【アウトリーチ活動】山形県立東桜学館高等学校・SSH特別講義, 青森県立五所川原高等学校理数科課題研究発表会・講評者(11/5, 7追記)
2019年11月 6日 (水)
このところの晴れ間が続いていることで、湿度が急降下とか。また、あちこちの高い山では初冠雪が。確実に冬に向かっている感じが。確かに夕方の日が暮れるのが早くなってきたし、朝晩は寒くなって。10月には台風で大きな被害があったり、最終日には世界遺産で火災が。どれも痛ましい。1日も早い復旧・復興を願いたい。何ができるのか、考えないと。考えると意味では、身近である大学入試についての問題が。共通一次世代で、今のセンター試験よりもハードだったというのがある。その方向性だけは見間違いをしないようにと思うばかりである。
11/5(火):山形県立東桜学館高等学校・SSH特別講義「SSH課題研究を始めるに当たって」
今年度から運営指導委員を賜っている山形県立東桜学館高等学校。課題研究についての講義は2年生のはじめにというパターンを今年度から1年生の11月にシフト。前倒しで、基本的なことを。ちょうど、この時期、文理選択が終わったあとだったとか。質疑のところで、そんなことが分かったのですが。
課題研究をなぜやるのか。同じSSHを実施している観音寺一、福島などで行った講義をベースに。こちらの準備が至らないところがあったのですが。。。自然豊かな山形・東根。その自然の不思議を感じること。また、なぜと思う心を醸成することがどれだけ大事なことなのか。そんなイントロから、課題研究のある意味、方法論というか、ルールというか、そんなことは実験を始めてから覚えることからも知れないですが、お作法くらいは知っておいた方がよいかと。是非、繰り返して実験をしてみて下さい。
この時期に文理選択と言うことが分かっていれば、もう少し講義を工夫したのですが、課題研究とキャリ形成の接点。文理選択であれこれと悩んだ末に、どちらかに決めたはず。高校1年生と言うことで、キャリア形成と言われても、ピンとこないのかも知れないですが、キャリアと言うから難しいので、これからの人生全体と考えればよいのでは。成功もあれば、失敗も。課題研究もうまくいくこともあれば、失敗も。もちろん、子供時代からいろいろな経験で失敗をしているはずですが、昔に比べると失敗経験が少ないのでは。是非、この課題研究を通じて、自分のキャリアを高めてほしいと。将来のキャリア形成に向けて。講義の最後にはずいぶん多くの質問が。悩むと言うことは考えていると言うこと。頑張って下さい。
講義が終わったあと、2年生の課題研究の中から、3つの発表を拝見。そのあと、質疑応答というか、こちらが気になったことを質問。渡辺の専門外もありましたが、何かの参考になったのでは。。。是非、いろいろなところで発表して、刺激をもらって下さい。今回は出張で官校長先生、小野先生にはお目にかかることができませんでしたが、兼子先生をはじめ、企画頂きました関係の先生方にこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。次回は、年明けの東北地区の発表会でしょうか。楽しみにしております。
11/7(木):青森県立五所川原高等学校理数科課題研究発表会・講評・助言者
今年で4年目になるでしょうか。青森県立五所川原高等学校・理数科課題研究発表会の講評・助言者。五所川原高校への移動中に冬が近いと思えるような「雨」が。もちろん気温も仙台より低め。写真を忘れましたが、校内の木々も紅葉していて。秋の終わりから冬の近さを感じたのでした。
SSH実施校などとは違い、ここでは理数科だけの課題研究。deepな研究をやっていることもあり、質問、助言をするには楽しい時間でした。で、研究内容は、昨年度の研究を継承・発展させたグループ、新しいテーマにチャレンジしたグループ、領域融合的な研究にチャレンジしたグループなど、なるほどと思う8題の発表でした。細かなことは企業秘密と言うことで。プレゼンをする上で、大事なこととして、その内容を知らない人が聞いても分かるように説明をすることかなと。図の説明は下に、表の説明は上に、これは約束ですので。発表会の最後のところで、発表会全体への助言と言うことで、8つの発表の色々な面を取り上げながらのコメント。これからの残りの課題研究を行う上での参考になれば、幸いです。
講義が始まるまでの時間、中村校長先生、玉井教頭先生との昨今の教育事情についての議論、ありがとうございました。高大連携とか、高大接続というのが言われていますが、相互にdeepな議論をする時間を持てることは、これからの大学のあり方を考える上で、大事なことですから。そんな話の中で、授業(lesson)と講義(lecture)が日本語ベースでなくて、英語でも違う。つまり、明治の頃に英語が入ってきたとき、それに異なる意味をつけた先達に思いを馳せないといけないのだと。そんなことを実感できた時間でもありました。ありがとうございました。最後になりましたが、今回の企画を頂きました、五所川原高校・中村校長先生、玉井教頭先生、佐々木先生をはじめとする関係の先生方にお礼申し上げます。次回は、2月の1年生向けの講義でお世話になります。よろしくお願いします。ありがとうございました。
わたなべしるす