研究組織

計画研究班

半数体世代の両性花進化をもたらす雌雄決定原理

植物の陸上進出後、基部植物であるコケ植物は半数体(n)世代において、被子植物における両性花の基礎となる概念(雌雄同株)を成立させた。コケ植物は単系統であり、3つのグループに大別されるが、それぞれの系統で雌雄同株が出現し、被子植物と同様、環境への繁殖適応により、両性(雌雄同株)/単性(雌雄異株)の切換えを可塑的に繰り返してきた。
私たちの計画班では一因子(trans因子)により雌雄同株のヒメツリガネゴケが単性化することを見出した。コケ植物ではこのような生殖器官決定に寄与するtrans因子とその発現を制御しているcis配列の制御系の積極的な相互作用変化が雌雄同株/異株の頻繁な切換えに機能していると仮説を立てた。本研究では雌雄同株のモデルコケ植物ヒメツリガネゴケとナガサキツノゴケ、そして近縁種の雌雄異株系統を用いて雌雄同株/異株間の可塑性を司る分子機構を探り、半数体の性決定機構の解明と両性花成立システムの解明を目指す。

メンバーリスト

榊原 恵子
立教大学 理学部
西山 智明
金沢大学 疾患モデル総合研究センター
養老 瑛美子
立教大学 理学部
小藤 累美子
金沢大学 理工・生命理工

前に戻る