東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

7.ミズナ紅法師 赤丸二十日ダイコン ニューコメット④ 54日目~56日目(宮教大:金あおい)

2018年11月30日 (金)


ミズナ(ミズナ紅法師)、ニューコメット(赤丸二十日ダイコン ニューコメット)について報告します。

〇 オガタさんからのコメントに対して

 コメントいただき、ありがとうございます!

・今後、グラフ化したいと思います。

・ミズナの斑点について様子をみていきたいと思います。


〇 54日目 約14℃ 約60% (23:47頃)

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・ 分かれ目からの本葉の最大の長さ  (前回52日目と比べて±)

ミズナ    :22cm(+1cm)

ニューコメット: 9cm(+0cm)

・ 本葉の数(左側・真ん中・右側の順に) (前回52日目と比べて±)

ミズナ    

: 20枚(+7枚)・12枚(+0枚)・約28枚(+約10枚)

ニューコメット

: 11枚(+0枚)・ 7枚(+0枚)

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・ ニューコメットについて

 ニューコメットの本葉の最大の長さの変化、また、本葉の数の変化が、50日目あたりから見られなくなってきました。地上部分ではなく、土の中の赤い部分が成長しているのかもしれません。


〇 56日目 約20℃ 約25% (10:39頃)

日中の様子をご覧ください。

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夜の様子はこちらです。測定を致しました。

約8℃ 約70% (19:55頃)曇り

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・ 分かれ目からの本葉の最大の長さ  (前回と比べて±)

ミズナ    : 測定するのを忘れました。すみません。

ニューコメット: 9cm(+0cm)

・ 本葉の数   (左側・真ん中・右側の順に) (前回と比べて±)

ミズナ   

 : 20枚(+0枚)・12枚(+0枚)・約31枚(+約3枚)

ニューコメット

: 11枚(+0枚)・ 7枚(+0枚)

・ ミズナについて

 本葉は次々に真ん中部分から新しい葉が出てきています。束になってきました。すでに生えているものは、横に向かって伸びているのが分かります。また、三つ育てているうち、右側のミズナは、本葉の数が多いです。中心部分から新たな葉が出ているだけではなく、すでに生えている葉の間からも新たな葉がでており、別の場所から葉が出てきているのを確認しました。

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 また、以前より葉が引き締まってぎゅっとしているように、厚さを感じました。葉の形をよく観察すると、以前とは違う形に変化してきました。葉が区切れてスリムになっているものが多くなってきました。

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 葉の裏側を見ると、葉脈部分が上の方まで紫色になっていました。森田さんの記事にあるように、寒さによりアントシアニンが見られたのだと考えられます。

・ ニューコメットについて

 本葉の数や、本葉の最大の長さの変化がみられません。中心部分から出てきている小さな葉の方の長さが変化しているかもしれませんので、これから測っていこうと思っています。  

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 また、よく葉の色を見てみると、二つともそれぞれ一枚の葉が少し薄い黄色になっているように感じました。2017年の井上さんの記事でも、葉が黄色くなっていることについて触れておりましたが、肥料不足かもしれません。追肥をしたいと思います。

土を少しどかしてみるとこのようになっています。

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 2015年の山田さんの記事を参考にさせていただきました。名前はハツカダイコンだけれども、夏期で20~30日、秋・冬で30~40日ほどが目安ということでした。さらに、私はもう少し大きくなるかなと期待していましたが、収穫が遅れると実にスが入って味が落ちてしまうとあったので、欲張らずに収穫することも大事であり、難しいなと感じています。また、地面から少し顔をのぞかせた部分が2cm(身の直径が3~5cm)になった頃に収穫とありました。写真のように、2cmはあると思いますので、収穫したいと思います。

 ミズナの収穫時期についても調べていきたいと思います!

本日の記事の文字数(1459字)

コメント

金さんこんにちは

 今回の報告もきっちりしていて、情報が多いものですね。この展開ゼミの報告をルーチン化できたのでしょうか。それなら、展開ゼミの一つの目的である、ブログ的な自己発信のスキルを身に付ける、ということに繋がります。

 さて、写真を見ますと植物はとても元気そうです。

 ハツカダイコンはもうあと少し、1w後くらいが収穫時期なのかなあ、と思います。最近の品種は少し時期が遅れてもスが入りにくく改良されています。葉が黄色かかってきたのは、寒くなり、また収穫時期が近付いたことかもしれません。もちろん追肥をすれば黄色くなるのを遅くすることはできます。ただし難しいことを書きますが、ミズナは葉を食べるから青々させた方がいいのですが、ハツカダイコンは主に根を使うものです。お渡しした肥料は窒素・リン酸・カリウムの三要素を均等に含む一般用です。根の成長に効くのはカリウムであって、窒素は葉は茂りますが根にはダイレクトに効きません。そのため今からお渡しした肥料をハツカダイコンにやっても、さほど意味はないと思います。

 もちろん、ミズナにはしっかりと追肥を定期的(10日に一度くらい)に与えて下さい。本格的に寒くなる前にスパートをかけた方がいいですね。尚、追肥は肥料成分が鉱物に吸着されていて、一度に溶けないようになっています。逆にいうと白い塊が残っていても肥料成分は日数が経過していれば溶け出て無くなっています。それに惑わされず定期的に与えて下さい。

 成長の記録ですが、ハツカダイコンは収穫時期が近付いていますので根の肥大に力を入れている関係上もう葉の成長は無いのかと思います。ミズナは順調に生育しています。葉の間から新しい葉が出るというのは、葉の付け根にある腋芽というものが成長を始めたということです。ミズナは茎があまり伸びずに葉を出しますから、やがては株の数が増えたかのように見えるほど、腋芽も葉を出しますよ。

 このまま順調に行けば展開ゼミ終了時にはミズナもまた収穫できるものになっていると思います。実はミズナには明確な収穫時期はありません。スーパーで見るミズナは本来の大きさからすればずいぶん早めに収穫した小さいものなのです。花を付けない限り、本来の大株にしてもいいですし、早めに小さいうちでも充分食べられます。

 紫色のアントシアニン、これは品種改良で付加された性質ですね。お渡ししたミズナの品種特性です。アントシアニンがどれくらい目にいいのかは実は私も分からないのですが、健康に良さげなのは確かです。アントシアニン、カテキン、カロチノイドなどは全てポリフェノールの一種であり、体内で抗酸化的に働くのは分かっています。

ではまた

ラボスタッフ オガタ