東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【アウトリーチ活動】第71回宮城県高等学校生徒理科研究発表会, 青森県立五所川原高等学校理数科課題研究発表会・講評者, 探求型「科学者の卵養成講座」特別講義(11/7, 8, 10)

2018年11月 8日 (木)

 去年から比べると、ずいぶんと寒くなるペースがゆっくりと。そんなおかげか、実験書くつの開花適期も続き、結実させても、充実度がよいという感じで。。。年内は、これくらいの寒さですみそうですが、一方で、年が明けたら、。。というのが、気になるところなのは、植物を相手にしているからだろうと。もちろん、秋、冬の果樹での果実生産もよい方になるのではと、少々期待を。。。
 コンピューター・AIというか、netというか、そんなところでの、英語という言語ネット将棋で、へーーと思うことが。このまま、計算機の速さが速くなり、コンピューターがさらなる学習をすると。。。どこへ行ってしまうのか、。。人間はそれに対して、何をどの様にすればよいのか。そのうち、科学も。。。とはならないと思いますが。。。

20181108202536-a14082969e4a97fb24e032ac638b10661ea3792a.JPG
 11/7(水):第71回宮城県高等学校生徒理科研究発表会・審査員、講評者(11/7)

 昨年の夏に、宮城県で開催された総文祭。その折には、「自然科学部門」の研究発表の審査員をお願いされて。宮城県内の高校での理科研究における最高峰というか、その年度のtopを決めるのが、この「宮城県高等学校生徒理科研究発表会」。今年で71回目。逆算すれば、戦後すぐくらいから始まったと考えればよいのか。。。そう考えると、長い歴史がある発表会の「生物分野」の審査員と講評者を仰せつかり。物理、化学、生物、地学という4つの分野全体で、110課題の発表があったとか。。今年度の総文祭でも2課題が受賞対象になっていると。そう考えると、県内の理科研究のレベルがよい方向に行っていると言うことでしょうか。

 朝から夕方まで慌ただしい日程だったこともあり、写真も撮影できず。。。研究対象も多岐にわたり、植物、動物、微生物等を研究材料に、高校生らしい発表が多くあったのではと。。。大学であれば、研究発表を論文にまとめるということをするわけですが、その時に、data全体を見渡して、どの様なストーリーにするのが、この論文として、インパクトがあるかを考えるわけで。。。そう考えたとき、発表するdataが揃ったところで、改めて、どの様に並べることが、よりインパクトがあるのかと言うことを、再認識してほしいと。もちろん、最初にこんな目的、こんな結果を予想している分、そのストーリーから、外せなくなるのは、もちろん、分かるのですが。それを超えるためにも。チャレンジしてほしいなと。。。当然のことですが、どのdataが一番光っているのか、それを見せるための工夫も、。。今回の結果が、来年度の全国総文祭での好成績につながることを期待しつつ。最後になりましたが、今回の企画を頂きました、仙台三高・柏葉先生、千葉先生をはじめとする関係の先生方にお礼申し上げます。ありがとうございました。

 PS. 発表をしている高校生の中には、どこかで見かけたことがある生徒さんも。そんな中で、昨年度、渡辺の展開ゼミの講義を取っていた方が。。。2年生になり、立派に発表をしていました。展開ゼミでの継続性、頑張りを是非、この後も続けて下さい。


 11/8(木):青森県立五所川原高等学校理数科課題研究発表会・講評者(11/8)

 今年度は、8月に「青森県高等学校教育研究会理科部会・全体講演」で、講演をお願いされ、2月の五所川原高校に伺って、3回目の青森県での出前講義。いつもであれば、涼しさと言うよりも、寒さを感じる中、伺うのですが、この週は、全国的に暖かく。昨日のニュースで、東京でセミの鳴き声が。それも立冬の日に。。。不思議な気候ですが、岩木山も見えて。お天気としては、申し分ない天候でした。

