【教養講義】「大学生のレポート作成入門-図書館を活用したスタディスキル-」研究における情報収集・評価(5/14, 15追記)
2019年5月14日 (火)
10連休の後、平常への立て直しが急務の状態。あれもこれも積み残されていて。。。唯一の救いは、ここ数日、20oCを下回る最高気温になってくれたこと。菜の花の交配シーズンなので、急に暑くなると、花があっという間に終わってしまうのを防ぐことができるので。。。少々、ほっとするわけです。今週末は、研究科のオープンラボ。ぼちぼち、学生さんたちが、研究室のHPにwelcomeの記事を書いてくれると思います。今までの大学、あるいは、学部でなくて、新しい場所を求めてという方。お待ちしております。それに重なるように、今週、来週と恒例の図書館での講義。今年でかれこれ10年近くになるのでは。。。最初にお願いを頂いた附属図書館・副館長の先生にはとある会合でお目にかかることもできたり。。。で、講義は「大学生のレポート作成入門-図書館を活用したスタディスキル-」。今年度もこれまでと同様に、1コマが講義、翌週の1コマがデータベースの実習。
今年度の受講生は4:1で文系が多い状態。文系であろうと、理系であろうと、文章を書くことが大事な時代。そう考えると、もう少し理系の受講生が増えてもよいと思うわけですが。。。こちらの広報のあり方も考えないといけないのではと、反省。いずれ、論文と言わなくても、レポート、報告書などは、たくさん書くことになるわけで、どれだけ質の高い報告書を読んだかと言うことも、大事なポイント。読んだら、自分でその文章を書いてみるのも、大事なことのような。書いてみると、意外と覚えるわけなので。講義の中では、30年以上前の渡辺がどんな風にして、レポートを書くために、情報を集めたのか。もちろん、それが今の時代に通用するのか、そうでないのかはあるかも知れないですが。講義から何を学ぶのか、24hrという限られた時間をどの様に使うのかを考えてほしいと。
肝腎のレポートというか、論文を書くこと。どこから書いてみると、意外と抵抗がないというか、書くことができるのではと。論文を書くためのやり方は、人それぞれ。自分に合ったやり方を習得して、文章を書けるようになってください。A4 1 pageを30minくらいで書くことができるようになると言うことも、聞いたことがありますので。あと、情報収集には、日本語だけでなく、英語も欠かせないという時代。でも、専門の論文を読むのは。と思われる方への朗報。AIを使っての自動翻訳も格段に進歩。パターンが決まっている科学論文を翻訳するのは、進化速度も速いようで。。。もちろん、大事なことは、日本語、英語の両方を読み合わせること。そうしないと変な方向に行ってしまったものは戻せないので。もちろん、日本語の資料というか、情報を読むことも大事なこと。そんなことで、ヒントになりそうな3つの読み物。何かの参考になれば。。。と思います。
レポートを書くために、どうやって情報を仕入れるのか。仕入れ先を間違うと、これまた問題。情報を評価することも大事な時代。その意味で、研究者なども意外と簡単に評価されている時代。どんな評価軸があるのか、意外に簡単に評価を見ることができると言うことについては、来週の実習の時間に。渡辺の時代、図書館というのは、本に書かれたものを探すところ。ところが、そんな評価までできる時代になった時、図書館をどれだけ効率的に使って、レポート、論文を書く、さらには、自分の将来も探せる。おもしろい空間になってきたのではないでしょうか。図書館が。。。最後になりましたが、講義の設定などでお世話になった附属図書館の関係の皆様、ありがとうございました。来週の実習の時間もお世話になります。
わたなべしるす
PS. 上述の様に、講義中に答える学生さんはいませんでしたが、講義の最後に、HPに載せておきますからと。。。スライド順に登場した花は、ダイコン、ニンジン、サトウキビ、ビワ、サトイモ、カキ、バナナ、リンゴ、シソ、ゴマ、オクラ、キウイ、ミカン、イチゴ、イチジク、ブルーベリー、ネギ、トウモロコシ、エンドウ、アスパラガス、イネ、パイナップル、クリ、ナス、キュウリ、パッションフルーツ、キャベツ、サツマイモ、コーヒーでした。改めて、何かを調べて見るもよし、へーと思うも。。いずれ、何かの刺激になれば。。。知っているから、何かの得になるわけではないと思います。これが学生生活を送る上での何かのきっかけになれば、幸いです。
PS.のPS. 今年は意外と講義が多い年度で。ちょうど1週間前には、学外での講義も。しゃべることも1つの大事なトレーニングだなと。ふと、そんなことを。。。講義の時のコメントシートへの回答などは、また、後日。。。
PS.のPS.のPS. 5/15(水), 12:25. 午前中に昨日の講義の受講生からコメントを頂きました。その回答などを以下に記しておきます。参考までに。
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ミニットペーパーへの回答
時間を有効に使うこと、何をやっても大事なことだと思います。渡辺の専門の話は、学部で講義を持ってないので、大学院の講義を聴いてもらえればと思います。単位が必要でなければ、大学の講義は基本自由に座って聞くことができるというのが、よいところかと思いますので。
論文・レポートを書くとき、このやり方というのはないと思います。こういう骨格になっていることを理解して、どうやるのがやりやすいかをそれぞれが考えることかと。質の高い文章、他のレポート・論文を読むことが自分の論文力を上げることになると思います。もちろん、それをふまえて、書くことです。文章力をつけるという意味で。文系、理系を問わず、論理的に破綻してない文章を書くということは、大事なことです。
何をやるのにも、人との関係性は大事なポイントですね。人からすすめられて読む本もありですが、自分でこれというのを探して読むのもありです。というか、それが大事です。そんな読み物の中に、歴史ものがあってもよいかと。歴史からは、いろいろなことを学ぶことができますので。
「枯れ木も山の賑わい」、大事なことを問いかけてくれていると思います。「いい」加減をもって、何事もやってみると言うことでしょうか。
<質問への回答>
(1) 参考論文に挙げる論文数
特に制限はありません。掲載紙面の関係で制限がある雑誌はありますが、レポートの場合は特に問題ありません。
(2) 再提出時の問題
改訂前のものを出すのも1つの戦略ですね。ただ、どこを改訂したのか、分かるようにしないと、審査する側には不親切です。
(3) 先行研究の取り扱い
先行研究が多いとき、基本は、同じことを主張しているときは、最初の人を引用することです。そういう観点で引用する文献を整理してみてはどうでしょうか。
(4) 着眼点
着眼点は人それぞれです。先行研究をふまえて、それを覆すような発見はおもしろいですし、それに倣った発展的なレポートにすることもありかと思います。人と同じでなくてよいわけです。それが自己主張をすると言うことです。
(5) 魅力あるテーマ
身の回りにたくさんあると思います。なぜ、花が開くのか。花の色には緑色、青色は少ないのか。観察したり、新聞を読んで、なぜという気持ちを持つことですね。
(6) 引用する文献のformat
自分でこれというformatを決めることです。配付資料にあったようなものがその例です。
(7) 論文の掲載年、著書の発刊年
論文は掲載年を書きます。著書の場合は、版を重ねて、修正があるときは、新しいものを書くようになるかと。大きな修正でない場合は、初版が出たときの年号を書くのが著書だと思います。
(8) database
何を探すにもよりますが、大学の図書館のHPにdatabaseのweb site(http://www.library.tohoku.ac.jp/search/database.html)があります。
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