東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】香川県立観音寺第一高等学校・SSH課題研究発表会(6/27)

2016年6月27日 (月)

 午前中が1年生向けのキャリア教育。いつもなら、その講義だけで、日を改めて課題研究発表会、運営指導委員会などが行われるのですが、今回は、午後から連続で発表会。10の研究課題について、口頭発表。研究内容も物理、化学、生物、数学に加えて、境界領域に近いようなテーマも。また、うどん県と言われるだけのことはあり、「うどんの茹で汁」を研究対象にしたものも。また、big dataに近いものを解析しようと試みているものも。なかなか、チャレンジングなことかと思います。

20160627190626-3219b18936c53862e5e73bc5047dbd303372ec1d.JPG 発表を見ていて、少し気になったこと。課題研究発表会だけでなく、学会などでも見かける要旨の作成。渡辺も最初に学会発表をしたとき、あの当時は、ワープロで作成したものを定型の用紙に貼り付けて、と言う形での準備でした。どの様に書けば、中身がわかるかということ。もう少し書いてくれないとわかりにくいというものも。また、英語での要旨の要旨を作成することをあちこちで見かけますが、これもなかなかの問題。と言うのも、科学英語の場合、基本、受動態で書くと言うこと、それができているものもあれば、そうでないものも。また、書くのであれば、英語を半ページで、残り、1.5ページを日本語でしっかりというのはいかがでしょうか。英語で書かれてあるのが、ほぼ、introに近い状態のもあれば、結論までのも。もう少し書いてみる。大事なことのような気がします。と言う、渡辺が高校の時、そこまで作文できたかと言われると。。。難しいのですが。。。あと、日本語の文章力。これも大事なこと。項目として「目的」等に分けるのも見やすくて大事ですが、長い論理的な文章を書く力の養成も大事かなと。

 ビックデータに近いJリーグ・J1のボールの動きから勝因・敗因を探そうとしているのは、おもしろい試みだなと。残念なのは、その解析した実際の試合を見てないこと。やっぱり、問題点は「現場」に落ちているわけです。机上の空論になってはいけないわけで。。。また、最近は、web上にボールの位置、プレイしている選手の位置まで示されているdataもあるかと。。。はじめて見たときは、感動したのを覚えています。その全体を解析するのは難しいにしても、ボールの位置だけでなく、ゲームの流れを実際の試合を見ながらやってみることも大事ではないかと。。。化学実験では、化学発光が。お祭りの出店などで、よく見かけるものだと思います。それに近い実験系を組んでいましたが、光強度の単位、これはいつものことかも知れないですが、ルクスでなくて、マイクロアインシュタインという光量子束密度計を使えないかなと。。。

20160627190745-9a8c1556489c7be994245710b4d4aaf4dbc0708f.JPG 質疑では、英語を教える外国人(ALT)の方も配して、よかったのでは。というか、こちらが積極的に英語で質問をすればよかったのかも知れないですが。。。ちょっと反省でした。

 最後のところで、香川大学工学部副学部長・長谷川先生と渡辺から講評をと言うことで。長谷川先生からは、何のために研究をするのかというのを大事にしてほしいと。渡辺からは、研究については、発表会でコメントしたので、それはさておき、用紙に書くに日本語をもうすこし充実させること、また、英語でしゃべる能力をつけるのであれば、土曜日の「科学者の卵養成講座」であったように、イントネーションというか、強く発音するところと、弱く発音するところ。そんなことを是非、ATLとコラボするのは、どうかと。。。

20160627202546-c984fb8c412b3863f8a77183d1cab77f3a488dee.JPG 最後になりましたが、今回の発表会、委員会でお世話になりました香川県立観音寺第一高等学校・高井校長先生、SSH担当・床田先生、石井先生、圖子先生には、たいへんお世話になりました。今年1年をバネとして、次年度以降、よい形で継承できるようになることを祈念しつつ。。。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 以前、四国中央市川滝小学校へ伺ったときも、特急列車が特徴的なもの。何の偶然か、今回も。雨降りでしたが、絵のおかげで慰められました。

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