~シュンギク栽培に再チャレンジ~<栽培の様子⑮と収穫・調理編>(宮一高:直江彩花)
2018年7月15日 (日)
ご無沙汰しております。昨日7月14日(土)は東北南部でも梅雨明けが発表されました。毎日暑くて熱中症対策が必要ですね。京都では昨日38.5℃を観測し人間の平均体温よりも高い記録となりました。仙台でも33℃を記録して、とても暑かったですが、それよりも5℃高い京都と比較すると、まだまだ東北は涼しい方なのかもしれませんね。
また、昨日は高校で伝統行事の『歌合戦』がありました。クラス毎に歌と踊りによる披露を行い、各クラスの結束力が求められるものです。全校生徒が歌合戦に向けて、朝早くから学校へ行き、帰りも遅くまで沢山練習をしてきました。結果はともあれ、心に残る自慢の学校行事です。
さて「2018年5月4日の投稿」から早いもので2か月が過ぎてしまいました。この間に、シュンギクの収穫と調理を行いました。ご連絡が遅くなりましたが、その後のシュンギク栽培再チャレンジについて報告したいと思います。
1.栽培の様子
■シュンギクの成長
≪2018年6月3日(日)9:00~栽培78日目~晴れ 25℃≫
シャーレ内で発芽をスタートさせてから、78日目になりました。もっと早く収穫しようと思っていましたが、予定よりも半月程遅い収穫となりました。赤丸で囲った部分の定規目盛が見えづらいですが、シュンギクの茎の高さは30㎝に達しました。やはり、オガタさんからのアドバイスにもあった花芽(小さい蕾)が出てきた株もあり、急いで収穫しました。渡辺先生のコメントにもあったように温度管理がとても重要だと思いました。冬場の気温とは違うので成長の進み具合もはやく、冬場と夏場の温度管理は全く異なるものでした。そして、冬場に「簡易温室」をダンボールで作ったのを思い出しました。寒さから守るために大切にシュンギクを育てていた頃を懐かしく思います。季節の違いにより育てる環境が異なると注意する点も異なることを知りました。これを体験することで葉物植物を育てることの難しさを改めて実感しました。
■シュンギクの収穫
鉢植の中に育っていたシュンギクの全ての株の脇芽にはさみを入れて収穫しました。
せっかくなので、葉の形と枚数も調べてみました。ランダムに2つの株について、シュンギクの葉の枚数と形を調べてみました。
(画像)上:シュンギク①、下:シュンギク②として、比較してみました。
①も②もシュンギクの葉の形はほぼ同じです。大きい葉は縦9㎝、小さい葉は1㎝程でした。外側の葉の方が大きく、時計回りで内側の葉の方にいくに従い小さい葉がついていました。
一つの株についていた葉の大きさの順にシュンギク①とシュンギク②を並べてみました。大きいものから順に小さい方へ並べていますが、枚数的にはほぼ似たような付き具合です。①が18枚、②が14枚です。
茎の長さが違うので葉のついている枚数は4枚程②の方が少ないですが、一つの茎に対して、同じような割合で葉が付くのではないかと思いました。機会があったら、今度は全部の株についている葉の形や枚数を比較してみたいと思います。
■シュンギクの調理
≪2018年6月3日(日)12:00~栽培78日目~晴れ 26℃≫
収穫した日のお昼に早速シュンギクの調理をしました。新鮮なうちに調理して食べてみようと思いました。
ここまで来るのが目標だったので感無量です。
株をかなり成長させすぎさせてしまったので味の劣化を気にしていましたが、それでも何とか美味しく食べたいと思い、シュンギクの調理方法などを考えました。
結果、『シュンギクの天ぷら』と『おひたし』の二品を作ってみました。シュンギクの素材を最大限に引き出せる調理方法はこれに違いないと、自分の中で信じて作りました。
せっかくなので、天ざるにしようと思い、シュンギク以外の野菜(人参、なす、しいたけ、しそ→これらの野菜は全て市販のものです。)の天ぷらも作りました。美味しかったです。
シュンギクの香りですが、鉢植で育てている時は正直なところあまり香りがしませんでしたが、加熱することで、天ぷらもおひたしもしっかりと香りがしました。とても美味しかったです。
