東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

6*スプラウトへ、本当ごめんな。(農:岡田和花)

2017年11月12日 (日)


あああああああああああああ


 こんにちは。

 スプラウト、やらかしました。写真は11月11日朝のものです。しおれてますね...ほんとに。原因は、緑化させるために日に当てていたのに、水やりの量が少なかったことです。日に当ててるんだからそりゃ水の減り激しいよなぁ...。最近は晴天続きだったから特に...。目視で湿り具合を見ていたのですが思っていたよりも乾いていたようで、触覚での確認は大切だということを学びました。

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 弔いとして11月8日時点の元気な様子を。葉が順調に緑化していたのに...。ごめんねレッドキャベツスプラウト密度大の皆さん...。


 ただし、こんなにしおれたのは密度大の方だけでした。床下栽培の時は、キッチンペーパーの乾き具合や水やりのスパンが密度大と小で(体感的にですが)変わらなかったので、日に当てて光合成が始まったことで水の消費量の差が出てきてこのようなことが起こったのでしょうか。

 11月11日、葉の色がかなり緑色になってきていたので(あと心が折れたので)密度小のスプラウトたちを収穫することにしました。

 収穫するときにキッチンペーパーからそっと抜くようにして、まず根の様子を見てみました。育てていた時、根はすべてキッチンペーパー表面上を這うように成長しているように見えていたのですが、実際はキッチンペーパーを重ねたもののうち、一番上のキッチンペーパーを破って中に入っているものがあったことがわかりました。水を含んで柔らかくなったところに、根が刺さって伸びたようです。

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 それから、それぞれの芽を比べて、一番長いものと短いものを探して、それらの茎と葉を合わせた部分の長さを計測しました。(茎は色がついているところの部分を茎と考えました。)
 長いものは8cmほど、短いものは5mmほどでした。曲がっていてそれを直しながら定規を当てるのが難しかったので数値がアバウトになってしまう...。短いほうはもはやスプラウト!って感じがないですね。普通に発芽もしくは生育不良っぽいです。

 また3枚目の写真のような成長不良気味のもの以外で葉や茎の色を比較したところ、一本だけめちゃくちゃに色が濃いやつがいました。

20171112okadawaka3.jpg  他のものは大体同じ色でほとんど見分けがつかなかったのですが、こいつだけは確実に濃い!

 まず、葉について、上の写真(11日撮影)の右側のような普通のものだと葉の中央に黒っぽい葉脈が確認できるのですが、左のこいつはそれがわからないほど葉も黒っぽくて濃いです。

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 こいつは茎の色も濃く、写真(11日撮影)にあるように右側の一般的なものが割と白っぽいのに対してかなり赤紫色が強いです。あと若干太いような?気がします。がっしりしている感じ。

 この色の濃い個体は成長不良気味のものを抜くと一番丈が短かったことから、この個体は割と発芽が遅く長く成長したものよりは若いと考えられ、このように色が濃くなったのは、光の受容やそれへの反応、成長が甚だしい適当な時期に光を受けることができたためほかの個体よりもしっかり葉緑体や発達したのだと考えました。


 その後、実食です。そんなに量が多くないし、スプラウト本体の味が気になったので生でそのまま食べました。前回の記事には、緑化させる前のものの味を書きましたが、それとの違いがありました。

 まず、緑化前よりも味が濃くなったような気がしました。前回は味薄っ!っとなったのですが今回はならなかったので...。(普通に味の薄さになら宝ですかね...。あと見た目の色が濃くなったせいで気持ち補正みたいなのが入ったかも。)
それから、苦みと酸味が少しありました。酸味は本当に少しだけ。小学生の時にノリで食べた黄色いかたばみの花に似た酸味...。伝わらない気がする。
 苦みは(苦みというより青臭さというべきでしょうか。)特に葉の部分で強く、葉の色が濃いものの方がより苦かったです。
 あと、甘みがやや強くなった?ような気がします。よく噛むとほんのり甘い感じがしました。これらの味の変化は、光合成により産生された糖や光合成過程で出されて蓄積した不要物のせいだと考えられます。

 また、葉の部分に前回の緑化前の時よりも歯ごたえがあり、食感にも変化があることがわかりました。食感が変わるのはなぜでしょうか。太陽光で細胞壁が強くなる?純粋に構成細胞数が増えて肉厚になった?ううむ...。


