5. 師匠から道具を受け取るあるある(追肥への感想と新たな試み)(文:佐藤 壱英)
2024年11月29日 (金)

こんにちは!
この短期集中投稿を機に、毎週記事を書くことが習慣づいたらいいなと思っている佐藤壱英です。記事を書くときに、なんとなくですが長い記事のほうがいいと思い込んでいたのですが、そのせいで投稿することに悪影響が生じるならば短い記事でもいいから投稿するべきだと気づきました。この記事を訪れてくれた人はこのtipsをぜひ生かしてほしいです。特に、凝り性の人は心の片隅に置いておくといいと思います。
写真は、仙台朝市の様子です。12月の始めに釣りサークルの友人とレンタカーで釣りに行く予定を立てていたのですが、諸事情あって私だけ行くことが出来なくなり、その腹いせに鮮魚を買いに行ったときに撮影した写真です。今期の海釣りはもう終わりですが、これからはワカサギ釣りのシーズンが始まります。食の季節感を大事にしていきたいですね。
では、本題に入りましょう。
目次
1.追肥した後と、その後
2.新たな試み
3.今後の展望
1.肥料した後と、その後
前回の記事で、肥料を入れたことについて触れました。オガタさんからのコメントで、量が全然足りていないということを知り愕然としましたね。やはり漠然とインターネットを信じてはならない...。
また、考えることの多さにも驚きました。野菜栽培をなめていたとしか言えませんね、これは。農家の皆さんはすごいです。酸性土壌がどうこう、窒素がどうこうといった話は聞いたことがあったのですが、理解することを完全にあきらめていました。
追肥について、過去記事のコメントを探ると、10粒ひとまとめで鉢の縁に沿うように3~4箇所、10日おきに行うという内容を見つけました。(URL:第5回:目指せ脱マンネリ化 | 全学教育科目・学問論演習2024 | 植物生殖システム分野:渡辺研究室【東北大学大学院|生命科学研究科】)今後はこれにのっとって追肥を行っていきます。前回追肥したのは先週の月曜日のことなので、二回目の追肥は今週の木曜日になります。このことについては、来週の記事で記そうと思っています。
週一の定期投稿をできたのは今回が初めてなので、今日からは変遷を記録し、比較できるようにしていきます。ほかの人の記事を見てみると、成長の様子をグラフ化してみたり、計算してみたりと様々な方面から観測をしているようでした。継続的に、比較可能なデータを集めているからできることだと思います。参考にしていきたいところです。
ざっくりと今週のユニコーン
先週のユニコーン 今週のユニコーン
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ期間を空けてみてみると大きく成長していることがはっきりとわかりますね。先週までは葉の大きさが大まかにはそろっていたのですが、ここにきて均一さが崩れてきました。多くの過去記事と同様な成長の軌跡をたどっています
2.新たな試み
今回のメインです。
以前の記事でユニコーン(キャベツ)の間引きを行ったのですが、そこまで株ごとに差がないな、というのが私の主観的な感想でした。もったいなく感じたので、間引いた中で大きかった株を二つ選び、水耕栽培というものを行ってみます。
使用するものはこちらです。
・100均の黒色お弁当箱(加工済み)
・100均一のスポンジ(加工済み)
・微粉ハイポネックス(同居人からもらった)
黒入りのお弁当箱を使うことで遮光効果を狙い、根の成長疎外を防ぎます。
お弁当箱の蓋にスポンジがはまるくらいの隙間を作ります。ここにスポンジをはめることで、水やりを行いやすくします。
買ってきたスポンジは一日水に浸して、スポンジの撥水性を弱めます。このままではユニコーンの株が入る隙間がないので、スポンジに穴をあけて根がちぎれないように気を付けつつ、苗を埋め込みます。
肥料として使う微粉ハイポネックスは、1g/Lの濃度で水に薄め、お弁当箱の中に入れます。この時、根が呼吸することが出来るように、水面とスポンジの間に少し隙間を空けました。
以上の操作を行い、完成したものがこちらになります。
観察していく
制作から四日後の測定の結果を同時期の鉢入りの物と比較します。
植え替え当日の写真
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
四日後の写真
ああああああああああああああああああああああああああああああああ あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああまず、お弁当箱どうしで比較します。
外見での変化は主に色と葉の開き具合になります。また、左の株の下に伸びている葉の長さを測ってみると4cmだったものが4.5cmへと成長していました。葉の枚数はどちらも変化していませんでした。
同時期の鉢と比較すると、鉢の方の最も大きい葉は5㎝から6.4cmにまで成長していました。肥料の差なのか、葉の成長幅に大きな差が生じています。成長段階も異なっているように見え、お弁当箱の方は葉の大きさが均一なままです。
肥料の量か、または必要とされている成分の違いか。これから先でその差はさらに大きくなることが予想できます。
しかし、大きく成長したといえる箇所もあります。それは「根」です。
あああああああああああああああああああああああああああああああああ 間引いた時よりも明らかに根の本数・長さ・太さともに増加しました。よく見るとふわふわとした繊毛も観測できます。
もしかしたら、お弁当箱と鉢の差は根の広がりや定着の程度の差から生じていたのかもしれません。これからの成長に期待します
なお、お弁当箱の方は主としてではなく興味関心の一環として行うつもりなので、次回以降はたまにしか出てこないと思います。
3.今後の展望
今回も少々記事が長くなってしまいました。文頭で触れた意見に即座に矛盾していくスタイル、嫌いじゃないです。
観察対象を一気に増やしてしまったので、きちんと管理することを第一に行動します。これから先、気温が下がることにより植物が大きく育つということはなくなると予想できますが、飽きず欠かさず観察していこうと思います。
次回は中間報告です。その次では、追肥について簡単に報告した後に今回触れなかったヒーローZについて記そうと思います。
ではまた!