20181108202324-fe71870e8c191ada88115693051ff770a47aa92e.JPG20181108202334-93e1b9205fa2d166e89347412d74903f0849b312.JPG そんな中、今年度も青森県立五所川原高等学校理数科課題研究発表会の講評者をお願いされて。今年はtotal 7課題の発表。発表内容については、もちろん、差し控えますが、これはおもしろいと思うような研究であったり、発見も。渡辺の専門外のところもあるので、こちらからのコメントが全て正しいと言うことではないと思いますが、実験系の中には、物理、化学、生物、地学、数学から1つの分野ということではなくて、異なる分野を含んでいることが多いはず。物理に興味があって、物理的なことだけを見ているかも知れないですが、そうではなくて、別角度から見たら、実験材料の生物学的な側面もおもしろいのではと。。。これから先の研究が、領域融合的な研究になると言うことから、

20181108202602-5137a22673543e2cd54036c3c20d1130687c5ed1.JPG20181108202614-ae7999595df1a32466e77b50d837c248fea9f8c6.JPG 発表会の前に、中村校長先生と昨今の教育、県内の産業などについて、deepな議論の時間を頂戴しました。お忙しい中、ありがとうございました。子どもの頃には、リンゴを栽培していたのを見ていたり、高校生の時に、リンゴに自家不和合性があり、そのために、ふじを結実させるためには、受粉樹として、異なる品種が必要であるということを、授業で聞いたと。。。愛媛で育った渡辺の周りには、ミカンがあったのですが、「珠心胚実生」というのあるというのを聞いていたら、もう少しミカン、或いは、植物、生き物を見る眼が変わったのではと。。。身近なものの「不思議」を授業、講義で習うことで、それに対して、なるほどとか、なぜというような、興味を持つきっかけになるのだろうと。。。これからの講義の参考になりました。ありがとうございました。最後になりましたが、今回の企画を頂きました、五所川原高校・中村校長先生、相馬先生、野呂先生をはじめとする関係の先生方にお礼申し上げます。ありがとうございました。次回は、2月の1年生向けの講義でお世話になります。よろしくお願いします。ありがとうございました。

20181108202520-0cba2bb6b018fe087fe125312dad90de4a414c13.JPG
 11/10(土):探求型「科学者の卵養成講座」特別講義・「教授の進路選択アドバイス--人生を戦略的に考える--」

 「科学者の卵養成講座」も、今年度で10年目。講座の基本骨格は変化させてないというか、物理、化学、生物、地学、数学という異なる分野を広く学び、また、現在の大学教員が、モデルとして、それまでのキャリアをひもときながら、講義をするという「キャリア教育」も。渡辺が子供時代から40年以上経ったと思いますが、それでも、道草をして、色々な発見をしていることは、大事な基礎を作ることになるだろうと。。。また、その子供時代にたくさんの失敗をすること。これは、五所川原高校での講評で話をしたことでもあり。野山で遊ぶことが「ある種」仕事であった子供時代に、感動したのが、テレビアニメの「科学力」。ジャパニウム鉱石マントル計画タキオン粒子、などなど。創造のものとはいえ、「科学」が何かすごいことをしてくれそうというのが、渡辺の心を刺激したのは、事実で。。。

20181112192713-2dda3ffd93ff13cf1fcabff94c08dd4285274ccc.JPG20181112192722-a7e6c7a0b24f4dfb0174eac2d0283148cc061061.JPG そんなこともあり、高校時代は、宇宙工学、ロケット工学、核融合などに興味を持ったものの、ちょっとしたテレビのきっかけで、遺伝学、育種学をやってみようと。40年近く前のことを振り返ると、ちょっとしたきっかけが、自分の人生の方向性を決めるのだなと。。。もちろん、そんな方向性を決めることは、大学、大学院でも続くわけで。。。今でも、もっと違った人生があったのかと思うこともあったり。ただ、自分ができることを最大限やってみることが、振り返れば、それでよかったのだと思える秘訣なのだろうと。

20181112192747-ffdd891b2d6f0a19997898fb2b678f7964a96013.JPG こんなことを思うようになったのも、年を取ったからかも知れないですが、いずれ、人生の先達として、こんなことを考えておくのが、よいことだろうと。そんなメッセージにはなったようでした。当日のレポートを拝見する限り。レポートへの返事は、また、来月にということで。そういえば、来月は、日本農芸化学会とのコラボの企画。このHPでも、10月に広報したまま。また、時間を見つけてと。。。

20181112192810-69e9a50d03bcbf94cbeeff146136d8ef2ec95c2d.JPG20181112192819-0ab240a39065fc49163a9e6960f1e941f8c4642b.JPG
 わたなべしるす





ARCHIVE