東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】宮城県仙台第一高等学校・SSH特別講義「農学・生命科学入門--アブラナ科植物の自家不和合性と研究者への道--」(4/18)

2016年4月18日 (月)

 仙台での2011.03.11を経験しただけに、熊本地震の余震の多さが何とかならないのか。。。何かできることはないのかなど、頭を抱えるばかりです。一方で、ライフライン、交通網などの被害情報も明らかになり、新幹線の被害の大きさには、驚きを隠せません。1日も早い復旧、復興を願うばかりです。東北新幹線の場合、東京と青森側の両方から部分開通だったような。。。そんな形でも。。。

20160418200814-847d1002e695d112212f74c3ab998cbc3c443dc0.JPG そんな月曜日。SSH、科学者の卵養成講座でお世話になっている仙台一・小松原先生から依頼を受けて、2年生向けに自家不和合性とキャリア教育の講義をということで。1hrという短い時間でしたが、何とか。。。最初に渡辺の自己紹介。今回の受講生の中には、渡辺が小学校へ出前講義にいった生徒さんはおらず。。。少し残念でした。来週は、市内の別の高校へ伺う予定。そこでは、いらっしゃるのでは。。。こちらが、最初にどんな職に就きたいのか、つまり、どんな学部を目指しているのか、その当たりを聞いてみればよかったのかもしれないです。1名だけ、医学部希望という生徒さんが。意外と多いというのを聞いたことがあります。もちろん、それも大事かもしれないですが、日本だけ出なくて、世界の食糧問題を考えるというか、そんな子実生産を考えることも大事でしょう。きっと。この中から、植物、作物の遺伝学を一緒にやってくれる方が表れるのを。一方で不安なことは、身の回りの変化を見てないのではないか。もちろん、桜は散っています。それくらいは見ているかもしれないですが、その後、何がどう変化しているのか。日々刻々と変化をしています。色々なことが。それへの注意力は重要だと。あと、作物の花の問題。これも意外と知らない。中学校名を調査しなかったのですが、もう少し知っていても。。。

20160418200847-46dfa78009e51ec8d3123adc84bd5054769796a2.JPG いつもの「ハチとヒマワリ」。これも、大きな問題でした。どこから来て、どこへ行くのか、そのことによって、簡単に雑種ができないのは、なぜなのか。実はこれだけの話をしても1hrくらいは、楽しめるのですが。。。年々、季節感というか、「旬」が失われているというのは、問題だなと。何とかしないと。。。自家不和合性の認識モデル、そこに関わる分子、自殖をすると言うことの問題を深く考えた「ダーウィン」のことなど。普段、当たり前に思っていることかもしれないですが、しっかりと考えてみて下さい。植物も同じ生き物です。遺伝的多様性を保つために、意外と工夫をしているわけです。実は、動物よりも賢いと思っています。部分的に折れたり、もげても、生きていることもあるし、分散して、情報処理をしているというか。今のinternetのような仕掛けだと思います。大型コンピュータをおくよりは、分散して置いた方が、何かあったときには。

20160418200907-0fbae2ac542c3625493c5c622ad4cc668de27236.JPG 自家不和合性の自他識別と同じような分子を使って、受精の反応も起きていると。その意味では、同じような仕掛けをちがう場所で使う、よくできています。ということで、駆け足でしたが、前半の自家不和合性の講義が終わり。

20160418200931-96a53cd6f247111a1ce4fe9e4389b6dca44e059c.JPG 後半は、なぜ、渡辺が科学者になって、今のような仕事をしているのか、何のことはない、テレビの影響。そんな時代背景でした。マジンガーZ、仮面ライダー、ガッチャマンなどなど。ただ、今のような遺伝学をやろうと思ったのは、テレビで「雑種強勢」のことを知ってから。これはすごいと思いました。その当時。もちろん、今も解決はされていませんが。。。では、そんな高校時代、どんなことを学んでおいてほしいのか。もちろん、考えること。これは高校時代に基礎がないと、その先でたいへんなことに。どんな科目でもしっかり考えることだと思います。

20160418200950-11237399cfeef55f8070e24dbe0fa4587eeb7cee.JPG 大学に入ってから、というか、浪人をしたくなかったので、仙台まで来たわけですが、それはそれで今振り返れば、人生としてまちがってなかったと。なにより、Nature, Scienceにつながる、「自家不和合性」というテーマ、「日向康吉」博士という方に出会い、今があると。どこの大学というのではなくて、どんな先生とどんなことをするか、それを大事に将来を考えてほしいと。その後は、大学で何を学び、今の高校生に思うことをと思いましたが、さすがに1hrでは厳しくて。。。配付した資料を改めて、読んでみて下さい。少し世界が変わると思います。というか、変わってほしいなと。。。最後のところで、質問の中に、毎日、どんな変化に注意しているのかと。渡辺は実験に使っているアブラナ科の植物について。特に、今は花のシーズンなので。もちろん、それ以外にも、仙台一の近くで、新しい道路の建設をしています。それが日々、どう変わっているとか。あるいは、今日の新幹線はとか。話をしなかったですが、注意力を働かせることは、脳みその活性化にもつながるような。。。

 最後になりましたが、最後になりましたが、小松原先生、亀井先生にこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。また、こうした機会があれば、幸いです。

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 わたなべしるす

 PS. 去年まで実験助手をされてお世話になっていた先生が異動になり、新しく「亀井先生」が。これからもお世話になります。また、市内の別の高校での出前講義も是非、ご紹介下さい。楽しみにしております。