コメント
佐藤さんこんにちは
この記事を見る前に、中間報告を見てみました。内容について、渡辺教授からコメントがついていますが、それ以外のところで...... 先ずはイルミネーションの話でしょうか。確かに、人はなぜかしら「キラキラしたもの」に引かれていく性質があるようです。宝石などの反射光もそうですが、それより強烈なイルミネーションではなおさらですね。そうなる理由は分かりません。
しかしま、人間はそのレレベルで済むんですが、「イカ」の場合は死活問題です。イカ釣り漁船の光についつい寄ってきてしまい、哀れにも釣られてお陀仏です。
単に明るい方が好きだとかいう理由なら、昼間に海面に出てもよさそうですが、そうではありません。この例のように、「現象や、そうなるメカニズムは解明されている」のに、「肝心の意味が分からない」というのは数限りなくあります。生物学の不思議ですね。
さて中間発表では「種子の持ち上がり」についての記述があります。これは、植物種それぞれの「種子の作り」に理由があります。発芽のための栄養分をどこに貯えるか、それが「胚乳というタンク」であれば、イネのようにイメージ通りに発芽するし、そうではなく「子葉そのものがタンク」ならば、子葉展開時に不要となった種皮を持ち上げます。ホウレンソウのみならずアサガオなどでもそうなります。分かり難いですが想像できるでしょうか。
ここから今回記事についての話になります。
追肥を適量行ったのは良いですね。キャベツの成長、さあここから寒さのために急激に鈍化するでしょうが、今のうちスパートさせておくのは重要です。
そして本題は水耕栽培です!!
過去にも水耕栽培にチャレンジした例がありますが、必ずしもうまくいきませんでした...... それを覆すことはできるのか!?
用意はめちゃくちゃ本格的で、いろんなことを考えているのが分かります。ほぼ満点の下準備ではないでしょうか。容器も、スポンジも、そしてハイポネックス! 実は、肥料は「窒素リン酸カリの主要要素」しか含んでいないのが普通です。しかし、植物は土壌中のホウ素やマンガン......などの微量要素も吸い上げて使います。微量要素はかなり種類が多いのですが、通常は土壌にわずか含まれているためにあまり考慮しないで済みます。しかし水耕栽培では微量要素まで補わないとうまくいきません。ここでハイポネックスの話になります。実はハイポネックスという肥料は、そういった微量要素を含んでいて、水耕に使える種類のものもあるんです。写真ではその種類なのか判別つかないのですが......まあいつかハイポネックスの容器の拡大写真かなにか添付していただければ分かると思います。
そしてもう一つ、水耕栽培における最大ポイント、「根への酸素供給」についてです。
水田に植わっているイネは「根に最初から通気道を備えている」という特殊な植物なので、根が完全に水没していても、酸素不足で呼吸できないことはありません。しかし普通の植物は根の回りに充分な酸素がなければ壊死してしまいます。水耕栽培では、根にどうやって酸素を与えるか、かなりいろんなタイプが研究されていて、まさに園芸学の研究では花形ともいえます。イニシャルコストやランニングコストを考えて考えて...... 現代の植物工場では植物種ごとにだいたいタイプが収斂されていますが、それでもなお新しいタイプが開発されています。
佐藤さんの選んだ水耕栽培のタイプはいわゆるパッシブタイプです。あまり詳しい説明はしませんが、キャベツをある程度の大きさにするのなら適切ではないでしょうか。この場合、注意点はやはり酸素不足のことで、ひょっとしたらスポンジを水面に浮かせているのではなく、つっかい棒なんかを設置してスポンジを「水面に接さない」方がいいかもしれません。少なくとも株元近くの根を水中ではなく空気中に出し、酸素に触れさせるためです。ちなみに植物は、根の先端近くの根毛で水を吸い上げますので、根の半分も水に浸っていれば充分です。というか根毛は根の成長につれて脱落していき、根の元の方には残りません。
そして結果......現在のところ葉は確かにあまり成長していませんが、それは単に植え替え痛みや、環境変化のためかもしれず、それどころか根の方はぐんぐんリカバリーしてきています。個人的にレギュラー鉢植えよりもこっちの方に興味が湧きますね。
ではまた、他の植物などについて、投稿お待ちします。
無駄にでかいオブジェ...... というか「カラダにピース」って無理な語呂だ......
ラボスタッフ・オガタ