東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

[4]経過観察、ブロッコリースプラウトの播種②(農:新谷紗也)

2019年12月 5日 (木)

挨拶

こんにちは、農学部の新谷です。

最近所属するサークルで代替わりが進み始めているなと感じます。先輩方のように後輩に格好よく振る舞うには何が必要なのでしょうか??難しいですね。早速本題に移りたく思います。


今回の内容

1、経過観察

2、ブロッコリースプラウトの播種その②


本題

1、経過観察

観察日12月2日、7:30、気温5.5度、湿度80%

ボールキャベツ(57日目)

5~6枚目の本葉が生えてきました。あと一株間引くとしたら真ん中のものを間引けばよいのでしょうか...?(間隔的なものと、成長具合的な理由)

今日水やりをしていて気づいたことがあります。ほかの二種類と比べて、キャベツの葉のほうが水をよくはじくのだということです。ほかの二種類は水滴が葉の上に残るのですが、キャベツは水滴が転がって落ちてしまいました。レンコンとかのロータス効果と同じ現象かなと思い調べてみると、どうやら異なり、植物が分泌するブルームという天然成分によるものだそうです。実際に育ててみたからこそ気づけたのかなと思いうれしくなりました。

この記事を書いた後に気づいたのですが同じことを粥川君も記事にしていて内容が被った!と少し焦りました。IMG_5097.JPG

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ふあふあミックス(57日目)

小松菜がいなくなり三種類になってから早10日経ちました。間引き後順調に育っていると思います。

勢力が最も強いのが丸葉山東菜で、写真中央の大きく育っている株は収穫せずにそのまま最終段階まで育てるのもありだなぁと考えています。

とりあえず前回間引きをたくさんしたので、今回は様子見で終えました。5枚目の本葉が生えてきたのが確認できました。IMG_5095.JPG

サラダ京水菜(53日目)

間引き後に最も成長したのが水菜だと思います。真上から見ると放射状に葉が伸びているのがよくわかります。10日ほどでさらにしっかり生えてきたように感じます。
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2、ブロッコリースプラウトの播種その②

前回の栽培で、根っこが安定しなかったという点が気になっていたので、今回はそこを改善すべく、少し挑戦することにしました。

内藤さんがネットを用意していたので、それに倣って、ビニール紐を細かく裂いたものを用意し、それをネットの代わりとしました。

今はシリコン製のカップに入っていて、容器の高さが足りないので、徒長が進んだ時に牛乳パックで壁を作ろうと考えています。IMG_5099.JPG

IMG_5101.JPGIMG_5103.JPGIMG_5104.JPG12月3日、播種を行いました。播種を行ってみて、失敗したなというのが、ビニール紐は保水性がなかったので、キッチンペーパーを細かくしたもので保水力を高めはしたのですが、少し種が水に浸るというよりも底に近い部分の種は水に沈む状態になってしまいました。

翌日(12月4日)確認してみると発芽しているようだったので経過を観察していきたいと思います。

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前回のコメントに対する返信

ミズナも間引き株をよく観察されました。実は、ミズナはやや密に植えた場合に葉の葉柄部分(白くて長い、食用部分)が伸びやすくなります。ただし心配することはなく、この先は葉の枚数が急激に増え、勝手に葉が密になって葉柄部分が伸びてきます。まあ、ミズナに関しては次の間引きはかなり後にして下さい。もう一つ言えば葉の縁に非常に凹凸がありますので多少重なっても日光の奪い合いになりにくいでしょう。

密になっていると白くて長い食用部分が伸びやすくなるんですね、密になっている方がスプラウトもまっすぐ伸びやすくなるのと関係があるのでしょうか??植物の株間等の関係性は不思議だなと思います。たしかに葉の枚数が急に増えてきている感じがします。葉が結構わさっとしてきているようで、間引きしそうでした。まだ間引きが必要ないようでしたら、水菜の方は観察に専念したいと思います。真上から見ると葉が交互に生えてきているのがよくわかり、植物の構造の仕組みに感心させられます。これから先どのように育つのかますます楽しみになりました。

