【出前講義】仙台市立作並小学校・仙台市理科特別授業「花の不思議な世界」(7/11, 12追記)
2016年7月11日 (月)
一昨日の昼間は、かなり局所的な雨降り。車で移動中に。時間と場所がずれれば、何事もなかったはずなのですが。。。こんなところでなくて、関東の水瓶である多くのダムに降って頂けないかなと。。一方で、昨日は参院選の投開票日。夜のニュースはそれだけになり。。。で、気がつかなかったのですが、1,399人の命が奪われた仙台空襲から71年。新聞のHPを見て、知ったわけですが、123機のB29が市中心部に飛来したとか。。。慰霊祭があるというのは、存じ上げず、今日になっての犠牲者の方々への黙祷でした。
明けて、月曜日。昨日も日中、少し暑くなりましたが、それより暑かったのでは、ないかと。。。仙台でも30oCを超えていましたので。そんな午後。先週の仙台市立荒町小学校に続いての仙台市理科特別授業で、仙台市立作並小学校。今の区政を引いた仙台市になる前は、宮城県宮城郡宮城町だったような。。仙台にきた頃、「宮城」というのが3つも重なるところがあるのだと。。そんなことを感動したような。今では、青葉区となっていますが。。。山形へぬける国道48号線、仙山線が走っていたり、近くには、作並温泉郷も。。。学校は国道48号線からすぐの所、仙台市の中で最西端に位置する小学校。以前、最北端の仙台市立福岡小学校へも伺ったことがあるので、あとは、最東端と最南端。どこになるのか。。。渡辺が高校までを過ごした今治市の隣が朝倉村(今は、今治市になっていますが、。。)。そんな感じの所。児童数が少なくて、複式学級になっているという小学校へは、初めてなのではと。。。最初に依頼を受けたときは、5, 6年生対象と言うことでしたが、人数が少ないこともあり、3, 4年生も含めて。それでも8人。これであれば、みんなの反応を見ながら、話ができるという環境でした。玄関を入ると、niceなwelcome boardが。ありがとうございました。
渡辺の自己紹介のあと、リンゴの収穫時期。ずいぶん前に収穫したリンゴが今でも食べることができる不思議さを実感。また、5つの花の名前。全員でがんばって、全て正解。とてもすばらしかったですね。特に、ガーベラの名前が出たのが。あと、ガーベラ、コスモスが分類されるキク科。これの花を考えると、普通の花とはちがう集合花なので。。。種子形成が真ん中で起きるのは、理解できても、1つ1つが花というのを理解するのは、少し難しいことかもしれないですが、秋になったら、たくさんのキク科の花を見ることになると思います。その時に、実感してみて下さい。それから、テーマであるリンゴは、バラ科。バラ科の果樹。どんなものがあるか。しっかり考えてくれていました。ほぼ、全部出てきたように。。
では、雌しべの先端に花粉をつけたら、どうなっているのか。それを電子顕微鏡写真と動画で。電子顕微鏡の拡大率にびっくりなようでした。実物のあまりの小ささに。また、動画で、雌しべの先端に「管(くだ)」が入っていくのがわかるとこたえてくれた方が。これは感動でした。多くの小学校で講義を行いますが、動いているのはわかるものの、それが何なのか、「管」とこたえてくれたのは、はじめてか、ずいぶん久しぶりで、驚きでした。ちょうど、ここで途中の休憩。さっと休憩して、そのあと、渡辺の所に、前半の話の続きというか、そんなことで集まってくれて。niceでしたね。後半は、管がでる花粉がふくらむところ。何を吸っているのか、どこから吸っているのか。雌しべからとか、空気中からと言うのは、驚きのようでした。
では、実際のリンゴで開花から結実まで。開花して受粉をするのは訪花昆虫。蜜腺がある一を習ったのはいつだったのか、覚えていないですが、花の奥というか、付け根の部分にあると言うのは意外だったようですが、訪花昆虫が動くと、花粉が虫について、受粉が起きると。これはなるほどのようでした。また、途中で摘果作業をするわけですが、なぜ、そんなことをするのか。また、結果として何が起きるのか。まわりに、そうした畑がないからかも知れないですが。。。それでも、考えて。。。外国のリンゴの大きさと日本の摘果作業をした場合のを比較。これもびっくりのようでしたね。あまりの違いに。
最後の難問は、自家不和合性。現象として、他人の花粉は吸水して、ふくらんで花粉管伸長が起きるわけですが、自己花粉はなにも。。。なぜか。。。少し難しかったようですが、遺伝的多様性を保つ仕組みと言うことで、何となく、理解できてもらったでしょうか。あとは、リンゴの花のどこの部分が果実として肥大したのか。逆に言えば、見ているリンゴのどこに花が咲いていたのか。さっきの講義に使ったスライドを見ながら。。。あとは、実際の実物を見ながら。。。
このところ、まとめは、リンゴを食べる時に、捨ててしまう種子の部分。リンゴの側にたって、子孫である種子を捨てて、燃やしてしまうのは。。。。リンゴから見たら、大きな罪になるのでは。。。そんな風に、立場を変えて物事を見ることができるようになってほしいなと。ということで、本当に久しぶりです。こんな少人数での出前講義。世界に向けて情報発信。
最後になりましたが、仙台市立作並小学校・猪股校長先生をはじめとする担任の先生方にこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。次年度も是非にとリクエストを頂きました。ありがとうございます。来年度も楽しみにしております。よろしくお願いいたします。
わたなべしるす
PS. 講義のあと、猪股校長先生とこの自然豊かな作並という場所について。渡辺が小学校時代を過ごした里山というような感じで。自然からたくさんのことを学んでほしいと。。学校の歴史は古く、仙台市内にある、明治初期にできた小学校などと同じ時期だと。。また、いつ頃までか、渡辺も正確に存じ上げないのですが、仙山線管理所・作並機関区があり、交流電化、直流電化の接続駅が作並駅であり、ずいぶん多くの国鉄職員が働いておられたと。。。それから、玄関先には、昨今問題となっている「ツキノワグマ」の剥製が。旧宮城町の小学校の玄関先にはあるとか。。。昔、川前小学校に伺ったことがあるのですが、その時に、どうだったのか。。。思い出さないのですが。。。
PS.のPS. 昨年、片平丁小学校への出前講義、大学見学などでお世話になった先生が、この4月から作並小学校へ異動に。びっくりでした。こんなところでお目にかかるとは。よろしくお願いいたします。
PS.のPS.のPS. 23:35. 作並小学校のHPに、渡辺の記事を発見。夕方に拝見したとき、見つけられなかったと言うことは、そのあとに。。。光速です。ありがとうございました。
PS.のPS.のPS.のPS. 7/12(火), 23:40. 昨日書いた記事に、慌てていて、忘れてしまったのですが、作並小学校のHPに作並小学校の歩み・前編、後編というのが。長い歴史と言うことに加えて、いつ頃、どんな様子だったのか。ちょうど、渡辺も母校の今治市立桜井小学校へ入学した頃、木造の校舎ばかり。鉄筋コンクリートの新校舎は、6年生の時に完成して、1年だけ。ただ、今にして思えば、木造の建物はよかったと、。。。転んでも危なくないし。。。そんな歴史を感じたのでした。
あと、この作並小学校が母校という方が、渡辺の身近な方で。。。びっくりでした。世の中、何でそんなに狭くなっているのか。そんなことを感じたのでした。