2.感想
「昨年10月からスタートした『秋冬野菜を育てる』」 ですが、早いもので9カ月が経ちました。 シュンギクを寒い冬になかなかうまく育てることができませんでしたが、春先から初夏にかけて再度チャレンジ栽培し、収穫することが出来て本当に嬉しく思います。渡辺先生とオガタさんからのコメントもとても勉強になりました。くじけそうになった時もありますが、最後の収穫と調理、食事(味見)までくることが出来たのは、応援してくれた先生方のコメントがあったからだと思います。本当に有難うございました。高校1年生の時にこのゼミに参加することを決めた時から、最後までやり遂げようと思っていたので良かったです。初回に立てた目標を達成することが出来たのは今後の自分の自信に繋がると思います。本当に有難うございました。また機会がありましたら投稿したいと思います。その時はまたアドバイスを頂けたら嬉しいです。
PS.「前回オガタさんが教えてくれたカレーパンサンド」 を、私も5月下旬頃に某スーパーで発見しました。「これだ!」と発見した時はなぜか嬉しくなりました。しかし、ビミョーということだったので一度手にとって確認してから棚に戻しました。
そして、「透明の極み」!!流しそうめん器も確かに透明ではないですね。緑色なのに。。。。ということで面白いものがあったら、また教えてください。私の中ではかなり抱腹絶倒でした。
コメント
宮城一高・直江さん
育種の渡辺でございます。ご無沙汰しております。春先の栽培を続けていて、それをきちんとまとめることができるというのは、とても素晴らしいことです。写真に○をつけて、花が咲きそうになっていることに気がついたことも、よく観察できています。真冬と真夏に近い条件で育てて、その違いを経験できたことも、これからの活かして下さい。
収穫したあと、それを食すだけでなく、ランダムに2個体pick upして、それの葉っぱの様子を観察しているのはよいことですね。1つ、茎の長さが違いますね。50%くらいは。花が咲きそうになると、茎が伸びます。なので、その当たりの違いを、シュンギクでなくてよいです。この夏に、他の植物で観察してみると、おもしろいと思います。長期にわたって、投稿を続けてくれている受講生もはじめてかと思います。いつでも、また、投稿して下さい。なにより、この展開ゼミで学んだことを、これからの高校生活、さらには、その先の大学、社会人として活かしてくれることと思います。がんばって下さい。
わたなべしるす
ー 追記 ー
最初に京都の話が出てますが、確かに関西暑いです。けれど体は馴染むもので、しかも若ければ大丈夫、住めます。京都の大学に行くのも面白いでしょう。
ただし、京都はアパート借りる時の敷金(最初に出す保証金のようなもの)が家賃の10ヵ月分とか、無茶なところも多いです。仙台で2ヵ月分くらいであり全国的にそのくらいの地域が多いですね。札幌で1ヵ月分、弘前あたりの街ですと敷金無しというのもけっこうあります。東京のことは分かりませんが、家賃そのものが高いですね。学生時代の生活費に大差が出ます。
東京といっても田舎なところはむちゃくちゃ田舎で、ほぼ無人駅的なところも少なくありません。しかし家賃や野菜の値段は高いものです。
大学はもちろんそれぞれ中身も違いますが、生活環境も違うものです。街中にある大学(北海道大、弘前大、秋田大、岡山大、愛媛大など)、街中にない大学(埼玉大、新潟大、金沢大、静岡大、岐阜大、広島大など)で変わります。この間富山大の方に話を聞くことがありましたが、大学も街中にあり、海も近くホタルイカ取り放題でとてもいいところみたいですね。ここ東北大は決して街中ではありませんが、すごく遠くでもなく微妙な感じです。
前にも書いたかもしれませんが、大学選びは住む街を選ぶということでもあり、これは人生において滅多にないチャンスです。好きになれる街、好きになれる大学を選びましょう。たいがい第一印象で決まるものです。
