東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

[6] ロマネスコの株分け(農:菅原のの)

2017年11月27日 (月)

目次

1.ロマネスコの株分け

2.土について

こんにちは。今回の記事ではタイトルの通り、ロマネスコの株分けについて書きます。その後の生長は時間が経たないうちにまた別の記事でまとめようと思っています。また、前回投稿した中間発表から、気温と湿度を気象庁のデータを記載しています。室内での栽培から屋外での栽培に切り替えたのでそのようにしました。


1.ロマネスコの株分け

11/19(日) 最高気温6.9℃ 最低気温1.1℃ 平均湿度67%

5号鉢にロマネスコを3株植えていました。植え替え前の5号鉢の様子は下のようになっていました。

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5号鉢を下から見ると、細い根が長く飛び出ていました。鉢の隅々、下に流れる水まで吸い上げようとしていたんでしょうか、水を求める植物のハングリー精神が伺えました。

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土を十分に湿らせ、苗を周りの土ごと移植するようにして株分けを行いました。この方法なら細かい根も保護しやすいという平澤さんの記事への渡辺先生のコメントを参考にしました。下の写真のように思い切ってすくい取りました。井上さんのミニハクサイを移植した記事にもあるようにごっそりという言葉がぴったりだと思います。

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すくい取った土からこのように先ほど鉢の下から伸びていた細い根とはまた違う、太い根も見ることができました。細い根は土の中の水を探して吸い取るのに便利そうですし、太い根は水を吸うだけでなく自分の体を支える役割もあるのでしょうか。根を間近に見られることはなかなか今まで無かったですが、今回、実際に観察して根の役割をより感じられたように思います。

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穴は、長さも深さもおよそ8cmほど掘りました。植えてみるとすっぽり入ったので、大きさはばっちりだったと思います。今まで少し土が足りない状態だったので鉢のときよりは深く植えてあります。

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一番大きく育った株を5号鉢に残し、そのほかの2株をプランターに移しました。3株にそれぞれあのらせん状の部位ができることを期待しています。

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2.土について

今回の株分けで使用した土はケーヨーD2で購入した刀川平和農園の家庭園芸用おいしく育てる野菜の土というものです。赤玉土、堆肥、ココナッツビートなどが配合されているそうです。ココナッツの幹の皮らしい毛のような繊維が入っていました。pHは弱酸性~中性です。ロマネスコの好む土壌はpH5.5~6.5だそうなので良いのではと思います。

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ロマネスコの可食部をなんと表現したらいいのかいつも悩んでしまいます。メリステムというのが一番正しいのでしょうが、伝わりにくいのではないかとも思ってしまいます。つぼみに分化する前の幹細胞の状態ですね。小さい子に説明するなら、花になる前のたまごがたくさん集まったものだ、と私だったら言うだろうと思います。間違った表現はしていないのではないでしょうか。次の記事ではその後の生長についてお知らせします。

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コメント

菅原さんこんにちは。

 今回の投稿で驚いたのは、ロマネスコの成長があまりに順調で研究室植えているものと遜色ありません。かなり管理が上手だと思います。

 根について、細い根こそが水や養分を吸う部分ですね。太い根はそこへ分岐するまでの成長している部分です。いずれにせよ、それがしっかりしているということは、植物が元気でいる証拠になります。いいことですね。移植の方法も、他の方々の方法をしっかり学んだ上のことで見事です。

 プランターも大きめで気合いを感じます。土ごと移植した後で、新しい土を補充したのでしょうか。写真の撮り方もいいですよ。買われた土は良いグレードだと思います。値段も50円/Lくらいしたのではないでしょうか。pHが明記されてあり、会社名もしっかりあるのですね。

 ちなみにですが、鉢植え用の土は小粒赤玉土と腐葉土または堆肥を等量混合するのが基本になります。通気性、保水性、pHはだいたいこれで好適になります。農学部では後で交換塩基容量などを学習するかと思います。園芸的な鉢植え栽培では、例えばハンギングバスケットには軽くするためにパーライト混合、サボテン用なら川砂混合、果樹用なら重い荒木田土、サツキなどのツツジ科なら酸性のピートモス混合、などと配合を変えます。この場合はココヤシ繊維配合ですか。水はけに優れていて、少し酸性が強い成分ですね。私のような園芸卒業生なら、ブルーべリーなんかにいいかな、とか考えてしまいます。

 この場合の土としていいと思いますよ。しかし、ケーヨーはいずれも郊外にあるので買ってくるのは大変ではなかったですか。

 そして土が違い、鉢の容量も違い、鉢の材質も違うとなると、今度注意すべきはその乾きになります。そういえばプランターの底は網底だったでしょうか。最初は注意してどちらがどのように乾くか見て下さい。土の黒さも違いますので、触らないと分かりにくいかと思います。

 それと肥料についてですが、土の容量が大きいと肥料のやり過ぎの害が出難いですので、数日たって根が馴染んだらもう追肥をしてもいいかと思います。鉢の方も肥切れしないようにして下さい。

 さて、最近の気温、改めて見ますと今年はやはり低いですね。寒いわけです。しか~し、私は最近、スーパーカップアイスを食いまくっています。スーパーカップを半分だけ食って、残りを電子レンジで溶かし、そこへ適当な量のホットケーキミックスを投入し混ぜます。そして何と薄くスライスしたサツマイモを層状に入れ、電子レンジを弱いワット数(100、200W)で7分くらい加熱、すると今年フランスで大流行したお菓子、ガトー・アンヴィジボーの出来上がりです。去年流行のガトー・マジックより簡単です。娘を驚かせるためにせこせこ練習します。

 ではまた、報告お待ちしています。

 ラボスタッフ・オガタ

 追伸、

農学部・菅原さん

 こんにちは、遺伝の渡辺でございます。基本はオガタくんがコメントしてくれたとおりです。その中で「ロマネスコの可食部」について、どの様に表現すればよいか、悩んでおられますが、メリステムといういうのは、生長点ですね。次に、葉っぱになるのか、花になるのか、というのを決める前の状態ですね。簡単に言えば。つまり、いくつの細胞かというのは難しいですが、細胞の塊です。で、もっと、簡単に考えてほしいのですが、葉っぱがついているのは「茎」ですね。基本、植物の形態上。たくさんの栽培をしているので、1つくらい、食さないで、開花させると、不思議なことが起きて、花茎が伸びてきて、花が咲きます。是非、チャレンジしてみて下さい。


 わたなべしるす