り上がってますね。
さてどうでしょうか。ぐるりとフィボナッチ数列に並んでいるでしょうか。各小花序がまるでフラクタルのようにも見えます。
ミニニンジンも大きくなりました。直径1cmです。イメージするようなミニニンジンですね。
ネギも大きさこそ見慣れたネギより小さいですが、姿はネギらしいものです。花が咲くまで放置しようかとも思いましたが、ここは他と歩調を合わせて収穫しました。
ミニハクサイは開花しています。30cm定規ではとても計れません。
水やりの際に鉢からこぼれた種から発芽したものも、同じく花をつけています。
さてこれが、皆さんも収穫の際に驚かれる根の様子ですね。鉢からこんなに伸び出しています。
ネギは地上部があんなに細く見えるのに、その根はかなり張っています。
鉢から抜いてみるといっそうよく分かります。もちろん、ハクサイはそれ以上に根が張っていました。水が鉢の上から染み透り難いわけです。
一鉢から合計9本のミニニンジンが収穫できました。ニンジンはダイコン以上に根が横からも出ているものです。
最も大きいハクサイですが、長さで見るより重さで表します。地上部の重さはなんと824gありました。
ロマネスコは収穫物136gでした。市販のものには及ばないかもしれませんが、それでもけっこうなものです。あんな小さい鉢で栽培したものとは思えません。ロマネスコやブロッコリーは葉の大きさと花蕾の大きさが比例するそうですから、これで上出来です。
ミニニンジンも長さは12cmありました。残念ながら、根が割れてしまっていたものがありました。
太さは先に示した通りほぼ1cmに達しています。皮をむかずにサラダ風にして食べるにはちょうどいい太さですね。
さて、ここから食レポです。
ロマネスコは茹でるよりも、ラップに包んで600W20秒レンジ加熱しました。
食べた感触、ブロッコリーともカリフラワーともかなり違いがあります。その中間などというものでもありません。ホロホロサクサクという食感でした。臭みは全くなく、非常に甘味を感じます。スーパーでは価格も高く高級野菜ですが、なるほどと思いました。
試しにマヨネーズや醤油をつけてみましたが、どれでも美味しく食べられました。
ミニはニンジンそのまま加熱せずに食べました。これも意外ほどニンジン臭が無く、サクサク甘いものでした。ミニニンジンの品種特性なのでしょうか。確かにサラダ向きだと感じます。
そして、ハクサイは花ごと茹でてみました。
葉はあまりハクサイらしい味はしません。シャキシャキ感やうま味はありません(本来ハクサイには意外なほど糖分や、グルタミン酸などの植物性うま味成分が入っている)。かといってキャベツのような甘みも感じられず食べられなくは無い、というものです。ところが花や花柄の部分がむしろクセがなく、美味しく食べられました。
こうして無事半期に渡って植物を栽培し、収穫できました。
展開ゼミ受講生の皆さんにも、ここまで至れとは決して言いませんが、結果の一例としてご覧頂ければ幸いです。
そして、未だ収穫後のロマネスコの株だけは残しています。この先側枝が伸びて茎ブロッコリーのように二回目の収穫ができるのか、もう花芽をつけないのか、もう少し栽培を続けます。ロマネスコやブロッコリーはハクサイと違い、多年草に分類されます。暑さ対策をすれば栽培続行できそうです。
ではまた・・・
ラボスタッフ・オガタ