 今回のスプラウト栽培の反省として、
・遮光の徹底不足でかなりスプラウトが曲がって成長した。⇒長さが測りにくい、折れたり倒れたりしそう。
・計測の工夫不足で何かを比較して観察ということができていない。
・枯らした。

 三つ目でかいですね...ほんとに...。
 反省も多いし、まだスプラウトの種は余っていますから、第二回スプラウト栽培を近いうちに行うつもりです。


 さて、茎ブロッコリーとミニニンジンの報告も。

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 茎ブロッコリーですが、順調。写真は11月12日のものです。日光の当たるほうに葉が向きすぎていてそのうち地面と垂直になってしまいそう...。

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 ミニニンジンですが不穏な空気...。というのも、三つのうち一つの芽の葉が写真のようにまだらな感じです。写真は11月12日のもの。条件と症状からうどんこ病ではないと思うのですが、原因がわかりません。

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 また、茎の色も10月21日の更新で茎が赤かったものはそのまま赤く、茎の上のほうまで赤みがさしてきましたが、そうでないものは相変わらず緑...。写真右奥の方の茎は少し赤っぽく、左手前は緑のままです。これも12日の写真です。

 それから、ミニニンジンさん、初期成育が遅めなのはわかるのですが、ほんとに変化が少なくて不安になる...。


 11日に追肥を行いました。それぞれの鉢に1つまみずつ、三回、根から離して肥料を置き、軽く土をかぶせました。やり方はこちらを参考に...。3.5号鉢は5号鉢よりも土の量が少ないので、同じように追肥すると肥料成分の濃度が濃くなりすぎるかなと思ったので一つまみの量を少し減らしました。

20171112okadawaka8.jpg

 肥料に土をかぶせる前に写真を撮るのを忘れてしまっていました...。写真は茎ブロッコリー5号鉢の11日の写真です。赤丸の辺りに肥料が入っています。


今回は更新の工夫として段落の頭を一字下げにしました。多少読みやすくなった気がします。最近あんまり変化が無いからといって写真や撮影時の状況記録をさぼりがちなので(中間報告もあることだし、)再び気合を入れなおそうと思います。初心忘るるべからずですね。またこちらに書いてあった記録の撮り方をこれからは実践していきたいです。

五回目の更新はこのくらいで...。

コメント

農学部・岡田さん

 こんばんは、遺伝の渡辺でございます。uploadされた記事のタイトルを見て、何が起きたのかと思っていましたが、。。そういうことだったのですね。五感を働かせることの大切さを、ある種の傷みを通してになりますが、理解できたことは、これからの実験等で活きてきますので。大切にして下さい。このようになりながらも、しっかりと、色々なことを観察、計測しているのは、すばらしいです。植物が大きくなってきたことで、光合成が大きくなったのもありますが、気温上昇による気孔の開閉も大きくなったのではないかと思います。どうでしょうか、こうして考えて見るのは。失敗から色々なことを学ぶことが大事ですから。キッチンペーパーが意外としっかりしているも理解してくれたようですね。

 色の違いがあるものを見つけたのもよいことですね。これがどこにあったのか、見る余裕がなかったと思いますが、そうしたものがなぜ出てきたのかと言うことを考えて見ること、次からの観察、考えるヒントにしてみて下さい。食レポの中に、カタバミの味が下というのは、おもしろいですね。少し酸っぱい感じですね。そんな昔の思い出とlinkされることもgoodです。反省の中に「枯れた」とありましたが、厳密には「しおれた」でしょうね。もちろん、それが極端になると、枯れるわけですが、一部を食することができているのでしおれたと言うことで、がんばって下さい。

 そんな心が折れたところで、ニンジンと茎ブロッコリーの観察、記事を作っている気力もたいしたものです。ニンジンの初期生育は、よくないです。子供の頃、ニンジンが大きくならないのは、畑で見たのを思い出します。なぜなのか。。。不思議ですね。葉っぱの緑がまだらというのは、一般には「モザイク症」ではないかと。次回、観察をしながら、もう少しピントを合わせて撮影してみて下さい。茎ブロッコリーは、よい感じではないでしょうか。最後に、投稿記事の工夫も、niceです。なにより、6回目の投稿、つまり、継続的に物事ができていることは、高く評価できますね。続けて下さい。他の受講生の方にもよい刺激になりますので。


 わたなべしるす