何回目の名古屋?
2018年3月 9日 (金)
こんにちは。
D1の岡本です。
このラボに入ってから名古屋に出向くことが多くなりました。
さすがに路線図とかは頭に入りつつありますが、人の歩く方向というか流れというか、いまだに慣れません。
私的には、東京のほうが秩序よく歩いている印象ですね(仙台は比較的人が少ないので大丈夫ですが)。
歩いていて人にぶつかりそうで怖いです。
さてさて、先日の3/7~3/8に名古屋大学で新学術領域の異分野融合ミーティング第3回目が行なわれました。
1回目は有機化学合成&イメージング、2回目はバイオインフォマ(ダイアリーでも少し触れました。)
3回目の今回は構造生物学について学ぶことができました。
うれしいことに3回とも出席させていただき、それに加えて若手の会も・・・ありがたいことです。
この経験をできる限りラボに還元できるようにがんばります。
大事な今回のミーティング内容ですが、主に植物のタンパク質構造を詳しく解析していく方法論についてでした。
たとえば、NMR法であったり力学モデルであったり、記憶に新しいところだとクライオ電子顕微鏡(2017年のノーベル化学賞ですね。)であったり。
そんな中、さまざまな先生方が口をそろえておっしゃっていたのが、
「一番最初のサンプル調製が本当に大事。ここがおろそかだと見えるものも見えなくなる。」
でした。
研究にAIが導入され始め、さまざまなことに関して全自動化が成し遂げられていますが、最初の最初、基礎基本であるサンプル調製はまだ人がやらなくてはいけない部分であり、ここの出来次第では観察や解析までに1年や、それ以上かかるともおっしゃっていました。観察、解析には数分、数時間で終わるにもかかわらずです。
いくら機械が優秀だからといって、怠けていてはだめですね。
このような感じで一日目は座学というか、先生方から知識を吸収する日になりました。
好き嫌いが分かれる分野だとは思いますが、私は学部生のときから有機化学や物理学などに興味があったので、何も苦がなく、みなさんのお話を聞くことができました。面白かったです。
二日目はある施設の見学だったんですが、名古屋大学に朝9:30に集合し、地下鉄、モノレールに1時間ほど揺られて、
写真にもあるように、あいちシンクロトロン光センターを見学しに行きました。
ここが何かというと、光の性質を用いてさまざまな物質の成分を解析する施設です。このような施設でここ以外の代表的な施設ですと、兵庫県にあるSPring-8になます。
最初は恐る恐る写真を撮っていたのですが、係りの人が「撮っていいですよー」とおっしゃってくれたので、たくさん撮りました。
まずは模型図から
すこし見づらいですが、真ん中の丸いところに電子が流れ、強力な磁場をもつ磁石によって方向を変えられることによって、解析に用いる光が発生し、各ラインに届くそうです。
次は上からの図
実際には写真にあるかくかくした場所を電子が通っているらしいです。よくわかりません。
次は光が通るラインの図
写真にある管の中を光が通って試料に届くそうです。
最後に、名大が保有している装置と実際に試料をのせて、光をあてて、解析している図
少し角度が悪いので、わかりづらいのですが、下の写真中央の機械に試料をのせることで解析ができるそうです。
前々から機会があれば見学してみたい施設であったので、とても楽しく見学できたのですが、
一番印象的だったのが、日本の植物分野を代表する先生方が積極的に質問し、身を乗り出しながら写真を撮っている姿でした。
教授になりながらも、まだ知識を吸収しようとしている姿がとてもまぶしく見えると同時に、自分はまだまだ知識欲が甘いなと痛感しました。
二日間ともにとても有意義な時間をすごせました。
最初にも書きましたが、inputのあとにはoutputなので、これをラボに還元できるように精進します。
それでは
D1オカモト