うちの娘の場合、別文化を感じてほしかったため、仙台から半径100km内には決して行かせないと決めていました。ただし教育学部なのであまり遠くてもまずいので、結果弘前大なのですが、物価安いし本人暑がりなのでよかったな、と思います。受験は社会も理科も二科目受験という変態的な作戦を取っています。
さて、宮城一高名物の歌合戦、見たことはもちろんないですが、有名な行事です。行事が多い学校がいいかというと話は別なのですが、そういった楽しみがあっていいですね。非常に不思議なことに、そういう団体行事がある割に宮城一高は昔から個人主義なところがあり、我関せず独自の道を行く人が多い校風でもあります。それもまたとてもいいですね。集団の同調圧力でべたくた暑苦しいより、スッキリ個人主義が何よりです。
私の時代の二高などは、あえて他人と違うことをする、なるべく奇異なことをするものでした。弁当をわざと落として食う、冬にスプーンを持って外へ行き雪を食う、などです。(しかし、大学に入るともっと変な人間がいて、歩いて角を曲がる時逆方向に270度ターンをする人間がいました)
さて、植物については上で既にコメントが付けられています。
先ずは、諦めず収穫まで何度もトライしたことを褒めてあげたいです。
そして、観察も非常に細かく、かつ客観的な数字を交えてよくここまで分析してくれました。本当に素晴らしいですね。話はちょっとズレますが、葉の形、どうしてシュンギクはギザがあるのでしょうね。一枚の葉だけとえば、ギザが無い方が最大限面積が取れて光合成に有利なはずなのに。何らかの理由があり、総合的にこの方が生存に有利な戦略があるのでしょう。いくつも仮説を考えることはできますが、答えは未だ無い問題だと思います。たまたま、私が今携わっている研究がこの形態に関することなのです。
料理はおひたし、天ぷらですか。天ざる、豪勢にできていますね! しかもみな野菜系です。写真で見ますと、うまく揚げられていますが、素材を生かして衣が薄めですね。地味に薬味がそろっていて完璧です。料理が上手なのは何より良いことで、この先も役立つでしょう。ちなみにですが、男子は、自分ができそうにもない料理を事もなげにやってのけられると「この人家庭的かも」と勘違いします。おすすめは作ると案外簡単なサバ味噌(サバをしょうが醤油で臭み抜きすれば、後は味噌と蜂蜜等量混合を塗ってレンジでOK)、ロールキャベツ(キャベツはレンジを少しかけると柔らかくなって巻ける。肉は何でもOK、コンソメで煮るだけ、ケチャップやチーズおすすめ)などですね。
そういえば昨今ではクックパッドなどが流行っていて、非常に便利なのですが欠点は理屈が無いことです。そのため、足らなければどうなるか、過ぎればどうなるか考えるのが難しくなります。料理にも理屈があり、スフレはスポンジケーキと違いデンプンを先に糊化しますので口当たりが変わります。ステーキのレアとミディアムの差は、なんとなく火の入れ具合ではなく、筋肉タンパクのミオシンのみを凝固させたのがレアなのです。
ともあれ、本当にここまで植物を育てて頂き、感謝です。自信が付けば、他に花でも育てればいいですね。この季節、朝顔でも何でも良く育ちます。
いつでもこの展開ゼミ掲示板を利用して、植物についても、そうでないことでも使って下さい。
おまけに、そうですね、最近の画像を上げときます。実はいろんな小ネタの写真を撮っていて、毎日娘にメールで添付しています。
うちのネコはそうめんが大好きです。爪でうまく一本引っ掛けては食い進みます。本当のそうめん通には、たれは必要ない、とのことです。
相変わらずフジパン、暴走が止まっていません。いったいどこを目指して歩み続けるのか。
君の~行く~道は~ 果てし~なく~遠い~~♪
よく見ると、「栃木レモン10%使用」と書かれています。
あれれ、栃木でレモンなんか育てているのか? と考えていると、何と最後に「無果汁」と書いてあるではないか!!
つまり「無果汁であるレモン牛乳」を「10%使っている」ということなんですね。凄い理屈、栃木県恐るべし、です。その挿絵いったいなんだろう?