キャベツが結球まで至るかは微妙ですが、生育としては順調です。不織布の効果などは私も見てみたいですね。

結球まで至らなかった場合どこが食べられるのでしょうか??外側の葉の部分は普段食することがないので想像がつかないですね。不織布はかけるだけなのですが、まだ取り組めていないのが悔やまれます。予想以上に仙台の気温が低くなるのが早くて驚いています。次回投稿までに不織布を特に成長が順調そうな水菜にかけてみたいなと思います。


感想

宣言した日からいつも2日ほど遅れた投稿になっているのは非常に良くないなと思います。次回こそは期日内を目指します。

投稿数を増やそうとすると自然と観察回数が増え、着眼点も変化しているのが自分でもよくわかります。この調子で記事を書くスピードを上げて定期的な投稿ができるよう頑張りたいと思います。


次回予告

1、経過観察

2、不織布(今度こそ...)

次回はもう少し観察という面を重視した内容を目指したいと思います。

次の投稿は12月9日を目指します。ここまで読んでくださりありがとうございました!

コメント

新谷さんこんにちは

 サークルの代替わりでいえば、多くのサークルでこの時期に役員改選がありますね。しかし新谷さんはまだ1年生なのですからそれなりでよいように思います。実は3、4年生から見れば、1年生はまだまだ「若くて」「未来がある」ように感じられるものです。4年生になってからその言葉を覚えていれば、分かります。

 さて本題です。

 ボールキャベツは一本間引きしてもいいですね。葉がけっこう重なってますから。その間引き株の食用なんですが、正直ハクサイと違って使い方は難しいかもしれません。市販のキャベツの外葉そのものだと思います。株が幼いので柔らかいとは思いますが、多少青臭いと想像できます。しかし食べられないものではないのでトライして下さればありがたいですね。

 ロータス効果とはまたマニアックなことを知っておられます。これは物理的に微小凹凸で撥水性を付与するものです。この場合のキャベツはそれよりも葉の表面の疎水性ワックス成分によって水をはじいています。むろん、無意味に植物は進化しないので、それも意味があるのでしょう。病害虫への防御かもしれません。

 ふあふあミックスは順調です。やや葉の色の薄い山東菜が優勢とのことですが、追肥は適宜行って下さい。収穫は便宜行えばいいです。この鉢の大きさですから、いつかは限界がきて株の元気がなくなります。どの時点でそうなるかはまだ分かりません。

 ミズナについて、葉柄部分が環境でかなり変わるものです。多くの植物で混雑すると茎を伸ばしますが、ミズナはほとんど茎が伸びませんので代わりに葉柄を伸ばすんでしょうか。たぶんオーキシンなどへの感受性が葉柄に備わっているのだと想像できます。

 以下、たまたま当研究室で実験中ミズナの写真がありました。上は混んでいるミズナの株、下は混んでいないミズナの株です。葉柄の長さが違いますね。

20191205150905-ab02ed56001e52ab84c4bd1c3ae62a9cddef5289.JPG20191205150936-e7e772e5add8facb853569cc63fd9ba2db39621d.JPG さて、ブロッコリースプラウト、これは展開ゼミ始まって以来の栽培法になります。その容器(弁当用?ケーキ型?)の浅さもそうですし、ビニール紐を使うというのもそうです。必ずしも吸水性がなくともよいのですが、見ると紐の間を種子が落ちて、既に植え床でないような?

 まあかなりイレギュラーではありますが、所見が面白いものになりそうなことは確かです。

 こちらのコメントに対する返信もありがとうございます。仙台の気温は、これから急に下がり、体感的にクリスマスあたりが極寒です。定禅寺通りのイルミネーションを見る際には防寒着で出かけて下さい。人通りはもちろん多くなりますが、たかだか仙台の人口ですので、周辺のお店に入れないほどではありません。吉野家やローソンで休みながら見ればいいです。

ではまた、12月9日とはまた早めですが無理なく投稿下さい。

ラボスタッフ・オガタ